売掛金ファクタリングの手数料の平均は? 仕訳の方法や消費税も確認!

ファクタリングとは企業が保有している売掛金(※)をファクタリング会社が買い取ることで資金を提供する仕組みのことです。

※売掛金:商品の引き渡し時には代金の支払いを行わず、決められた期日に後払いで支払う信用取引で、代金そのものを「売掛金」と呼びます

厳密に言えば上記のような「買取ファクタリング」と、資金の調達を目的とせず売掛金が回収できなくなった場合に保証会社が保証金を支払ってくれる「保証ファクタリング」の2種類があります。

今回は「買取ファクタリング」について説明していきます。

ファクタリングを利用する上で一番気になるのが、「手数料はいくらなのか?」という点でしょう。

手数料が高いと実際に手にできる現金が減ってしまうことに直結します。

この記事では、「ファクタリングの手数料」について、その内訳や決まり方などを確認していきます。

仕訳方法や消費税の扱いも解説しているので、参考にしてください。

ファクタリングの手数料とは

ファクタリングを利用する際には、手数料が発生します。

ファクタリング業者に売却した売掛金がそのまま入金されるわけではありません。

ファクタリングにかかる手数料の内訳は、以下の通りです。

  1. 基本手数料(業者の利益やリスクの値段)
  2. 事務経費
  3. 登記費用
  4. 収入印紙代(印紙税)

手数料の内訳を把握しておくことで、優良な企業を見つけやすくなります。

それぞれの項目を、さらに詳しく解説していきましょう。

①基本手数料(業者の利益やリスクの値段)

ファクタリング業者の手数料を構成するメインは業者の利益や売掛金が未回収になるリスクを補うための対価です。

  • 売掛債権の債務者(支払企業)が破産や不渡りを起こした場合
  • 債権者が入金された売掛金を返済しなかった場合
  • 債権者が二重譲渡した場合

こうしたリスクを回避するための担保としての料金が、手数料に含まれています。

②事務経費

事務経費は、ファクタリング会社によって金額がバラバラです。

例えば遠方まで出向いての出張面談に対して出張費を請求されることがありますが、基本となる手数料に含まれている場合もあれば、「別途実費」といった書き方をしている場合もあるなど、請求の仕方は会社によって異なります。

事務経費に使途不明の手数料を潜り込ませて不当に請求してくる悪徳業者もいるので、内訳や用途はきちんと確認をしましょう。

③登記費用

売掛金をファクタリング会社に譲渡する際に、二重譲渡を防ぐため登記手続きを契約条件とされる場合があります。

手続きには「債権譲渡登記」と「抹消登記」が必要になり、登記費用の相場は3~5万円ほどです。

登記費用はかかってしまいますが、ファクタリング会社のリスク軽減につながるため審査通過の可能性を高める、および基本手数料が下がる可能性もあります。

ただし、債権譲渡登記を行うと譲渡の事実を誰でも知ることができます。つまり、取引先にファクタリングがばれてしまう可能性には注意が必要です。

取引先会社が登記情報を調査する可能性は極めて低いですが、心配な場合は、ファクタリング会社に相談してみましょう。

④収入印紙代(印紙税)

債権譲渡登記をする際に使用する収入印紙代と、契約書を作る際に必要になる収入印紙代も、必ずかかってくる費用です。

債権譲渡登記に必要な登録免許税として7,500円、契約に関する収入印紙代は金額に関わらず200円です。

ファクタリング手数料の平均相場を確認

ファクタリング会社が公表している手数料の相場を確認してみると、おおよそこのような数字になっています。

ファクタリングの種類 手数料の平均
2社間ファクタリング 売掛金額面の15%~30%前後
3社間ファクタリング 売掛金額面の1%~10%前後

手数料の額は、事務経費のほか、リスク負担などさまざまな要因で決まります。

手数料が決まる要因は6つ

ファクタリング会社の手数料は、一律でいくらと決められるものではありません。

手数料を決定する基準になるものがこの6つです。

  • 売掛先の信用度
  • 2社間か3社間か
  • 売掛金の金額
  • 償還請求権の有無
  • 利用回数
  • 利用者の人柄

売掛先の信用度

売掛先の会社が大手企業や国・公的機関などであれば、不渡りになる心配がなく信頼度が高いため、手数料を抑えても大丈夫という判断ができます。

しかし、売掛先が零細企業や資金繰りが悪化している企業だった場合、手数料を高額にしてリスクを抑える必要が生じます。場合によっては、買い取りを拒否するケースもあります。

