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2021年03月06日 17:50 更新

ダイエットにおすすめのフルーツと選ぶ時の注意点

フルーツは糖質が多いから、ダイエット中は我慢している、という人もいるのではないでしょうか。確かに食べ過ぎはNGですが、適量であれば健康や美容面のメリットもあります。おすすめフルーツと、ダイエットに役立つ選び方を解説します。

フルーツはダイエットに役立つ?

ダイエットに良いか悪いか気になるフルーツのイメージ
Photo by Julia Zolotova on Unsplash

フルーツでダイエットに成功しましたか?

※マイナビ子育て調べ  調査期間:2021年1月25日~2月1日 調査人数:116人(21歳~40歳以上の女性)の回答から抜粋

※ここで紹介したダイエット方法と結果は、個人の体験によるものです。記載の方法を推奨したり、結果を保証するものではありません。効果的な減量方法や結果の出方は個人により異なります。

フルーツには、ダイエット中に摂りたい、以下のような栄養素が含まれています。

ビタミンやミネラル、食物繊維を補給できる

フルーツには、健康や美容のために大切なビタミンCなどのビタミンや、カリウムなどのミネラル、血糖値の急上昇を抑えてくれる食物繊維などが豊富に含まれています[*1]。

特にフルーツに含まれる「水溶性食物繊維」には、糖質が消化管から吸収されるのをゆっくりにすることで、血糖値の急上昇を抑える働きがあるので[*2]、そういった点では、ダイエットのサポート効果が期待できるでしょう。

ダイエット中におすすめのフルーツ

ダイエット中におすすめのベリーのイメージ
Photo by Brooke Lark on Unsplash

ダイエットをしている人におすすめのフルーツを、特徴別に紹介します。

比較的糖質の少ないフルーツ

フルーツには糖質も多く含まれるので、ビタミンやミネラルがとれるからといって、野菜代わりに大量に食べるのはNG。摂り過ぎると脂肪蓄積につながるので注意しましょう。ダイエット中におすすめの、糖質の少ないフルーツは以下の通りです [*1]。

フルーツ名 糖質量/100g
アボカド 2.3g
ラズベリー 5.5g
いちご 7.1g
夏みかん 8.8g
白桃 8.9g
グレープフルーツ 9.0g
バレンシアオレンジ 9.0g
すいか 9.2g
ブルーベリー 9.6g
メロン(露地栽培) 9.9g

野菜の仲間と思われがちなアボカドも、実はフルーツ。ただし、アボカドは糖質は少ないものの、脂質が多く、100gで178kcalもあります。同じ重さのご飯(100gで156kcal)より高エネルギーなので、食べすぎには注意しましょう。

血糖値の急上昇防止などに役立つ食物繊維豊富なフルーツ

フルーツには、食後の血糖値の急上昇の予防や、腸内環境の改善に役立つ「食物繊維」も多く含まれています[*3]。食物繊維を多く含むフルーツは以下です[*1]。

フルーツ名 食物繊維量/100g
アボカド 5.6g
ラズベリー 4.7g
ブルーベリー 3.3g
キウイフルーツ 2.6g
いちじく 1.9g
西洋なし 1.9g
りんご(皮つき) 1.9g
1.6g
はっさく 1.5g
いちご 1.4g
さくらんぼ 1.4g
白桃 1.3g
マンゴー 1.3g

ただし、アボカドは前述の通り脂質が多く高エネルギーなので、食物繊維豊富とは言っても食べ過ぎには気をつけましょう。さくらんぼも、100gあたりの糖質は多く、摂取量には注意が必要です。

むくみ解消に役立つカリウムの摂取に有効なフルーツ

カリウムは、ダイエット中に避けたいむくみの予防に有効です。しかし水溶性の成分であるため、煮たりゆでたりすると、ゆで汁へ溶け出ていってしまいます[*4]。そのため、調理せずに食べられるフルーツは、カリウムを効率的に摂取するのに適した食品といえます。カリウムの含有量が多いフルーツは以下です[*1]。

フルーツ名 カリウム量/100g
アボカド 590mg
バナナ 360mg
メロン 350mg
キウイフルーツ 300mg
さくらんぼ 260mg
夏みかん 190mg
いよかん 190mg
ネーブルオレンジ 180mg
はっさく 180mg
白桃 180mg

前述の通り、アボカドは脂質も多く高エネルギーなので、食べすぎには注意しましょう。その他、バナナやさくらんぼ、マンゴーなども糖質の含有量は多いので、ダイエット中は少量にしましょう。

