空き巣の防犯対策マニュアルと被害にあったときの対処法
主人がいない隙を狙って家のなかに侵入し、金銭や金目のものを奪う空き巣。部屋がひどく荒らされることもあるため、被害にあうと物質的にはもちろん精神的にもダメージを受けてしまいます。そこで今回は、狙われやすい家の特徴にフォーカス。被害にあわないための対策、被害にあってしまったときの対処法についてご紹介します。
どんな家が空き巣に狙われる?
空き巣に狙われやすい家の特徴
空き巣に狙われやすい家には特徴があります。例えば、線路沿いにある家。ガラスを割ったり、玄関をこじ開けたりする音を電車の音でかき消すことができるからです。
観光名所の近くにある家も狙われやすいといわれています。たくさんの人が集まるため、見慣れない人や車があっても不審に思われにくく、誰にも怪しまれずに犯行に及ぶことができるためです。
新興の住宅地は、日中留守になる家が多いため、ターゲットになりがちです。近所同士の結びつきが緊密でないことも空き巣にとっては好都合といえるでしょう。
二世帯住宅も注意が必要です。家族が多いせいか安心感が出やすく、つい鍵をかけずに外出してしまったり、物音を気にかけなくなったりする傾向があるからです。
一度空き巣に狙われた家は再犯率が高い?
一度空き巣に入られた家は「二度と狙われない」と思われがちですが、実際はその逆で、再犯率がとても高いといわれています。なぜなら熟練の空き巣であればあるほど、狙いを定めた家について徹底的に調査を行うからです。家族構成や出勤する時間、帰宅する時間など、何気なく散歩しているように装いながら情報を収集しているのです。
一度入ったことがある家なら間取りも熟知しているし、大切なものがどこに保管されているかもわかっています。まさに勝手知ったる他人の家といった具合に、一度目よりも安全かつスピーディに犯行に及ぶことができるのです。つまり、一度空き巣に入られた家は防犯対策を徹底する必要があることを覚えておきましょう。
空き巣被害にあわないために
空き巣の防犯対策
空き巣被害にあわないためには、一戸建て・集合住宅それぞれのタイプに合わせた対策が必要です。一戸建ての場合は、以下の点に注意してください。
・塀を越える足場になるものを設置しない
・塀や植木はできるだけ低くして死角をなくす
・門扉も車庫のシャッターも施錠するよう心がける
・防犯灯、センサーライト、ブザー、テレビドアホンなどを設置する
・防犯砂利(歩くと大きな音がする砂利)を敷く
・物置は死角を作ったり、二階への足場にならない位置に
・玄関に高性能な鍵や補助錠、ドアチェーンを取り付ける
・窓にも補助錠を取り付ける
・防犯ガラスに交換するか、防犯フィルムを貼る
・防犯シャッターを取り付ける
・人が入ることができる小窓には面格子を
・ベランダは格子状にして見通しをよくする
集合住宅では、共用スペースの防犯対策が決定的に重要ですが、専有スペースでの以下のような防犯対策が有効です。
・ベランダに防犯灯、センサーライト、ブザーなどを設置する
・玄関にテレビドアホンを設置する(できれば録画できるものを)
・玄関に高性能な鍵や補助錠、ドアチェーンを取り付ける
・ベランダに通じる窓に補助錠を取り付ける
・ベランダに通じる窓を防犯ガラスにするか防犯フィルムを貼る
・ベランダに通じる窓に防犯シャッターを取り付ける
・ベランダは格子状にして見通しをよくする
空き巣に入られてしまったら……
被害届はどうする?
防犯対策をしていても、空き巣に入られてしまうことはあります。もし空き巣に入られてしまったら、すぐに警察に通報します。なにも触らずに待ちましょう。
盗まれたものや破壊されたものを確認し、盗難届出証明書(被害届)を発行してもらいます。現金、カード類、通帳、印鑑、貴金属、ブランド品、家電など、なくなったものをきちんと把握しましょう。
各種手続きについて
次に挙げるものが盗まれていることがわかった場合、被害をこれ以上大きくしないために、すぐに関係する機関に連絡して不正利用を防がなくてはなりません。
・預金通帳
・キャッシュカード
・クレジットカード
それぞれの窓口にすみやかに連絡し、利用停止手続きをします。クレジットカードについては、万が一不正利用されても保険でカバーできる可能性があります。預金通帳やキャッシュカードについては、暗証番号が誕生日など安易なものの場合、補償されないことがあるので注意が必要です。
・印鑑
実印が盗難にあったときは、印鑑証明書の交付ができないよう、すみやかに自治体に届出てください。
・健康保険証
・パスポート
・運転免許証
それぞれ関係機関に連絡し、再交付のための手続きを行います。
なお、盗難保険に加入している場合は、保管会社に連絡して指示にもとづいて必要な書類を揃え、提出します。
まとめ
狙われやすい家の特徴を押さえ、しかるべき防犯対策をしておくことで、空き巣被害を未然に防ぐことができます。いま一度セキュリティをチェックしてはいかがでしょうか。また、もし空き巣に入られてしまったら、被害を最小限に抑えるために慌てず冷静に対応してください。