オール電化リフォームをする前に知っておくべき3つのこと
家を建てる時、悩むことのひとつが、ガスにするか、オール電化にするかということ。「オール電化にすると光熱費が高くなる?」という意見もある一方で、その反対の口コミも見かけるし、どちらを選択すればいいのかわからず、混乱してしまいますよね。今回は、そんなオール電化リフォームについて詳しくご紹介します。
オール電化のメリット&デメリット
筆者は独身時代に住んでいた家がオール電化で、それ以降はガス併用で暮らしています。そこで感じたことも含め、オール電化のメリット・デメリットをご紹介します。
オール電化にするメリット
オール電化はその名の通り、お湯を沸かすのもキッチンで調理をするのも、ガスではなく電気を使います。そのためガス料金の請求はなく、ライフライン関連の請求は、水道代と電気代のみ。
オール電化のメリットは
・光熱費を一元管理できること
・火を使わないので安全性が高い
・災害時の復旧が早い
・使い方次第で、光熱費を削減可能
ということ! 特に気になるのが光熱費の削減ですが、オール電化に変えたご家庭からは「あんまり金額が変わらなかった」「ガス併用のときよりも光熱費が高くなった」という意見を聞くことも少なくないですよね。私も正直、光熱費が毎月1万円近くになっていた月も多く、「なんでこんなに高いんだろう」と首を傾けていました。
オール電化の光熱費を下げるには、契約プランにカギがあります。実はオール電化向けの契約プランには、「割安な深夜料金単価が適用される時間帯」と「割高な料金単価が設定されている時間帯」があります。筆者の光熱費が毎月高くなっていたのは、お恥ずかしながらこの時間帯を全く把握せず使っていたのが原因でした(苦笑)。オール電化の光熱費を節約したいのなら、この安い時間帯に電気を使うようにするのがポイントです。炊飯や洗濯なども、環境が許すのであれば、タイマーなどを利用し電気料金が安い時間帯に行うのがベストだったのです。
オール電化にするデメリット
対してオール電化のデメリットですが、
・初期費用が高いこと
・停電するとお湯も電気も使えなくなること
・IH対応の調理器具しか使えないこと
・火力の加減がしにくいこと
・貯湯タンクのお湯を使い切るとお湯が使えなくなること
しかし、最近はオール電化も普及してきていて、IH対応の調理器具はラインナップも増えていますし、そこまで不便に感じませんでした。火力の調整も、ガスコンロに慣れている方だと最初は戸惑うかもしれませんが、数回使えば慣れてきます。むしろ、コンロの掃除はさっと拭くだけなので、お手入れが簡単ですよ! 中華鍋を使うなど、火力自慢の本格料理を作らない限り、家庭料理の範囲内ならIHコンロでも問題ないかと思います。
オール電化リフォームの費用
工事費用の目安
気になるオール電化のリフォーム工事費用ですが、だいたい約100万円が相場と言われています。中でも一番多いと言われているのが、IHクッキングヒーターとエコキュートの設置工事で、その場合の費用も約60万円〜100万円前後が相場のよう。太陽光発電などを設置する場合は、工事費用がさらに割高となります。
補助金情報は要チェック
オール電化導入のデメリットはなんといっても「初期費用が高いこと」。これからどんどんお金がかかってくる子育て世代にとっては、出費は必要最低限に抑えたいですよね。
そこで使えるのが、地方自治体の補助金制度。以前は「日本エレクトロセンター」という社団法人が補助金制度を実施していましたが、残念ながら2010年に終了してしまったため、現在は各地方自治体が独自に行っています。地区によっては初期費用の最大40%もの補助金を受け取ることができますよ。
ただし、地方自治体によって実施している内容や、実施有無自体も異なってくるため、必ずお住い・または、お住い予定の場所が対象かどうかを確認するようにしましょう。
オール電化リフォームの注意点
オール電化を導入するには、前出のように「エコキュート」などの設備機器の購入と設置工事が必要なりますが、意外と盲点なのが、この搬入経路。エコキュート本体は、大型の冷蔵庫クラスぐらいの大きさがあるので、そのサイズを設置できるのかも重要なポイントです。
また、オール電化は停電してしまったら、ライフラインがすべて止まってしまうのがデメリット。万一のために卓上タイプのガスコンロを用意しておくと、停電時も困らないので安心です。
まとめ
オール電化はシステムを導入する場合、生活の仕方にもよりますが、5〜7年は使用しないと元が取れないと言われています。生活スタイルによって、オール電化とガス利用、どちらが向いているかは異なってくるため、どちらが向いているかよく比較検討してからリフォームをするようにしましょう!