なお、腎臓に障害がある人の場合は、カリウムの摂取には注意が必要なので、主治医に相談しましょう。

ダイエット中には量に注意が必要なフルーツ

ダイエット中は食べ過ぎに注意したいバナナのイメージ
Photo by Anastasia Eremina on Unsplash

糖質の多いフルーツは、食べ過ぎると減量が進みにくくなる原因となります。糖質の多いフルーツを紹介します。

もともと糖質が多いフルーツ

以下のような糖質を多く含むフルーツは、たくさん食べるとカロリーオーバーを招く恐れがあるので注意しましょう[*1]。

フルーツ名 糖質量/100g
バナナ 21.4g
ぶどう 16.0g
さくらんぼ 15.7g
マンゴー 15.6g
ライチー 15.5g

ただしこれらのフルーツにも、ビタミンやミネラル、食物繊維、ポリフェノールなどの栄養は豊富に含まれます。量に気をつければ、食べること自体は問題ありません。

ドライフルーツやジュースなどの加工品

干し柿や干しあんず、ドライマンゴーなどのドライフルーツは、水分が抜けて糖分が凝縮されているため、糖質を高い濃度で含みます。また、ジュースは果汁100%でヘルシーそうに見えても、フルーツをそのまま食べるより血糖値を上げやすいので、ダイエット中は原材料が果物であっても加工品の摂取頻度は減らすようにすると良いでしょう。

ダイエット中のフルーツのとり入れ方

ダイエット中に気を付けたいフルーツの食べ方のイメージ
Photo by Brooke Lark on Unsplash

ダイエットを効率よく進めるための、フルーツのとりいれ方を紹介します。

食事をフルーツだけにするのはNG

よくある「置き換えダイエット」として、食事をフルーツだけにするのは避けましょう。摂取エネルギーが減ることで一時的に体重は落ちるかもしれませんが、栄養不足により健康を害するリスクがあるためです。

朝か昼に食べる

フルーツは短時間でエネルギーになるため、夜食べるよりも、朝や昼に食べるのが良いといわれています[*5]。

特に、「朝の果物は金」とよく言われるように、朝、果物を食べると睡眠中に消費されたエネルギーと水分をすみやかに補給できるのでおすすめです[*6]。

皮ごと食べる

ポリフェノールや食物繊維などの栄養を、より効率よく摂取するためには、皮をむかずにまるごと食べるのがおすすめです。自然と、ゆっくりよく噛んで食べることになるため、肥満の予防にも有効です[*7]。

ただし皮には汚れなどが付着している可能性もあるため、よく洗ってから食べるようにしてください。

ダイエット中にフルーツをとるときの注意点

ダイエット中は避けたいジャムのイメージ
Photo by Jonathan Pielmayer on Unsplash

フルーツをとる際の注意点を解説します。

食べ過ぎない

フルーツは糖質が多いので、食べ過ぎないように気をつけましょう。過剰に摂取された糖質は、肝臓で中性脂肪に合成されるため、脂肪蓄積を招いてしまいます[*2]。1日に食べる量は、200g以下を目安にしましょう[*8]。

缶詰やジャムなど糖分の多い加工品は控える

缶詰やシロップ漬け、ジャムなどは、糖分が多く血糖値を上げやすいので、食べるときは少量にしましょう。フルーツジュースも、加工の際に食物繊維やビタミンが減るといわれています[*9]。フルーツを食べるなら、できるだけ加工していない、生の状態で食べるようにしましょう。

持病や服用中の薬がある人は医師や薬剤師に相談する

<血糖値への影響>
フルーツに含まれている果糖は、直接的には血糖値を上げませんが、糖新生という反応によって体内でブドウ糖に変換されます[*2]。また、果糖を過剰に摂取すると、血糖値を下げる「インスリン」というホルモンの効き目を弱めてしまいます。そうすると血糖値が下がりにくくなるので、さらに多くのインスリンが分泌されて、結果的に太りやすくなってしまうことも。

そのため、特に糖尿病などの持病がある人はとくに、食べ過ぎに注意が必要です。糖尿病患者さんの場合は1日80kcal程度の果物摂取が推奨されていますが、血糖コントロールの状態によっても異なるので、主治医に相談するのがよいでしょう[*10]。

<薬の効き目に影響することも>
また、フルーツの中には、特定の薬の効き目を強めたり、逆に弱めるなどの作用がある成分を含むこともあるため、服用中の薬がある場合も、医師や薬剤師に相談することをおすすめします[*11]。

