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2018年10月03日 16:30 更新

【ガーデニング】春に花が咲く! 秋に植える宿根草7選

春になって温かくなったらガーデニングがしたくなりますが、春にお花を咲かせるための準備は、実は秋がカギとなっていること、ご存知でしたか? 涼しくて作業しやすい秋に植えることで春になったら咲いてくれる、おすすめの宿根草を厳選しました。

宿根草とは?

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こんにちは♪ キャラ弁・フラワーケーキ講師のよんぴよままです。

ガーデニングをしているとよく耳にする「宿根草」という言葉。どういったものをさすのかご存知ですか? 私が初めてその言葉を知ったのは、花屋で働き始めたころ。「一年草」「多年草」「宿根草」の違いを教えてもらいました。

簡単に説明すると……
・一年草:種を植えてその年のうちに発芽・開花し、結実して枯れてしまうもの
・多年草:一年草のように花が咲いたのちに枯れてしまわず、何年も成長し開花するもの
・宿根草:苦手な季節(夏又は冬)に地上部が枯れて根だけが残って休眠し、その季節が過ぎたらまた芽を出して成長するもの

ただし、多年草と宿根草の定義は本や園芸界などで異なることも多く、多年草と宿根草を別にしたり、全部を多年草または宿根草と呼んだり、球根植物は区別したりすることも。今回は苦手な季節は地上部が枯れるか、休眠するものを宿根草としてご紹介します。

秋植えが良いのはどうして?

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春の花を咲かせる準備は、種類や品種によって違いはありますが、秋から本格的に始まるものがとても多いです。その理由としては……

・寒さに当てることで、春の開花を促す性質の植物が多い
・秋のうちに植えることで、本格的な寒さを迎える前に根を張ることができる
・雑草が生える量が減って管理しやすい
・涼しくなって作業がしやすい
・寒くなると土が固くなって植えにくい
・休眠期に植え付けると株が弱る
・高温多湿の夏だと根腐れしやすいが、秋はそのリスクが減る

などがあります。

春に咲く宿根草の多くは、寒さには比較的強くて、夏の暑さは苦手なものも多いです。そのため、植え付け時のストレスが少ない秋に植え付けることで失敗が少なくなります。一度植えてしまえば、株がしっかりと根を張り、何年も植えっぱなしにしても、春になると新しい芽が出て開花するものも。秋植えにすることで、比較的手間がかからないというメリットがあります。

ただし、冬場は地上部がないので寂しい印象になったり、どこに行ったのかわからなくなったりすることも。すっかり忘れて、間違って捨ててしまわないように気を付けてください。

もし、冬場も華やかさを出したいときはパンジーやアリッサムなどの一年草の花と組み合わせて植えるといいでしょう。葉もない期間も、それはそれで季節の風景として楽しむのもありかもしれません。温かくなってきて芽が出てきたのを発見すると、春を感じて嬉しさもひとしおです。

春に咲く秋植えのおすすめ宿根草

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それでは、秋植えが適していて、春に咲く宿根草はどんなものがあるでしょうか? 日本の気候的にも、秋植え球根植物は春に華やかな花を咲かせるものがたくさんあります! その中から厳選して、特におすすめの7種をご紹介しましょう。

チューリップ

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春の花の代表ともいえるチューリップ。ユリ科の球根植物です。花弁の色や形、模様などは多種多様で、世界中でも愛されている花のひとつです。

【植え付け】10~11月ごろ
【開花期】3~5月ごろ

チューリップは冬の寒さにあてることが大事です。紅葉の時期に日当たりの良い場所に植えます。開花時期は品種によって多少違いがあるので、購入したときに店員さんに確認してみてください。

花が終わったら来年用に、球根に栄養を蓄えさせます。早めに花がらは摘み取り、効き目の早い液肥をあげると効果的。葉や茎は光合成をするため残して、よく日に当ててあげてください。葉が枯れたら球根を掘り上げて陰干しし、再び秋に植え付けるまで保管します。

