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2018年10月29日 11:00 更新

ガーデニングを長く楽しむための豆知識! 一年草と多年草の違い

植物を植えるときに、できるだけ長く楽しみたいと誰もが思うこと。ガーデニングをするときには、植えたその植物がどんな性質があるのかを知っておくと、その後のお世話の仕方や楽しみ方も変わってきます。今回は、一年草と多年草の特徴や違い、管理の仕方などをご紹介します。

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こんにちは♪ キャラ弁・フラワーケーキ講師のよんぴよままです。

お花やグリーンを自宅で育てたり、飾ったりして楽しんでいる方も多いと思います。植物を見たり触れたりすると癒し効果も感じますよね。できるだけ長く楽しみたいと誰もが思うことですが、期待していたよりも早くダメになることはありませんか? それはもしかしたら、管理の仕方がちょっと違っているからかもしれません。長く楽しむためには、その植物の性質や特徴を知ることが大切です。

ガーデニングに取り入れやすい草花は、大きく分けて「一年草」と「多年草」に分類されます。その特徴と違い、管理の仕方などを順にみていきましょう。

一年草(一年性植物)の特徴と管理

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種を植えてその年のうちに発芽・開花し、結実して枯れてしまうものが一年草です。一年性植物と呼ばれることもあります。

原産地では何年も育つのに、日本の高温多湿や寒さに耐えられず枯れてしまう場合も、一年草扱いとすることが多いです。

一年草の特徴

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一年草の植物は、その株自体はまた花を咲かせることなく枯れてしまいますが、種が次の年には発芽して増えていきます。全てのエネルギーを使って花を咲かせるので、色も華やかで、花数も多く、開花期間も長め。花壇や鉢植えの主役になってくれます。

価格的にも安めで手に入りやすく、育てやすいものが多いので、ガーデニング初心者向き。花が多いということは種も多く取れるということ。発芽しやすいものも多いので、こぼれ種で次の年にいつの間にか咲いているなんてことも。

一年草の管理の仕方

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春に種をまく春撒きは、開花が夏~秋にかけて、秋撒きは開花が冬~春にかけてとなります。春撒きは温かくならないと発芽せず、日当たりが良い環境を好むものが多いです。秋撒きは、発芽温度は低めで涼しい環境を好むものが多いです。

また、短い期間に急成長して花を次々と咲かせるため、肥料を追肥してあげた方が花付きがよくなるものが多いので、その場合は定期的にあげてください。特に開花期間の長いものは、長く楽しむためにも必要です。

花が咲いてそのままにしておくと種ができてきます。種を作るためには多くのエネルギーが必要です。株が弱ると花も少なくなるので、花柄はこまめに摘み取りましょう。次の年のために種を採取したいときは、花の時期が終わるころに花柄摘みをやめて、結実させて収穫してくださいね。

それが終わると枯れてきます。一年草はその後また花が咲くことはないので、管理する必要はありません。次のシーズンに花が咲く植物と植え替えたりしてください。

二年草

一年草のように開花シーズンが一回しかないものの、もう少し成長が緩やかで、その年は株を成長させるだけで、開花・結実は年越し後の二年目にする植物もあります。成長スタイル自体は一年草と同じですが、こちらは二年草という名前で区別されています。一年目では花が咲かないので、ガッカリしないでくださいね。少し長い目で見て管理する必要があります。

多年草(多年性植物)の特徴と管理

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一年草のように花が咲いたのちに枯れてしまわず、何年も成長し開花する植物を多年草、または多年性植物といいます。多年草は、その特徴から「常緑植物」「宿根草」「球根植物」の大きく3つに分類されます。

この分け方は、本や園芸界などで異なることも多く、多年草と宿根草を別にしたり、全部を宿根草と呼んだり、球根植物は区別したりすることもありますが、今回は全て多年草として、それぞれの特徴をみていきましょう。

常緑性

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特徴

多年草の中でも、一年中枯れずに育つものをさします。花が咲く期間が短かったり、花数も少ないものが多いですが、一年中葉が茂っているのでグリーンとして鑑賞できます。花壇や庭のグランドカバーとしても重宝します。

管理の仕方

花が終わってもまた次の年に咲いてくるので、続けて水やりや来年用に肥料をあげることが必要です。

植物の種類によって変わってくるので、一概には言えませんが、年々少しづつ株が大きくなるため、鉢植えで管理する場合は、大きくなって根が鉢底から出てくるくらいになったら、一回り大きな鉢に植え替える必要があります。地植えにすると、水やりも雨水だけで大丈夫なものも多いので手をかけることもなく育ったりもします。

中には、地植えにして数年は成長がゆっくりしていたのに、3年目あたりから急激に大きくなるものも。株がしっかり大きくなったら、花が大きくたくさん咲くこともあるので、一年草よりもじっくり待って育ててあげてください。種で増えるだけでなく、株分けや挿し木で増やすことができるものもあります。

宿根草

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特徴

宿根草は、苦手な季節(夏又は冬)に地上部が枯れて根だけが残って休眠し、その季節が過ぎたらまた芽を出して成長する植物のことをさします。休眠期は姿が見えないので「もうダメにしてしまった?」と勘違いしてしまいそうですが、次の年にまた同じ場所で花が咲いてくれると、なんだか得した気分になれますね!

