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2019年01月03日 08:00 更新

日商簿記検定に合格するメリットは? 勉強のコツも紹介

業種や規模に関係なく企業の経営活動を記録・整理することで経営や財政の状況を可視化できるスキルである日商簿記検定。取得しておくと実務に役立つだけでなく、就職に有利になるなど、さまざまな利点がある資格として知られます。今回は簿記3級の概要や合格するメリット、勉強のコツなどについてご紹介します。

日商簿記検定のメリットとは?

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就職に有利

簿記は、経理の基礎を習得するうえで欠かせない専門知識の一つです。業種や規模に関係なく企業では重要な能力だとみなされていますから、履歴書の資格欄に日商簿記検定に合格していることを記入できれば、就職に有利に働くといえるでしょう。

簿記検定に合格していれば、学生時代から社会人になるための準備を行ってきたことを証明することにもなります。意識の高さが評価されるきっかけにもなるかもしれません。

実務に役立つ

日商簿記検定のための勉強は、実務にたいへん役立ちます。簿記を理解することができれば、企業の経理業務に従事するのに必要なスキルだけでなく、財務諸表を読解したり、経営管理や経営分析する力も身につけることが可能です。

ビジネスにおいて理解しておきたいコスト感覚も習得できるため、常にコストを気にかけながら仕事をすることが可能になります。取引する相手先の経営状況もわかりますから、経理業務に従事する方だけではなく、あらゆる社会人にとって有用だといえるでしょう。

とくに簿記検定の合格を重視され、資格取得が義務化されているような企業の場合、すでに資格を持って入れば、他の同期社員よりもいいスタートが切れるはずです。

公認会計士・税理士の資格取得に役立つ

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公認会計士や税理士などの資格を取得したいと考えている場合にも、日商簿記検定の資格を取得しておくと有利です。具体的には、2級まで学んでおけば、公認会計士や税理士の資格試験で身につけなくてはならない知識の基礎固めをすることができます。

公認会計士試験における「管理会計論」や「財務会計論」が工業簿記や商業簿記に該当します。キャリアアップを検討されている方には、日商簿記検定の資格は欠かせないといえるでしょう。

日商簿記検定の受験情報

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試験科目・スケジュールは?

日商簿記検定の受験情報についてもご紹介しておきましょう。試験科目やスケジュールは以下の通りです。()内は配点です。

3級:商業簿記(100点)
2級:商業簿記(60点)および工業簿記(40点)
1級:商業簿記(25点)、工業簿記(25点)、会計学(25点)、原価計算(25点)

それぞれ70%以上の正答率が合格基準となります。ただし、1級の場合、1科目の得点がそれぞれ40%以上なくてはいけません。

日商簿記検定の資格試験は毎年、2月と6月と11月に実施されています。1級に関しては、6月と11月にも実施されます。試験が終了して、およそ3週間から2カ月後に合格発表が行われます。

日商簿記検定の級位について

日商簿記検定には、5つの級位が設定されています。それぞれの概要は以下の通りです。

原価計算初級:
原価計算に関する基本用語、原価と利益の関係について理解、分析することができ、業務に活用可能である。

初級:
簿記の基本用語を理解し、複式簿記の仕組みも把握している。なおかつそれらを業務に活用可能である。

3級:
商業簿記の基本を身につけており、経理関連書類を適切に処理できる。青色申告書類が作成できて、初歩的な実務にも従事できる。中小企業や個人商店の経理事務で力を発揮する。ビジネスに必須の基礎知識とされ、経理・財務担当でなくても取得しておくと評価される傾向がある。

2級:
企業で財務を担当する場合に欠かせない、商業簿記や工業簿記に関する高い知識を身につけており、財務諸表の数字を見ただけで経営状況を理解することが可能である。商業高校に通う高校生に修得が期待される水準。経営管理に有用なため、企業にニーズが高い。

1級:
商業簿記や工業簿記、会計学、原価計算に関するきわめて高度な知識を身につけており、経営の管理や分析が可能である。大学生に修得が期待される水準。公認会計士や税理士などになるためのステップであり、合格すると税理士試験を受験する資格を手にできる。

合格率は?

1級、2級、3級のここ最近の合格率はそれぞれ以下の通りです。

・3級
第147回 40.3%
第148回 48.9%
第149回 44.3%

・2級
第147回 21.2%
第148回 29.6%
第149回 15.6%

・1級
第147回 5.9%
第148回 実施なし
第149回 13.4%

日商簿記検定のための対策は?

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合格に必要な勉強時間は?

あくまで目安ですが、日商簿記検定に合格するための勉強時間は70~500時間以上必要といわれています。

3級:およそ70時間
2級:およそ200時間
1級:およそ500時間

やはり級が上がれば上がるほど、求められる知識が多くなりますね。

勉強のコツは?

日商簿記3級の勉強では、わからない専門用語を覚えていなくてもどんどん先に進みましょう。習うより慣れることが大切なので、何度も用語を目にして目や頭をなじませていくのが得策です。

覚えたと思っても覚えてないことは多いもの。実際に紙に書いてみると覚えやすいかもしれません。反復学習で定着させるのがポイントです。

実際に総合問題を試験と同じ時間内に解いてみるのもおすすめ。どのくらい埋めておけば合格点になるのかを感覚的につかむようにしましょう。自己採点もいいですが、誰かに採点してもらうことで正せる間違いもあります。

まとめ

日商簿記検定は、取得しておくと就職に有利であるだけでなく、実務にもたいへん役立つ資格です。合格するには地道な努力が欠かせません。一つ一つ知識を蓄え、確実に合格を目指してください。

  • 本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください。

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