借金を返済できないときの対処法!リスクの回避方法から相談先まで徹底解説

借金を返済できないときの対処法! リスクの回避方法から相談先まで徹底解説

どれだけ計画的に借入や返済をしていても、冠婚葬祭や突然の病気やケガなど、急な出費があり、今月分の返済額が用意できないという場合もあるでしょう。

また、複数の借入先からお金を借りていて、借金の返済ができないという方もいるのではないでしょうか。

このように、借金の返済ができないときに、どのような対処法を取ればいいかわからない方は多いです。

ここでは、借金を返済するときの対処法や借金問題で困ったときの相談先について詳しく解説します。
借金の返済で困っている方はぜひ参考にしてください。

返済額が準備できないときの対処法

リボ払い
返済額が準備できないときの主な対処法は、以下の通りです。

  • 借入先に相談する
  • 公的機関に相談する
  • 弁護士などの専門家に相談する
  • 借入先が複数の場合は1社にまとめる
  • 新たな借金での返済は絶対NG!

ここでは、それぞれの対処法について詳しく解説します。

まずは借入先に相談を

月々の返済額が用意できないときにまずやるべきことは借入先への連絡です。返済額を用意できないとわかった時点でできるだけ早めに連絡をしてください。

会社によっては「返済が苦しい」と相談をすれば、以下のような対応をしてくれる可能性があります。

  • 返済期間を延ばしてもらえる
  • 月々の返済額を減額
  • 利息だけの入金を認めてもらえる

「今月分の返済が難しい」と連絡をしても、電話口で怒鳴られるようなことはありません。返済が難しい場合は、はじめに借入先に相談するようにしましょう。

公的機関は無料で借金問題の相談に乗ってくれる

各都道府県や市町村では、借金問題の無料の相談会を開催しています。

無料で借金問題の相談ができる公的機関は以下の通りです。

  • 役所の借金相談窓口
  • 国民生活センター
  • 法テラス(日本司法支援センター)
  • 日本貸金業協会
  • 日本クレジットカウンセリング協会
  • 全国銀行協会

いずれの機関でも、弁護士や司法書士、ファイナンシャルプランナーといった借金問題の専門家に無料で相談が可能です。

家計の問題点が整理できることや、利用できる給付金などを教えてもらえるメリットがあります。また、誰かに相談することで精神的にも楽になるでしょう。

弁護士・司法書士などの専門家へ

現状の収入では、どうしても借金を返済できない場合は弁護士や司法書士などの専門家への相談をおすすめします。

債務整理には、金利や遅延損害金をカットできる「任意整理」、借金を5分の1から10分の1までに減額できる「個人再生」、借金の返済義務が法的に免除される「自己破産」の3つがあります。

専門家に相談することで、自力で返済が可能か、あるいは債務整理をするか、債務整理をする場合どの制度を利用するかなど、一人ひとりの状況にあわせて最も有効な手段をアドバイスしてもらえるでしょう。

また、過払い金がある場合は、借入先に対して過払い金の請求も行ってくれます。

債務整理については、後ほど詳しく解説しています。債務整理を視野に入れている方は、あわせて確認してください。

借入先が複数の場合は1社にまとめる

借入先が複数ある場合は、おまとめローンを利用した借金の一本化が有効です。

借入先を1つにまとめることで、バラバラだった返済期日や返済額が一定になり、返済の管理がしやすいメリットがあります。

また、より金利が低い会社に借り換えできれば、返済月額が下がる可能性があるので、完済までの支払総額を大きく減らすことも可能です。

ただし、おまとめローンにはデメリットがあり結果的に支払い総額が増えてしまう可能性があります。

おまとめローンによって返済月額が下がることは、返済期間が長くなることを意味します。

返済期間が長くなった結果、完済時の支払総額が増えてしまう可能性があるのです。

このデメリットを払しょくするためには、ボーナス月など余裕のある月の積極的な繰り上げ返済が有効です。支払期間が短ければ短いほど、支払総額を抑えられます。

新たな借金での返済は絶対NG!

借金の返済に苦しむ方の中には、目の前の苦しさから逃れるために、新たな借金での返済を考える方も珍しくありません。

通常であれば、さらに借金が増えると判断できますが、借金に追い詰められている状況では正常な判断ができない可能性もあるでしょう。新たな借金での借金返済は、多重債務と直結します。

多重債務に陥ってしまうと、今より返済に苦しむことになりますので、新たな借金での返済は決してしないでください。

どうしても返済ができないときは債務整理も視野に

事務所
ここまで、主に自力で借金を返済するための解決策をお伝えしてきました。しかし、中には自力での解決が困難な方もいるでしょう。そういった方は弁護士や司法書士に依頼して、債務整理を検討するべきでしょう。