植えっぱなしでも花が咲かないことはありませんが、かなり小さくなったり、夏の暑さや湿気でダメになることもあるので、チューリップは掘り上げるか、また次の年に新しい球根を植えなおすのがおすすめです。

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チューリップは色も豊富ですが、花弁の形もいろいろあります。一般的にイメージする一重咲き、花弁の多い八重咲だけではなく、花弁に切込みがあるフリンジ咲きやパーロット咲きなどは本当に華やかです。開いた顔はまた違った印象でチューリップとは思えないくらい。ぜひお好みのチューリップを探してみてください。

水仙

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春の訪れを感じさせてくれる水仙は、ヒガンバナ科の球根植物です。群生になっている水仙の美しさは格別です。可憐なニホンズイセン、華やかなラッパズイセンや八重咲のものなど、印象は品種によってさまざまな魅力があります。

【植え付け】9~10月ごろ
【開花期】1~4月ごろ

植え付けは10月半ばごろまでにします。乾燥や寒さで傷むことがあるので、少し深め(球根の高さの3倍程度)に植えてあげましょう。

開花時期は品種によって違うので、植えるときにご確認ください。開花後は来年用の球根として栄養を貯められるよう、葉を刈り取ることは控えましょう。球根を太らせるために、花が終わるころに液肥をあげてください。

葉が黄色くなってきたら、掘り上げて乾燥し保管してもよいのですが、水仙は数年植えっぱなしでも毎年花を咲かせてくれるくらい強い植物です。何年も経ち、葉は伸びるのに花が咲かなくなってきたら、球根が込み合って痩せてきたサイン。掘り上げて分球し、植え直してあげてください。

我が家のフェンスの足もとに植えてある水仙。植えてから何年経ったか忘れるくらいですが、毎年1輪だけ花を咲かせてくれています。葉は他の場所からも出てくるので、そろそろ掘り起こして分球してあげた方が良さそうです。

ムスカリ

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ムスカリはユリ科の球根植物です。グレープヒヤシンスという別名がありますが、その名前の通り少しブドウのように見えますね。ヒヤシンスのような豪華さはありませんが、可愛らしい姿やきれいなブルーの色で人気があります。色は他に白、ピンク、黄や青紫色もあってそれぞれ素敵です。

【植え付け】9~10月ごろ
【開花期】3~4月ごろ

日当たりの良い場所を好みます。小ぶりな花とは違って意外と大きな球根です。養分をしっかり貯めこんで太らせるために、花が咲いてきて種ができ始めたら、早めに摘み取って液肥をあげるようにしてください。

とても丈夫で、数年はそのまま植えっぱなしでも毎年花が咲きます。球根が込み合って花付きが悪くなってきたら、花が終わって葉が枯れるころに掘り上げて乾燥させてください。その球根は保管して、また秋になったら植え直しましょう。球根は小さな子球ができて増えるので、植えるときは分球して植えてあげてください。

こちらも我が家のムスカリ。大好きで何個も植えたはずが数年経過して消えてしまいました。毎年葉が茂ってくるので球根が込み合ってきたためだと思いますが、そのまま放置していたら、また再び数輪花が咲くように。春になると、ひょっこりと顔を出すムスカリは本当に可愛いです。

スノードロップ

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春を告げる花、スノードロップはヒガンバナ科の球根植物です。ヨーロッパでは、古くから親しまれる花でいくつもの言い伝えが残されています。雪の中から芽を出し始めて開花するこの可憐な花は、冬の終わりを感じさせてくれます。寒さに強くとても丈夫で管理も楽ちん。

【植え付け】9~10月ごろ
【開花期】2~3月ごろ

開花までは日当たりが良い方が適しているのですが、夏の強い日差しは少し苦手。半日陰になるように、落葉樹の足元に植えるのがおすすめ。

開花後は球根が痩せないように花柄摘みは早めにし、葉は枯れるまで切らないようにしてください。また、液肥をあげて球根を太らせるようにします。

乾燥が苦手なので球根は掘り上げず、植えっぱなしで休眠期の夏を過ごします。何年か経過して球根が込み合ってきたら、掘り上げて分球しますが、すぐに植えてしまってください。

