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2018年11月20日 15:00 更新

冬によくあるエアコン室外機のトラブルとは? 積雪・霜対策について

冬場になると「動かない」「変な音がする」など、室外機に関するトラブルに見舞われることも……。寒さが原因のトラブルであれば、基本的な知識を備えることで未然に防ぐことも可能です。そこで今回は冬によくある室外機のトラブル、積雪や霜対策をする方法について解説します。

冬によくある室外機のトラブル

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積雪によるエアコン故障

冬に起こりがちな室外機のトラブルとして最も多いのは、積雪にともなうエアコンの故障です。エアコンの室外機には風を送り出す吹き出し口が付いています。この吹き出し口が雪に埋もれてしまっては、エアコンを正常に作動させることはできません。もし、気がつかずにそのままエアコンのスイッチを入れてしまうと、ファンを動かそうとして無理な力がかかり、室外機が故障してしまう可能性があるのです。

とくに積雪の少ない地域では、室外機に雪がかかることを気にかけることはないでしょう。まれに大雪が観測された年は、雪が原因で室外機が故障し、修理せざるを得なくなる例が少なくありません。冬にエアコンが使用できなくなると一大事です。エアコンを作動させる前には、必ず室外機をチェックしてください。雪で埋もれてしまっている場合は、雪をどけるなどの対策が必要になります。

寒さによる室外機の結露

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エアコンで暖房を使用する際、室内から送られた冷たい風が室外機を通じて屋外へと吹き出しています。その際、室外機のなかの熱交換器(部屋を暖かくしたり、涼しくしたりする部品)は低温の状態です。そのため、熱交換器の付近では、暖かい水蒸気をたくさん含んだ空気が急激に冷やされて結露します。それが凍結して霜となり、熱交換器に付いてしまうことがあるのです。すると、室外機は空気を吸い込むことができなくなってしまい、正常に作動しなくなる恐れがあります。そうしたトラブルを防ぐために、エアコンには霜を取り除くための機能が付いている場合も。

エアコン室外機の積雪対策

Photo by Aaron Burden on Unsplash

エアコン室外機に積雪したら

積雪があった場合は、まずエアコンを動かす前に室外機の状況を確認しましょう。小雪が舞っている程度なら問題ありませんが、もしエアコンの室外機が雪に埋もれてしまっている場合は、雪を取り除く必要があります。吹き出し口だけでなく、付近の雪も取り除き、室外機に雪がかかっていない状態にしてからエアコンを運転させてください。

さらに、室外機にぬるま湯をかけるのも効果的です。室外機のなかに霜や凍結が起きている場合でも、お湯をかけることで溶かすことができます。ただし、内部に水が入ると室外機が故障してしまうこともあるので、お湯を吹き出し口のなかにかけ入れないよう注意してください。

エアコン室外機を積雪から守るには

ただでさえ寒いのに、積雪した朝や夜に室外機付近の除雪なんてできないという方は、事前に対策しておくのがおすすめです。もし雪が積もった場合でも室外機に影響を与えないように、位置を高くしておくのが◎。壁面に台座を取り付ける方法と、高置台を床に置いて使用する方法とがあります。室外機の使用環境に合わせて選んでください。積雪が多い地域の場合は、防雪フード・防雪ネットを使用するという手もあります。

室外機には吹き出し口が前にあるものと上にあるものとがあります。吹き出し口が上向きの場合は、雪が降ったそばから雪が内部に入り込むため、寒冷地ではあまり見られません。ところが、積雪の少ない地域では取り入れられていることもあります。室外機が選べる場合は、吹き出し口が前向きに付いているものを選ぶのが得策です。

エアコン室外機の霜対策

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エアコン室外機が凍結したら

もしエアコンの室内機が霜によって凍結してしまった場合は、霜を取り除く機能を運転させます。室外機内部の熱交換器を暖めて霜を溶かします。しばらくのあいだは、熱を室外機に送っているため、エアコンから温風が送風されません。霜が溶けてしまえば、やがていつものように暖房運転が回復し、室内に温風が送り込まれます。故障したと勘違いして修理を依頼してしまわないように覚えておきましょう。

霜取り運転をしているとき、霜を溶かすことで室外機から湯気がのぼることがあります。場合によっては、「ポコポコ……」「シャー……」といった聞きなれない音が聞こえてくることも。すべて霜取り運転にともなうもので、故障ではないので安心してください。

エアコン室外機を凍結から守るには

普段からこまめにお手入れしておくことで、エアコン室外機を凍結しにくくすることができます。まずは、暖房の設定温度を低めにすること。高い温度に設定して、外気との気温差を小さくすれば、霜取り運転の頻度を少なくすることができます。

室内機のフィルターをこまめに掃除するのもおすすめ。フィルターが汚れていると、暖房効率が下がり霜取り運転の頻度が高くなりがちに。

エアコンのスペックを上げるのも手です。小型のエアコンを広い部屋で使用すると、快適な室温にしようとエアコンに無理をかけてしまうことに。ひとまわり大きなエアコンを設置しておけばエアコンの負担が減り、霜取り運転の頻度も少なくすることができますよ。室外機を高い位置に設置するのも凍結防止に効果的です。

まとめ

エアコンの室外機の特徴や仕組みを知っておくことで、雪や寒さが原因となるトラブルを未然に防ぐことができます。日頃からお手入れをこまめにするなど、いざというときのために積雪・霜対策を万全にしておきたいですね。

  • 本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください。

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