債務整理は任意整理、個人再生、自己破産の3種類に分かれます。

任意整理は取引開始時まで遡って、できる限りの金利をカットし元本のみを返済する契約を借入先と結ぶ手続きで、新たな契約に従って元本のみを返済をしていきます。

個人再生は、裁判所に返済不能を申し立てて、認められれば借金総額が5分の1から10分の1までに減額でき、原則3年、最長5年で残債を返済していく方法です。

自己破産は、現在あるすべての債務を免除してもらう手続きを指します。個人再生と同様に裁判所に申し立てて認められる必要がありますが、認められれば税金などを除くすべての債務が免除されます。

3種類ある債務整理の中で、カードローンで作った借金を整理するためにおすすめの方法は、個人再生です。個人再生をおすすめする理由を、以下から詳しく見ていきましょう。

利息や遅延損害金だけではなく元本も減額される

利息や遅延損害金がカットされる任意整理と違い、個人再生は利息や遅延損害金に加えて元本も大きく減額されます。個人再生では、借金総額に対して、最低限返済しなければならない「最低弁済額」が以下のように明確に決まっています。

借金総額 最低弁済額
100万円未満 全額
100万円以上500万円未満 100万円
500万円以上1,500万円未満 借金総額の5分の1
1,500万円以上3,000万円未満 300万円
3,000万円以上 借金総額の10分の1

たとえば、500万円の借金がある場合は、最低弁済額により100万円まで借金を減額できます。100万円を3年間かけて返済する場合、月々の返済額は約3万3,000円です。多くの方が毎月返済できる金額ではないでしょうか。

財産を手放す必要がない

個人再生は、自己破産と違い、住宅を手放す必要がありません。住宅ローンが残っている場合でも、個人再生には「住宅資金特別条項」という救済制度が用意されているので、ローンを返済し続けるのであれば個人再生をした後でもそのまま住み続けられます。

住宅資金特別条項は、従来通りローンを支払い続けることを条件に、自宅を手放す必要なく住宅ローン以外の借金を個人再生によって減額できるという制度です。利用条件は、以下の通りです。

  • 従来通り、住宅ローンを支払い続ける
  • 個人再生する本人が所有する住宅である
  • 対象の住宅に実際に住んでいる
  • 店舗や事務所を兼ねている場合、居住スペースが2分の1以上ある
  • 対象の住宅に住宅ローン以外の抵当権がついていない

また、ローンの支払いが終わっていれば車も手放す必要はありません。自己破産の場合は、車は処分の対象となる可能性があるので、場合によっては車を売却しなければなりません。

免責不許可事由があっても債務整理が可能

自己破産は、借金の理由によっては免責されないケースがあります。これを「免責不許可事由」と言います。ギャンブルや浪費で作った借金は免責不許可事由に該当するので、免責されない可能性があるのです。

一方、個人再生の場合は免責不許可事由があっても債務整理できます。借金の理由が問われない点も、個人再生のメリットでしょう。

【デメリット】新規のクレジットカードやローンの審査は通らない

メリットが多い個人再生にももちろん、デメリットはあります。最大のデメリットは、新規のクレジットカードやカードローンをはじめとする、あらゆるローンの審査に通らないことでしょう。

個人再生を行うと、その情報は個人信用情報に記載されます。これが俗にいう「ブラックリストに載る」です。

個人信用情報は、すべての金融機関が審査の際に信用情報機関を介して紹介します。個人信用情報に個人再生などの金融事故情報が記載されている場合、金融機関は審査を否決します。

金融事故情報は、5年から10年間記載され続けるので、その期間中はクレジットカードやカードローンはもちろん、住宅ローンやマイカーローン、教育ローンといった各種ローンは利用できません。

借金を返済できない状況を放置した場合のリスクや回避方法について

弁護士
月々の返済が滞ると、多くの方が「このまま借金を放置したらどうなるのか」と不安になるでしょう。結論から言えば、借金を放置すれば放置するほど、事態を悪化させていきます。

最悪の状況に陥らないために、ここでは借金の放置に潜むリスクを時系列で見ていきましょう。

1日でも返済が遅れると遅延損害金が発生する

1日でも返済が遅れると遅延損害金が発生します。遅延損害金は、利息より高く設定されていることが一般的です。

たとえば、大手消費者金融アコムの利息は3.0%~18.0%ですが、遅延損害金は20.0%に設定されています。アイフルも同様で、3.0%~18.0%の利息に対して、遅延損害金は20.0%です。

ここで、50万円の借入の返済が1日遅れてしまったときの遅延損害金を計算してみましょう。

50万円×20%÷365日(うるう年は366日)=約274円

1日あたり274円の遅延損害金が発生します。1日274円と聞くと「大した金額ではない」と思う方もいるのではないでしょうか。

しかし、30日滞納すれば8,220円、90日であれば2万4,660円になってしまいます。決して少なくない金額ではないでしょうか。しかも、これは本来であれば支払う必要のないお金です。まったく無駄なお金と言っていいでしょう。