フルーツを使ったダイエットレシピ3選

ダイエット中におすすめのベリー入りオートミールのイメージ
Photo by Irina Ermakova on Unsplash

ダイエット中におすすめの、フルーツを使ったレシピを紹介します。

バルサミコ酢香る!グレープフルーツと海老のサラダ

エネルギー210kcal、糖質12.8g(ともに1人分)

・材料(1人分)
グレープフルーツ 1/2個、ボイル海老80g、ベビーリーフ 50g、オリーブオイル大さじ1/2、バルサミコ酢 小さじ1、ハーブソルト 少々

・作り方:
【1】グレープフルーツは薄皮までむいて小房に分ける
【2】ボウルにすべての材料を入れてよく混ぜ合わせる

・ポイント:
フルーツだけでなく、たんぱく質と野菜もバランスよくとりいれられるレシピです。

便秘解消を目指す!Wベリーのオーバナイトオーツ

エネルギー 175kcal、糖質23.2g(ともに1人分)

・材料(1人分)
冷凍ラズベリー 15g、冷凍ブルーベリー15g、オートミール30g、豆乳(無調整)100ml

・作り方:
【1】器にオートミールと豆乳、フルーツをトッピングしてラップをかける
【2】冷蔵庫に入れて一晩置く

・ポイント:
前日に混ぜておくだけで、翌朝すぐに食べられる手軽なレシピです。

鶏肉とオレンジの豆乳グラタン

エネルギー 363kcal、糖質24.1g(ともに1人分)

・材料(1人分)
鶏もも肉(一口大のもの・皮は取り除く)50g、オレンジ1/2個、人参20g、玉ねぎ30g、冷凍ブロッコリー 3房、バター 大さじ1、小麦粉 大さじ1、◆豆乳 150ml、◆鶏がらスープの素 小さじ1/2、◆塩こしょう 少々、◆オレガノ 少々、とろけるチーズ 15g

・作り方:
【1】人参と玉ねぎは、皮をむき、食べやすい大きさに切っておく
【2】オレンジは皮をむいて実を房から出しておく
【3】フッ素加工のフライパンにバターを熱し、鶏もも肉と【1】の野菜、冷凍のままのブロッコリーを入れて加熱する
【4】火が通ったら、ふるっておいた小麦粉を加えて良く混ぜる
【5】◆の材料を加えて、とろみがつくまでよく混ぜる
【6】グラタン皿に【5】とオレンジを並べてチーズを散らし、オーブントースターでチーズに焦げ目がつくまで8分ほど焼く

・ポイント:
比較的糖質の少ないフルーツであるオレンジを使った、甘酸っぱさが味わえるグラタン。オレンジに含まれるビタミンCは熱に弱いため、加熱時間は極力短めに。フルーツをそのまま食べるのに飽きた時のおかずレシピです。

まとめ

ダイエット中におすすめのフルーツの種類や、ダイエットを効率よく進めるためのとり入れ方、注意点などについて解説してきました。ビタミンやミネラル、食物繊維の補給源として役立つフルーツですが、たくさん食べ過ぎるとダイエットが進みにくくなる可能性もあります。食べる量や時間帯を工夫することで、ダイエットに悪影響が出ないように気をつけて、美味しいフルーツを楽しみながら減量を進めていきましょう。

(文:猪坂みなみ)

※画像はイメージです

参考文献
[*1]日本食品標準成分表2020年版(八訂)
[*2]e-ヘルスネット 果物
[*3]長寿科学振興財団:健康長寿ネット「食物繊維のはたらきと1日の摂取量」
[*4]長寿科学振興財団:健康長寿ネット「カリウムの働きと1日の摂取量」
[*5]国立健康・栄養研究所:「果物はビタミン類がとれるので食べたほうが良い、と聞きますが、おいしいので(好きなので)たくさん食べてしまいがちです。適量はどのくらいですか?」
[*6] 中央果実生産出荷安定基金協会:キレイと健 康 はくだもの から!
[*7]eヘルスネット 速食いと肥満の関係
[*8]農林水産省 食事バランスガイド早わかり
[*9]長寿科学振興財団:健康長寿ネット「果物の摂取量の目安」
[*10]毎日くだもの200グラム
[*11]Linus Pauling Institute 微量栄養素情報センター

※本記事は子育て中に役立つ情報の提供を目的としているものであり、診療行為ではありません。必要な場合はご自身の判断により適切な医療機関を受診し、主治医に相談、確認してください。本記事により生じたいかなる損害に関しても、当社は責任を負いかねます

  • 本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください。

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