意外と使える♪ ごぼうの冷凍ストックの上手な作り方と活用法
少し使うにはアク抜きなど面倒なごぼう。気が付いたらスカスカでおいしくなくなっていたなんて失敗も。そんな問題を解決するには冷凍保存がおすすめです♪
こんにちは♪ キャラ弁・フラワーケーキ講師のよんぴよままです。
我が家で1~2週間に1度は登場する豚汁。野菜もお肉やお豆腐といった蛋白質も一緒に摂れる栄養満点な豚汁は、おかずが乏しくても、これさえあればなんとかなる! と、困った時のお助けメニューとして重宝しています。
豚汁の具材は、地域や家庭によってかなり違いがあって、見方を変えれば自由な料理。我が家の豚汁も、その日の気分によって具材が変わったりしますが、どうしても入れたい基本の具材ってありますよね。味の染みた大根だったり、旨みの出る油揚げだったり、こんにゃくが入っていないとがっかりする子もいます。
たくさんの具材の中で、目立たないけれど縁の下の力持ち的な、無いと味がガラッと変わってしまうと密かに思っているのがごぼうです。実はごぼうから出る出汁ってかなり味のポイントなんです。
煮物や炊き込みご飯など、和食ではよく使われるごぼうは、健康や開運などを願う縁起物としても用いられる食材です。おせち料理やお祝い膳のメニューでも必ずといっていいほど登場しますが、現代の食生活では、毎日食べる食材とは言えません。大きな太い1本を1回で使い切るのは難しく、残っていたごぼうを忘れて、いざ使いたいときに見てみたら、しなびれて使い物にならなくなっていた、なんてことはありませんか?
ごぼうは冷凍できる?
しなびれてしまったごぼうは、中はスカスカで食感も味も悪くなってしまいます。できればこうなる前においしく食べたいですが、使うタイミングが続けてあるとは限りません。欲張って言うと、今使いたい! と思った時に、使いたい量だけ使うことができる状態が理想的。そんな無茶ぶりを叶えてくれるのが冷凍保存です。
ごぼうはコツさえしっかり押さえれば冷凍可能な食材です。もともとアク抜きしたりと、下処理をしないといけないちょっと面倒くさい食材ですが、まとめて処理して冷凍しておけば、使うときには処理済みですぐに使えるというメリットも。上手に冷凍保存できれば、とても便利なストック食材となります。風味や食感など、時間の経過とともに損なわれるので、冷凍しても1ヶ月程度で使うようにしましょう。
ごぼうを冷凍する方法
ごぼうは土付きと洗ってあるものとあります。洗いごぼうは洗ったり皮を剥く手間が要りませんが、土付きの方が風味もよく長持ち。土付きのごぼうを購入したら、よく洗って皮を剥きます。
ごぼうは皮の近くに旨みが多く含まれているので、皮むき器などは使わず、金タワシやアルミホイルでこすったり、包丁でこそげとる程度にします。
そのままだとアクでどんどん出て色が悪くなるので、切ってから水にさらしてアク抜きするのが基本的な下処理です。水にさらす時間が長いと色はきれいかもしれませんが、アクとともに栄養や旨みも流れ出てしまうため、さらすのは5分程度ですぐに水を切ります。
①生のまま冷凍
ごぼうの冷凍方法はいくつかありますが、まずご紹介するのは一番簡単な、そのまま冷凍する方法です。
ごぼうは生のまま冷凍ができますが、冷凍・解凍によって繊維質で食感が悪くなりがち。これは水分が抜けるからですが、それをできるだけ防ぐため、大きめの状態でカットしてアク抜きまでしたら、水分を拭き取って、ラップできっちり包んでフリーザーバッグに入れて冷凍します。
冷凍するときには金属バットに乗せると急冷凍できるのでおいしさをより保って保存できます。
