押入れ内にカビを見つけたら? 慌てず消毒&掃除で対処しよう
特別水分の多いものを置いていなくても、閉め切ったままの押入れは湿気が溜まりカビが発生しやすい場所として知られています。押入れにカビを見つけたときは、どのように対処すればいいのでしょうか。今回は、押入れに発生したカビの除去方法についてご紹介します。
押入れに生えてしまったカビの除去方法
湿気が溜まりやすい押入れは、カビが発生しやすい場所として知られています。では、押入れにカビが発生してしまったときは、どのように対処すべきなのでしょうか。
消毒用エタノールで消毒する
カビを見つけてしまったときは、消毒用エタノールで消毒します。エタノールには、カビのタンパク質を分解する作用があるため、カビの除去に効果的です。エタノールは薬局やドラッグストアなどで見つけることができますが、消毒エタノールのほか、無水エタノールも販売されています。
無水エタノールのほうが、エタノール濃度は高いですが、水分を含んでいないエタノールには、殺菌効果が期待できません。もちろん、無水エタノールを購入して自分で薄めても構いませんが、殺菌効果が高いエタノール濃度の割合もあるため、消毒用エタノールを購入したほうが手間が省けるのでおすすめです。
消毒用エタノールは、スプレーボトルに入れて使用します。換気をする必要があるため、使用する前に窓を開けるようにしてください。押入れの物をすべて出したら、乾いた雑巾などでホコリを取り除き、エタノールを吹きつけます。まんべんなくエタノールを吹きつけたら、しっかりと乾燥させて押入れに入っていた物を元に戻します。
カビの汚れを落とす
エタノールには、殺菌効果は期待できるものの、カビによってついた汚れを落とす効果は期待できません。カビ汚れが発生してしまったときには、塩素系の漂白剤を使ってみましょう。
しかし、注意しておきたいのが、塩素系の漂白剤は汚れを落とす効果は強力ですが、押入れの壁に使われている木材を傷めてしまう可能性もあります。使用するときは10倍以上に薄めた水溶液で、拭き掃除をしてから水拭き、乾拭きをして漂白剤が残らないようにしましょう。
押入れのカビ掃除の注意点
カビ掃除をするときに、適当な方法で対処するとカビを除去するどころか、かえってカビが増えてしまったり、きれいに取り除けなかったりします。ここでは、カビ取り掃除で気をつけたいポイントについて、チェックしていきましょう。
マスク、手袋は必須アイテム
カビは器官や爪、皮膚を通して体内に入り込むとアレルギー症状や鼻炎、皮膚炎などさまざまな症状を引き起こします。また、エタノールや塩素系の漂白剤を使う際には、換気を十分にするほか、マスクや手袋、軍手、メガネなどを必要に応じて使うようにしましょう。
カビ取り前の濡れ雑巾はNG!
よく、カビ掃除の前に濡れ雑巾でカビが発生している部分を湿らせるという話がありますが、押入れのケアには、この手順は不要です。むしろ湿らせてしまうと、カビが広がるだけではなく、シミが他の物にうつってしまうことがあります。
殺菌前にカビは擦らない
エタノールで殺菌する前にカビを擦ってしまうと、カビの色素が広がり、他の物に色移りしてしまう可能性があります。殺菌前にカビは擦って取ろうとせずに、カビを除去してから水で薄めた漂白剤で取り除くようにしましょう。
押入れのカビを防止するには
1度発生してしまうと、シミを落とすのも完全に除去するのも難しくなってしまうカビ。できるだけ面倒なことにならないようにしたいなら、そもそもカビが発生しないような環境を作ることが大切です。
湿気に気をつける
押入れはカビが発生しやすい場所なので、湿気が溜まるような自覚がなくても、定期的に扉を開けて換気しておくことが大切です。また、下にすのこを敷いてから物を収納するようにして通気性を良くしておくのも効果的。
吸収材を置いたり、客用の布団など常にしまってあるものについては、圧縮袋に入れておいたりすると良いでしょう。
ホコリに気をつける
カビは、ホコリや皮脂などをエサにします。押入れはホコリが溜まりやすいので、普段からホコリが溜まらないようチェックする習慣をつけてください。例えば、部屋に掃除機をかけるときに、一緒に押入れのホコリも吸い取るなどの方法が良いでしょう。
物をしまうときは、ダンボールに入れたり、直接置いたりせずに、プラスチックケースを活用することもおすすめです。
まとめ
押入れは、湿気が溜まりやすいだけではなく、カビのエサとなるホコリも発生しやすい場所のため、カビが発生しやすいです。意識的に換気のために扉を開けたり、すのこを活用したりしてカビが発生しないように努めましょう。カビが既に発生している場合は、エタノールで十分に殺菌してくださいね。