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2019年01月12日 08:00 更新

福祉住環境コーディネーター資格はどんな人に向いてる? 受験情報まとめ

高齢社会といわれる日本で、介護福祉に関する資格が増えています。福祉住環境コーディネーターもそのひとつです。民間資格でありながら、高い人気を誇るこの資格。どんな方におすすめなのでしょうか。今回は福祉住環境コーディネーターについてご紹介します。

福祉住環境コーディネーターってどんな資格?

Photo by Patrick Perkins on Unsplash

健康的な方にとっては何のことはない段差や狭い通路でも、高齢者や障がい者にとっては移動しにくかったり住みにくかったりする可能性があります。高齢者や障がい者も自立した生活を送れるように、住環境を整える専門職が「福祉住環境コーディネーター」です。

資格を取得するメリットは?

かつて、建築にかかわることは建築士、介護福祉にかかわることは介護福祉士、医療にかかわることは医師や理学療法士と、それぞれの専門職が介護福祉の領域を担当していました。複数の専門家がかかわる分、完成した住環境に抜け落ちがあることも多かったそうです。

そこでできたのが福祉住環境コーディネーター。建築や介護福祉、医療、行政などさまざまな立場を理解し、それぞれの専門職の仲介をするためにできた民間資格です。資格が誕生した背景から、福祉住環境コーディネーターの資格のみで活用されることは少なく、建築や介護福祉など、何らかの資格と併用しているケースがあります。

福祉住環境コーディネーターは2級を取得すれば、「住宅改修が必要な理由書」を作ることができます。「住宅改修が必要な理由書」は、利用者の身体状況や介護状況、改修によって、どのような生活を送りたいかや、現在の福祉用具の利用と今後の必要になってくる用具についてをヒアリングのうえ作成していきます。このように、福祉の観点、建築の観点など、複数の視点から総合的に判断する力が求められるため、いま需要が高まっている資格のひとつです。

どんな人に向いている?

福祉住環境コーディネーターは、単体で使われることは少ない資格です。そのため、今まで高齢者向け、障がい者向けにバリアフリー住宅を手掛けてきた建築士や介護福祉士が専門性を高めるために受験するケースが多いよう。

福祉職に就きたい! と思っている方は、ホームヘルパーと共に取得すると関心の高さをアピールすることも可能です。高齢者や障がい者と接する機会が必然的に多くなるので、相手の立場に立って物事を考えられる方に向いているといえるでしょう。

福祉住環境コーディネーター資格を取得するには?

Photo by Jarosław Ceborski on Unsplash

高齢者や障がい者のために住みやすい住環境づくりの仲介役として、各専門家を繋ぐ役目を果たす福祉住環境コーディネーター。既に関連資格を持っている方であれば、専門性を高めることができるため、復職したい方に特におすすめです。さっそく、福祉住環境コーディネーターの資格を取得する方法についてチェックしていきましょう。

資格の階級について

福祉住環境コーディネーターは1級~3級まであります。3級がもっとも難易度の低い階級です。試験範囲は基本的に公式テキストに書かれている範囲。しかし、問われるのは公式テキストに書かれた知識と、それを持って解答できる応用的な問題も含まれます。

受験制限はある?

Photo by DESIGNECOLOGIST on Unsplash

福祉住環境コーディネーターの受験資格についてですが、年齢はもちろん、学歴や国籍などの制限は一切ありません。2・3級については併用受験も可能です。

しかし、1級については2級に合格していることが受験の条件となります。申込み登録時に2級の証書番号が必要になるため、2・3級受験のように併用受験はできません。

試験内容は?

福祉住環境コーディネーターは1級~3級まであります。3級と2級の試験時間は2時間。少子高齢社会や在宅ケア、高齢者の健康・自立など、公式テキストに該当する範囲の知識と応用力が試される問題が出されます。100点満点中70点以上で合格となります。

1級はマークシート方式と記述式、それぞれ2時間の制限時間が設けられます。合格基準もそれぞれ100点満点中70点以上で合格となります。合計の7割以上取れていても、各項目ごとに70点以上取れていなければ不合格となるため、注意が必要です。

試験は難しい?

2017年度分の検定試験の結果によると、3級の合格率は41.4%。2級の合格率は50.4%、1級の合格率は5.9%でした。2018年は3級と2級の検定試験が7月に実施されており、こちらの合格率は3級が56.6%、2級が13.8%です。

※2018年11月26日時点のデータ

まとめ

福祉住環境コーディネーターは、高齢者や障がい者にとって住みやすい住環境を提供できるよう、建築士や介護福祉士、医師など各方面の専門家の仲介をする仕事です。結婚や子育てを経てこれらの専門職に復帰したいと考えている方は、福祉住環境コーディネーターを取得しておけば、ひとつの武器となるでしょう。

  • 本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください。

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