「東京ふたり応援会議」イベントレポート~福島県 いわき市の事例~

結婚支援の課題を考えるため、都道府県や自治体、結婚支援事業に関わる人たちが毎年集まる「全国結婚支援セミナー」。

2019年は、東京都主催(共催)のもと「東京ふたり応援会議」と題して、11月10日(土)・11月11日(日)の2日間にわたって行われました。

本記事では、先進的な取り組みを行っている都道府県・自治体・団体の事例紹介を行います。

企業と連携~5年間の活動経過とこれから

鎌田温子さん(いわき市 市民協働部 地域振興課 地域振興係)

市の「結婚サポーター」制度で、企業・団体を巻き込んでいく

鎌田さん:福島県いわき市役所から参りました。いわき市は福島県の海沿いにある、ハワイアンズが有名なところです。全国の傾向と同様、婚姻件数は少なく、初婚年齢はどんどんあがり、少子高齢化が進んでいます。

いわき市の結婚支援の取り組みでは、大きく4つの事業を行っています。

ひとつは、結婚支援に関する意識調査事業。独身の方にアンケートを配布して、意識を分析していく。どのような事業を行っていけばいいかの参考にしています。

ふたつ目は、いわき市結婚サポーター事業です。平成26年度から始めている事業で、いわき市内企業や団体さんの中で一緒に結婚支援を行ってくれる結婚サポーターさんを配置して、独身者へのサポートを協働でしていくものです。

3つ目がセミナー事業です。異性とのコミュニケーションの仕方をはじめ家事などの結婚に関することをセミナー形式で受講していただき、独身者の方に結婚に前向きになっていただくというものです。

4つ目が交流イベントで、いわゆる婚活パーティのようなものをいわき市でも年に4回ほど、参加対象は市内限定で行っています。29年度からは民間事業者さんへすべての事業を委託しながら一緒にやっています。

また、いわき市と福島県との連携についてもご説明させていただくと、県のほうには「ふくしま結婚・子育て応援センター」があり、県と市が互いに補完しあう形で事業を行っています。たとえば、福島県では生活圏で個人を支援する「世話やき人さん」の登録システムがあるのに対して、いわき市では企業・団体内の「いわき市結婚サポーター」という、職域での支援を。県では1対1のお見合い制度があるのに対して、市では少人数・複数人での出会いの場を提供する、というように、事業をわけて行っている認識です。

結婚サポーター制度」はなぜ企業団体との協働となったかというと、既婚者のアンケートで「出会いの場」というのが職場だったというのが多かったんです。職場は多くの方が所属している場ですし、効果的に結婚支援を行っていけるのではないかとのことで事業は始まりました。

試行錯誤で事業を行っていますが、過去にはサポーターさん同士の交流会を開催したこともありました。理想はサポーターさん同士が連絡を取り合って、こちら側の仲介がなくともネットワークができていく形を目指していたのですが、実際はなかなか人が集まらず、ネットワークの構築も難しいのが現実でした。また、サポーターさんも一人ひとり考え方や価値観がちがって、役職も多様な方がいらっしゃるので、意外と共通する悩みがあるわけではないことがわかりました。

そうしたことを踏まえて、サポーターさんたちが負担を感じずに活動できるようになるには、ということを考えるようになりました。現在は、企業の状況もさまざまなので、それぞれの環境に応じて、たとえばマッチングまでは難しいという企業でも市の事業の周知などで協力を得るなど、できる範囲での協力をお願いしています。

今後はさらに賛同いただける企業・団体を増やしていき、最終的には、市内すべての企業・団体を巻き込み、事業を行っていければと思います。

(取材:マイナビライフサポート編集部)

※本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください

※画像はイメージです

この記事のキーワード