売掛債権を回収できないと、ファクタリング会社が損失をかぶることになるため、売掛先の信用度は最も重要視される要件と言えるでしょう。

 

2社間か3社間か

2社間ファクタリングと3社間ファクタリングで平均相場が異なるのは、ファクタリング会社のリスクが2社間と3社間で異なるためです。

債権者・債務者・ファクタリング会社の3社で行う3社間ファクタリングの場合、債務者とファクタリング会社が直接やりとりするため、回収不能になるリスクは低くなります。

そのため、3社間ファクタリングのほうが、手数料が低いのです。

しかしながら、3社間ファクタリングは債務者(売掛先)と協議し、同意を得てファクタリング契約をしなければならないなどハードルが高いため、高い手数料を払って2社間ファクタリングを選択する会社も少なくありません。

 

売掛金の金額

売掛金(売掛債権)の金額が大きくなればなるほど、手数料は安くなる傾向にあります。

小さな小口債券を数多くこなすよりも、大きな案件のほうが1回の手間で得られる利益が大きいためです。

ただし、リスクが大きい売掛金の場合はこの条件に当てはまりません。信用度が低い高額債は、敬遠される可能性があります。

 

償還請求権の有無

賠償請求権の有無も、手数料に影響を与えています。

賠償請求権とは、売掛先の企業が支払い不能となり売掛金が回収できなかった場合に、ファクタリング会社が利用会社に対して賠償請求を行える権利のことです。

賠償請求権なし(ノンリコース)の契約では、ファクタリング会社は売掛金の回収不能に対してリスクを負います。

いっぽう、賠償請求権あり(リコース)の契約の場合はファクタリング会社のリスクが減るため、手数料を安く抑えることができるのです。

 

ファクタリングを利用した回数

一度でも同じファクタリング会社を利用した実績があると、手数料が考慮される傾向にあります。

2社間ファクタリングの場合、実際の売掛金はファクタリング利用者へ入金されるため、そのお金をファクタリング会社へきちんと支払うことは「利用者の信用度」になります。

初めての利用の場合はその実績がないため、リスクを考慮した手数料になってしまうのです。

2回目以降の利用であれば信用度が上がっているため、手数料を低くできる可能性があります。

 

利用者の人柄

最後の要件は、利用する人の人柄です。

面談を必須にしている会社もあるほど、「この人は信用できる相手なのか?」ということを見られます。

先に説明した利用回数もそうですが、ファクタリング会社は売掛金分を先払いしていることになるため、あとからきちんと売掛金を回収し、それを支払える人かどうか? を重視しています。

資金繰りに困って持ち逃げしてしまうような経営者では、ファクタリング会社も損失を出してしまうわけで、「借りたものはきちんと返す」「このお金で事業が立て直せる」といった前向きな姿勢は重要です。

利用する側としても、ファクタリング会社の担当者と会うことで、さまざまな不安を取り除けるでしょう。

なかには経営コンサルティングも同時に行う会社もありますので、自社の経営支援策に利用してみてはいかがでしょうか。

資金繰り改善・資金調達のポータルサイト「資金調達プロ」

どのファクタリング会社がいいかといった比較や、現在の売掛金でどれくらいの資金調達ができるかといった診断が無料でできるのが「資金調達プロ」です。

総合的な資金繰り改善のアドバイスも受けられ、さまざまな資金調達方法も提案してもらえます。

資金調達プロ

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ファクタリング手数料の勘定科目はどうなる?