返済が数日遅れると携帯電話に電話がかかってくる

返済が数日遅れた段階で、連絡先として申請している電話番号に借入先から督促の電話がかかってきます。この電話は決して無視しないようにしましょう。電話に出られなかったときでも、すぐに折り返しの電話を入れてください。

督促の電話を無視すると、借入先の心証が非常に悪くなってしまいますし、借入先は連絡が取れるまで何回も電話をかけてきます。携帯電話で連絡が取れないなら自宅に、自宅でも連絡がとれないなら職場に電話をかけてくる可能性もあります。

さらに、職場への電話でも連絡が取れない場合、自宅や職場への訪問の可能性も否定できません。

職場に電話がかかってきても、会社名は名乗らずに担当者の個人名でかかってきますので、すぐに周囲に借金が発覚する可能性は低いでしょう。

しかし、何度も個人名で電話がかかってくると、次第に周囲から不審がられてしまいます。そのため、借入先からの電話にはできるだけ早い段階で出ることをおすすめします。

督促の電話と言っても、電話口で怒鳴られるようなことはありませんので、安心してください。電話で「〇日までに支払います」と約束すれば、約束した日まで督促の電話がかかってくることはありません。

返済期日から2週間ほど経過すると自宅に督促状が届く

返済期日から2週間ほど経過しても返済しなかった場合、自宅に督促状が届きます。

カードローンを契約する際に、「郵送物なし」で契約している方もいるでしょうが、督促状は別です。返済を放置していると、必ず自宅に督促状が届きます。

実家で暮らしていて家族に借金の存在を隠しているという方もいるのではないでしょうか。督促状が届いた時点で、借金の存在や返済できていないことが家族に発覚してしまうでしょう。

2カ月以上放置すると信用情報機関に事故情報が登録される

借金を2カ月以上滞納すると、支払いが遅れているという情報が個人信用情報機関に記載されます。すべてのクレジットカード会社やカードローン会社は審査の際に、信用情報機関を介して申込者の個人信用情報を照会します。

個人信用情報機関に延滞の情報があると、審査に落ちる可能性は極めて高いです。クレジットカードやカードローンの利用ができないばかりか、スマートフォンの分割購入もできなくなってしまうでしょう。

情報が記載されている5年から10年間は住宅ローンやマイカーローンも利用できないので、将来設計に大きな狂いが生じる可能性があります。

強制解約からの一括請求

2カ月以上が経過しても、借入先からの督促に応じないままでいると、カードの強制解約が行われます。強制解約が行われると同時に、借入先から一括請求されます。

月々の返済が困難な状態で一括請求をされても、大多数の方は支払えないでしょう。その結果、一括請求を無視することになり、より深刻な事態を招いてしまいます。

一括請求された場合は、できるだけ速やかに弁護士などに相談しましょう。この時点で弁護士などの専門家に相談できれば、最悪のケースである給与や財産の差し押さえを回避できる可能性もあります。

給与や財産の差し押さえ

一括請求をされた後でも何のアクションも起こさなければ、借入先は裁判所に一括請求を依頼します。依頼を受けた裁判所は、「差し押さえ予告通知」という書類を郵送します。この通知は、内容証明郵便で届くことが一般的です。

書類を受け取った後、何もせずに2週間が経過した時点で財産や給与が差し押さえられてしまいます。

裁判所から差し押さえの許可が出ると、はじめに差し押さえられるのが給与です。

ただ、給与の全額が差し押さえられてしまうわけではありません。法律によって差し押さえができる金額は決まっていて、給与から税金や社会保険料を差し引いた手取り額の4分の1までの金額が差し押さえられます。

ただし、手取り額が44万円を超える場合は33万円を超過した分はすべて差し押さえられます。手取り額20万円の方と、手取り額70万円の方が差し押さえられる金額は、以下の通りです。

手取り額 差し押さえ額
20万円 5万円
70万円 37万円

遅延損害金を含むすべての返済が完了しない限り、給与の差し押さえは続きます。

また、強制的に給与を差し押さえるので、借金延滞の事実が会社に必ず発覚します。借金を理由とした解雇は認められていませんが、コンプライアンスの厳しい会社であれば、懲戒処分の対象になってしまうこともあるでしょう。

まとめ

今回は、借金の返済が難しいときの対処法をお伝えしました。返済が遅れている状態で、借入先に連絡を入れることは勇気がいることです。

ついつい督促の電話を無視してしまったという経験をしたことがある方もいるのではないでしょうか。

しかし、借入先からの電話を無視することは非常に危険な行為で、状況は悪化するだけです。返済が難しそうな場合は、自ら借入先に連絡を入れましょう。

借入先からの心証が良ければ、利息だけの入金や月々の返済額を減額してもらえる可能性もあります。

また、借金の返済ができないときは、視野が狭くなりがちです。専門家や公的機関に相談することで道が開ける可能性もあります。決して、自分ひとりで抱え込まないで最悪な状況になる前に専門家に相談してみましょう。

(監修:鎌倉鈴之助)

※本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください

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