大きいままだと使うときに困りそうですが、ゴボウは解凍していなくても包丁でカットが可能。使うときに好みの大きさにカットして使えるので大丈夫。
②軽く加熱してから冷凍
生のまま冷凍するのは手軽ですが、ちょっと食感は悪くなるので、手間ですが加熱して冷凍する方がおすすめです。特にささがきなど細かくカットしたごぼうは生のまま冷凍するとおいしさが損なわれるため、加熱してから冷凍保存をするようにしましょう。
アク抜きしたごぼうをサッと茹でます。ささがきなら数秒程度、薄切りなら1分程度で大丈夫。解凍したごぼうは柔らかくなるので、この段階で柔らかくなるまで茹でる必要はありません。
また、解凍時には加熱調理することも考えて短時間火を通すだけにします。茹でるとどうしても栄養や旨みが流出してしまいます。その点で考えても茹で時間は短めに。
水を切って冷まし、キッチンペーパーでしっかりと水気を取ります。
ささがきなどの小さなごぼうはくっついてしまうため、1回分で分けてラップに包んでフリーザーバッグに入れて冷凍。
かなりカチンコチンに凍ります。無理に崩そうとすると壊れてしまいます。
煮物などで使いやすい乱切りや大きめのそぎ切りなども同じように水気を取り、冷凍します。
こちらは手で崩せる程度でくっつき過ぎないため、量が多い場合は1回分に分けずにフリーザーバッグに入れてバラ冷凍も可能です。薄く並べて冷凍し、そのあとで崩してバラ冷凍にしてみてください。
実は一番おすすめなのが炒めて加熱する方法。軽く炒めて冷まし、ラップで包んでフリーザーバッグに。こちらもささがきはくっついてしまうのでバラ冷凍はできません。栄養も流れにくく、風味や旨みも残るので一番おいしく冷凍保存できます。
③調理してから冷凍
調理し終わったごぼうを冷凍するのも、おいしく保存できる方法です。たくさん作ったときや、ちょっと余ったときに、使いやすい量に小分けしてラップで包んでフリーザーバッグに入れて冷凍します。
お弁当用や、あと1品欲しいときに重宝します。調理済みのごぼうは、生のまま冷凍した時よりも味を損なうことなく保存できるのでおすすめです。
冷凍ごぼうの解凍方法
①凍ったまま調理
冷凍したごぼうは解凍すると水分が出てスカスカした繊維質な食感になりがちです。そのため、解凍してから調理するのではなく、凍ったまま加熱調理するようにしましょう。
②軽く茹でて解凍
ささがきなどの細かくカットしたごぼうを、何かに混ぜ込みたい場合など、凍ったままでは難しいこともあります。そんなときは軽く茹でて水気を絞って使います。
③自然解凍
調理済みの場合だけは自然解凍OK。
冷凍の仕方や、調理の仕方で解凍方法も変わりますが、普段の生活スタイルや、やりやすい方法を取り入れてみてください。
冷凍ごぼうの活用法とアレンジレシピ
冷凍ごぼうは、用途に合わせていつもの料理に加えて使うことができます。ごぼうをちょっと加えたいな、というときにストックがあってすぐに使えると便利ですよね。時間がないときでも冷凍庫から出してパパっと入れればいいので、ゴボウをもっと活用できるようになりそう♪ 実際にどんな使い方ができるのかいくつかレシピをご紹介します。
ごぼうから揚げ
ごぼうの素朴な旨みを味わえるから揚げ。これが意外とおいしいんです。冷凍ごぼうを使うとちょっと繊維質に感じますが、じっくり揚げてください。今回は縦にカットしたごぼうを使いましたが、斜めにカットすると、繊維が切れて食べやすそうですね。
【材料 1~2人分】
・冷凍ごぼう…1/3本分
・醤油…大さじ1
・しょうが汁…小さじ1/2
・水…大さじ1
・片栗粉…大さじ2
・揚げ油…適量
【作り方】