また、休眠期の夏も完全に水を断つのはNG。地植えならば雨水で大丈夫ですが、あまりに夏場に雨が少なかったり、鉢植えで管理する場合は忘れずに水やりしてください。

スノーフレーク

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スノードロップと似ていて同じヒガンバナ科ですが、実は全く別物。花や葉の雰囲気から別名は鈴蘭水仙。下を向く花は、とても可憐です。

【植え付け】10月ごろ
【開花期】3~4月ごろ

開花はスノードロップが終わるころ入れ替わりで咲きます。管理の仕方はほぼ同じで、夏の休眠期も植えっぱなしで大丈夫。球根が込み合ってきたら、掘り上げて分球して植え直してください。

スノードロップもスノーフレークも群生にすると、とてもきれいです。かなり管理はラクなので初心者向け。何年かしたら植え直すだけで、あとはほぼ放置していても大丈夫なくらいです。

クリスマスローズ

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春に咲く宿根草の中でも、特に人気が高いのがキンポウゲ科のクリスマスローズ。寒さに強く、日陰でもよく育つので初心者向きです。常緑多年草に分類されていることもありますが、品種によっては完全に地上部がなくなります。枯れてしまったの? と思うこともありますが、暖かくなってきたら新しい芽がどんどん出てくるのであまり心配いりません。少しうつむき加減に咲く姿が清楚で「冬の貴婦人」とも呼ばれています。ピンク、白、緑、赤紫、斑点模様入りなどの花色があります。花弁(正確にはガク)も一重のものと八重のものがあり。

【植え付け】9~10月ごろ
【開花期】2~4月ごろ

クリスマスローズという名前ではありますが、日本で出回っている品種はクリスマスには咲かないものがほとんどです。寒さや日陰でも育つ丈夫な花ですが、夏の強い日差しが当たると葉は傷むことがあるので、落葉樹の下に植えるのがおすすめです。

球根植物とは違い、掘り上げて分球しませんが、秋の植え付け時期に株分けして増やすことができます。鉢植えで管理する場合は、数年おきに根詰まりしないように植え替えてあげましょう。

こちらは我が家のクリスマスローズ。夏場は、他の植物がぐんぐん成長して影になるフェンスの足元に植えています。周りに押されて完全に存在感を消していますが、春になると思いだしたかのように、毎年花が咲いてくれます。

実は、植えてから全く手をかけたことがありません。周りで成長し過ぎるアイビーなどの剪定をしているだけ。肥料はおろか水やりも自然任せ。それでもきれいな花を咲かせてくれるありがたい存在です。

芝桜

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春の花壇では、昔からおなじみの芝桜はハナシノブ科。常緑多年草に分類されることも。冬場はあまり目立たず、葉も枯れているかのようになりますが、暖かくなると新しい葉が出てきます。桜を思わせるような形の小さな花が一斉に咲き、お花の絨毯になる様は見事です。

【植え付け】3~5月、9~10月
【開花期】3~5月ごろ

植え付けは春と秋が可能です。寒さや乾燥に比較的強く育てやすい植物です。水はけと日当たりの良い場所に植えてください。成長が早いので、最初に植え付けるときは間隔を開けた方がいいかもしれません。

花が終わった後に葉が茶色くなったら刈込んでください。新しい緑の葉が出てきます。特に蒸れには弱いので、梅雨になる前に一度刈込んであげるといいですよ。

まとめ

春に咲く宿根草の準備は秋! それぞれ好みの環境は異なりますが、寒さに強く春になったら一気に花芽を伸ばしてくれます。比較的夏の暑さは苦手なものが多いので、植える場所や休眠の仕方などをチェックして管理してあげてください。植えっぱなしでも大丈夫なものばかりですが、ひと手間かけてあげるともっと元気に増えてくれるかもしれません。他にも春に咲く素敵な宿根草はたくさんあるので、お気に入りのものを植えてみてくださいね♪

  • 本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください。

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