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2018年11月03日 21:00 更新

ゴミが肥料になる!? お金をかけずに植物を育てる裏技

ガーデニングを始めてはみたものの、気付いたら道具や肥料に結構コストがかかっている……なんていうことはありませんか? そこでオススメしたい節約の裏技が、日々の生活で出るゴミを肥料にするという方法です。卵の殻をはじめ、それ以外にも肥料に使える意外なゴミの活用法をご紹介します。

肥料にコーヒーかすを混ぜる裏技

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レギュラーコーヒーを淹れた後に必ず出るコーヒーかす。コーヒーは飲料としてもさまざまな効果が知られていますが、実はこのコーヒーかすは肥料としても活用できるんです。

コーヒーかすを土に混ぜて肥料にする

コーヒーかすの表面には細かいすき間があるため、土に混ぜると通気性がよくなります。通気性がよくなると微生物が生息しやすくなり、その結果、植物が育ちやすくなるという理屈です。

コーヒーに殺菌効果があることは割と有名ですが、肥料としても効果的なのは意外ですよね。

コーヒーかすを肥料として使う際の注意点

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コーヒーかすを肥料として使う際は、以下の2点に注意してください。

1.土を全部コーヒーかすにしない
2.コーヒーをそのまま土に混ぜて使わない

その理由は、コーヒー豆(粉)は抽出した段階で、それ自体に栄養分はなくなっているからです。そのままのコーヒーかすを土に混ぜると、土壌の窒素量が減ってしまい、むしろ植物の成長を妨げてしまう場合があります。

コーヒーかすを肥料として使う際は、発酵させてから使うのがポイント。

コーヒーかすと腐葉土をバケツなどに入れ、1日1回混ぜることを1カ月くらい続けると、発酵が起こります。こうすると、コーヒーかすに栄養分が充満し、肥料として使えるようになります。

コーヒーかすの効果

さらに、ガーデニングにおけるコーヒーかすの効果には、以下のようなものもあります。

コーヒーかすの虫除け効果

コーヒーかすには、虫除け効果があります。アリ、ナメクジ、ムカデなどが発生する場所や玄関などの侵入経路に乾燥させたコーヒーかすをパラパラとまいておくとよいでしょう。

虫除け用途のものは、発酵までさせる必要はありません。

コーヒーかすの消臭効果

コーヒーかすの効果として最もよく知られているのが、消臭効果です。

特にアンモニア臭に対する消臭効果は、活性炭よりも優れていると言われるほど。活性炭は冷蔵庫の消臭剤の市販品に使われていますから、それより優れているなんてとってもお得ですよね。

コーヒーかすを消臭剤として使うには、

1.天日干し、電子レンジ、フライパンで炒るなどして乾燥させる
2.乾燥させたコーヒーかすを茶こし袋に入れ、冷蔵庫、靴箱、掃除機などに入れる

といった使い方をしましょう。

こうすることで、イヤな臭いを取ることができます。電子レンジで乾燥させると、電子レンジの中を消臭してくれる効果もあり一石二鳥です。

土に乾燥剤を混ぜる裏技

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海苔やお菓子に入っている乾燥剤も肥料になります。ただし、乾燥剤の中でも肥料として適しているのは、白い粉の「石灰乾燥剤」のみです(細かい粒上のシリカゲルは使えません)。

石灰乾燥剤は、湿気を吸う前の「生石灰」から湿気を吸った「消石灰」になると、強いアルカリ性の物質に変化し、これが土壌改良剤となります。

実は、プランターや植木鉢で植物を育てた後の土壌は酸性に偏ってしまい、いずれ植物を育てるのには適さなくなります。ですが、湿気を吸った石灰乾燥剤である「消石灰」を混ぜてひと冬越すくらい置いておくと、土がアルカリ化して再度植物を育てやすい土壌に蘇ります。

また、「消石灰」は植物の成長に欠かせない栄養素であるカルシウムを土に補給する効果もあります。

ホームセンターや園芸店で扱っている石灰は、キロ単位の大袋に入っているので場所も取りますし使い切るのが大変ですが、海苔やお菓子の小さい石灰乾燥剤なら一般家庭のガーデニングには使い切りサイズで便利です。

石灰乾燥剤を使う際の注意点

石灰乾燥剤は、吸湿していない「生石灰」状態で水と反応すると、高熱を発します。そのまま使用するとヤケドをする恐れがあるため、使用前に水につけておき、熱が冷めた状態まで待ちましょう。

熱が冷めれば「消石灰」のでき上がりですので、「消石灰」になっていることを確認してから土に混ぜましょう。

目安としては、「生石灰」状態のときはまばらな粒状に固まっていますが、「消石灰」になると粉状になります。

原理は乾燥剤と同じ? 卵の殻を肥料に使う裏技

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卵の殻の効果

卵の殻は天然の有機石灰です。カルシウムが豊富で、アルカリ性の性質を持っています。

植物を育てた後の酸性になった土壌に卵の殻を砕いたものをまくと、土の酸性の水分が卵の殻に染み込み、殻を溶かしていきます。溶けた卵の殻からアルカリ成分が溶け出すことで土壌を中和してくれるため、連作障害にも効果があります。

土壌の酸性度が下がると卵に染み込む水が酸性ではなくなるため、余分なアルカリ成分が溶け出すこともありません。そのため、土壌がアルカリ性に偏ってしまうこともなく、程よく土壌を調整する役割を果たしてくれます。

卵の殻は溶けるのに時間がかかるため、即効性はないものの、その分長く効果を発揮し続けてくれる優れものなんです。

ちなみに、このような土壌改良効果はアサリやカキなどの貝殻にもあります。

肥料の作り方

卵の殻や貝殻を肥料にするには、以下の手順で行います。

1.殻の内側を洗い乾燥させます
※貝殻の場合は、焼くとこの後砕きやすくなります

2.筒状の容器などに入れて棒状のもので砕きます
※このときミキサーを使用すると時短になり、便利です

3.すり鉢でパウダー状にします

まとめ

植物を育てるうえで欠かせない土作り。ガーデニングにおいて、丈夫な花や野菜を育てるためにはしっかりとした肥料を土に与える必要があります。だからといって、いつも高価な肥料を与えるにはお金がかかります。

この記事の裏技を使って、ご自身でひと工夫した肥料を与えると、節約にもなりますし、よりガーデニングへの愛着も高まると思います。

よいガーデニングは、よい土作りから。

  • 本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください。

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