管理の仕方

休眠期は正直、姿が見えないので様子がわかりません。しかし種類にもよりますが、休眠期といえど、生きているので水やりを全くしないと根も枯れてしまいます。特に鉢植えで管理する場合は忘れないように気をつけましょう。

地植えにした場合は、ほとんどの場合、雨水で大丈夫です。日本の寒さや暑さが大丈夫な植物なら、植えっぱなしでも毎年出てきてくれるものも多いです。

球根植物

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特徴

育ち方で言えば、宿根草と同じなので、宿根草と一緒に分類されることもあります。根、茎、葉の一部に養分がたまってふくらんだものが球根と呼ばれます。

玉ねぎのような丸いものをイメージしますが、形状はさまざま。休眠期には地上部はすっかり枯れてしまいますが、それを過ぎると一気に芽を伸ばして花を咲かせます。ため込んだ養分を使って花を咲かせるためか、華やかで大きなものが多くみられます。

管理の仕方

球根は「春植え」「夏植え」「秋植え」と3つの植え付け時期があります。

・春植え……春~5月ごろに植えつけ。原産地が温かい地域で、寒さに弱いものが多い。
・夏植え……夏の終わりごろ~秋に植えつけ。晩秋~冬に開花。
・秋植え……10~11月ごろの秋に植えつけ。冬の寒さに強いものが多く、春に開花。

日本ではチューリップなど、春に咲く球根植物がたくさん出回っていますね! 球根植物は開花時期が過ぎると、葉が枯れて休眠期に入ります。休眠期に入る前に次の年のために球根を十分に大きくしてあげると、また来年もきれいな花を咲かせてくれます。日を良く当て、肥料や水やりをしっかりしてあげてください。

休眠期になったら、そのまま植えっぱなしのときは水やりは控えて乾燥気味に。地植えの場合はそのままで大丈夫です。数年植えっぱなしにしていると、新しい球根ができて込み合ってきます。そうなると狭くて球根が十分に育たなくなるので、掘り上げて球根を分けて植えなおしてください。

少し手間ですが、冬の寒さに弱いもの、夏の湿気に弱いものは休眠期には掘りあげて室内で管理し、植える時期になったら植えてあげるとダメにすることがありません。

おすすめの一年草

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春……パンジー、ビオラ、アリッサム、デージー、ストック、キンギョソウ、ネモフィラ
夏……ひまわり、バーベナ、矢車草、サルビア、ロベリア、アゲラタム、朝顔、マリーゴールド
秋冬……オキザリス、五色唐辛子、コスモス、葉ボタン、ノースポール、プリムラ

寒い時期の一年草は少な目かもしれませんが、春のパンジーやビオラ、デージーなどは開花時期が長く、秋~春にかけて楽しめます。

おすすめの多年草

春…チューリップ、ムスカリ、クロッカス、アネモネ、オダマキ、ヒヤシンス、ラナンキュラス
夏…アガパンサス、ギボウシ、ガーベラ、カラー、スズラン、デルフィニューム、クレマチス
秋冬…桔梗、菊、シュウメイギク、リコリス、クリスマスローズ、スノードロップ、スノーフレーク

常緑のものは一年中、緑が楽しめるので開花時期は関係ないかもしれませんね! アイビーやハツユキカズラなどはどんどん伸びてきれいです。多肉植物も多年草に含まれると思いますが、こちらも季節ごとの姿を楽しむことができます。

植物を長く楽しむためのコツ

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草花を長く楽しむためには、その植物の特性や性質を知っておくことがとても大切です。開花時期が同じものばかりを植えると、その期間はとても華やかですが、終わるときも一緒。宿根草や球根植物ばかりだと、休眠期間は地上部はなくなるのでとても寂しい印象に……。

開花時期のずれた植物を植えたり、地上部のない休眠期には一年草を植えてカバーしたり、多年草でも、同じ緑だけではなくきれいな色の葉のものを組み合わせたりすると、一年中ガーデニングを楽しむことができるようになります。日当たりや水やりの好みが似ているものを近くに植えることも重要ですが、特徴や性質の異なったものを組み合わせて、変化の様子を楽しむこともガーデニングの醍醐味。

また花壇に植えるときには、先に枯れてしまうものや一年草を手前に配置すると、植え替え作業がしやすくなります。植物の立ち姿や伸び方も考えながら植えていくといいですね♪

まとめ

一年草も多年草もそれぞれの良さがあります。宿根草や球根植物は地上部分がなくなっても休眠しているだけでまた芽が出て成長します。ダメになったと思って処分しないようにしてください。いろいろ組み合わせてあげると長く楽しむことができるようになりますよ♪

  • 本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください。

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