ファクタリングを利用したあとで出てくる疑問として、「勘定科目と仕訳はどうなるのか」、「消費税がかかるのかわからない」といった声があります。

簡単ですが、表にしてまとめておきます。

  • ファクタリング手数料の勘定科目……売上債権売却損
  • 手数料の消費税……非課税
  • ファクタリング譲渡代金……非課税

売却して得た譲渡代金は「課税対象外(非課税取引)」になります。

借方勘定科目 金額 貸方勘定科目 金額
普通預金 180万円 未収金 200万円
売上債権売却損(非課税) 20万円

会計ソフトの種類によっては、「売上債権売却損」は「売却損」という名称で表示される場合もあります。

ファクタリングの手数料に消費税はかからない

先ほど確認したとおり、ファクタリング会社で売掛債権を売却した代金・手数料には、消費税はかかりません。

しかし、本来必要のない消費税を計上してくる悪徳業者もいますので、注意しておきましょう。

ファクタリング会社を乗り換えると手数料を下げられる

一度ファクタリングを利用してみると、思っていた以上に便利で簡単に資金調達できることに驚いた方もいるのではないでしょうか。

その後も何度か利用することもあるでしょう。

その際、会社が変われば手数料が下げられるかもしれません。

実は、ファクタリング業界にも携帯キャリアのように「乗り換え」といった考え方があり、取引のある会社を変更することで手数料を下げることが可能です。

乗り換えにおすすめの業者を、2社ご紹介しておきます。

MSFJ株式会社

  • 対面で相談しながら契約可能
  • 手数料1.8%~9.8%、最大5,000万円まで
  • 審査スピードは最短即日
  • 乗り換えにも積極的でキャンペーンも行う
  • 個人事業主もOK
取り扱い 2社間、3社間ファクタリング
手数料 プレミアムファクタリング:1.8%~6.8%

クイックファクタリング:3.8%~9.8%

個人事業主向け:3.8%~9.8%

資金調達スピード 最短で即日
買い取り限度額 プレミアムファクタリング:~5,000万円

クイックファクタリング:~300万円

個人事業主向け:10万円~500万円

特徴 来店必要(出張対応可能)

MSFJの公式HPへ

ベストファクター

  • 来店不要で契約できるから交通費がかからない
  • 手数料2.0%~20.0%、30万円から取り扱い
  • 審査スピードは最短即日
取り扱い 2社間・3社間・医療報酬
手数料 2.0%~20.0%(2社間は2.0%~)
資金調達スピード 最短即日
買い取り限度額 30万円~
特徴 来店不要

ベストファクターの公式HPへ

ファクタリング手数料を金利計算すると高い? 安い?

ファクタリングは債権譲渡契約であるため、カードローンやクレジットカードのキャッシングのような「貸金業法」による制限はありません。

そのため、貸金業法における金利とは扱いが異なります。

ただし、仮に売掛金を1カ月前倒しで回収したと考えると、ファクタリングの手数料は月利というとらえ方も可能です。

一般的な金利=実質年率と比較すると「手数料10%なら年利120%、20%なら240%」という高金利に相当します。2カ月先の売掛金でファクタリングを利用した場合は、この半分の「手数料10%なら年利60%、20%なら120%」といった感じです。

このことからも、ファクタリングは金融機関からの融資がおりるまでの「つなぎ資金」としての役割を持たせ、「資金繰り改善の奥の手」としての利用をおすすめします。

手数料は安くない! よく比較検討して利用しましょう

ファクタリングを利用する際には、必ず手数料が発生します。しかし、手数料は一律でいくらと決められるものではありません。

  • 手数料には利益や未回収になるリスク分の料金、事務経費、登記費用や印紙代が含まれている
  • 売掛先の信用度や売掛金の金額、利用者の人柄も影響する

こういった複数の要因により手数料が決まります。

ファクタリングの手数料は決して安くないため、しっかり検討して利用するようにしましょう。

(監修:榊原政裕、文:土屋孝則)

※本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください

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