①醤油、しょうが汁、水、片栗粉を混ぜ、冷凍ごぼうを入れて絡める。
③揚げ油でじっくり揚げる。
ささがきをかき揚げにするのもおいしいですよ♪
下味冷凍炊き込みご飯
炊き込みご飯の素を下味冷凍で作ります。ごぼうは軽く炒めたものを加えます。
【材料 3合分】
・米…3合
・鶏もも肉…1枚
・ごぼう…1/4本分
・人参…1/2本
・油揚げ…2枚
・干し椎茸…3~4枚
・ごま油…小さじ1
・白だし…大さじ3
・砂糖…小さじ2
・塩…小さじ1/2
・醤油…大さじ2
【作り方】
①ごぼうはささがきにして水に5分さらし、ごま油で軽く炒めて冷ます。
②人参、油揚げは太めの千切り、鶏もも肉は食べやすい大きさに切る。干し椎茸は水で戻して千切りにする(戻し汁は取っておく)。
③フリーザーバッグに①②を入れ、椎茸の戻し汁、白だし、砂糖、塩、醤油も加えて空気を抜いて口を閉じ冷凍する。
【炊き方】
①自然解凍する。
②フリーザーバッグの端を切り落とし、研いだ米に水分を注ぎ入れ、足りない分は水を足して3合のメモリに合わせる。
③具材を上に乗せて炊く。
④炊き上がったら全体を混ぜる。
具材を一緒に煮てからフリーザーバッグに入れて冷凍してもOK。お好みでどうぞ。
ネギとごぼうのつくね
ごぼうのシャキシャキ感がおいしいつくねです。一緒に入れる具材は今回は細ネギですが、大葉やヒジキ、人参などアレンジできます。
【材料 4人分】
・豚ひき肉…500g
・細ネギ…2~3本分
・冷凍ごぼう(ささがき)…80g
・片栗粉…大さじ1
・しょうが汁…小さじ1
・砂糖…小さじ1+仕上げ用大さじ1
・塩…小さじ1/2
・醤油…小さじ1+仕上げ用大さじ1
・水…50ml
【作り方】
②冷凍ごぼうはサッとゆでて解凍し、水分を絞る。
②ごぼうに片栗粉をまぶし、小口切りにした細ネギも加える。
③豚ひき肉、しょうが汁、砂糖、塩、醤油も加えて粘りが出るまでしっかりと練る。
④分けて丸めて、フライパンで焼く。
⑤両面に焼き色が付いたら水を注いで蓋をして蒸し焼きにする。
⑥火が通ったら砂糖と醤油を加えて絡める。
冷凍ごぼうきんぴらアレンジ
調理済みのごぼうを冷凍するならきんぴらごぼうがおすすめです。多めに作ってストックすればいろいろなメニューにアレンジできて重宝します。
1回分で小分け冷凍。解凍は自然解凍でごぼうの食感もしっかり残り、味はそこまで変わらずキープ。
①ごぼうサラダ
きんぴらごぼうにマヨネーズと粒マスタードを加えて和えればピリリとしたアクセントのあるごぼうサラダに。
②きんぴらごぼうの卵焼き
卵に加えて、きんぴらの卵焼き。きんぴらごぼうに味付けしてあるので、他の調味料は要りません。きんぴらごぼうがあまり好きではない子どもでも食べやすくなり、お弁当おかずとしても◎。
③きんぴらごぼうの肉巻き
こちらもお弁当おかずにおすすめのきんぴらごぼうの肉巻きです。薄切り肉で巻いて、フライパンで焼き、砂糖と醤油を加えて煮からめれば完成です。豚薄切り肉でよく作りますが、牛でも鶏でもOK。太いごぼうを牛肉で巻いて作る八幡巻きは、ちょっと子どもには食べずらいかもしれませんが、きんぴらごぼうを使うと、グッと食べやすくなり、人参入りだと彩りもキレイです。
まとめ
実は縁の下の力持ち的な旨みや出汁をが出るごぼうですが、少量使うには下処理が面倒だったり、残りを食べきれないまま傷んでしまったりと、おいしく使い切れないこともある食材です。そんな問題を解決し、使いたいときに使いたいだけパパッと出して使えるようにしてくれる冷凍保存。ごぼうは冷凍する際にちょっとコツが必要ですが、上手に冷凍すればとっても便利です。使いやすい方法で試してみてくださいね♪