今回のお題:頼む
多くの人が、夫や妻になんの気になしに言ってしまっているはず。でも常識ある大人同士の会話なら、次のように言うのが正解です。
「牛乳買ってきてくれる?」「醤油取ってくれる?」
コミュニケーションをまろやかにしたいとき、よい働きをしてくれるのが疑問形です。夫婦間で何かを頼むときは、命令形は避けて疑問形にしてみましょう。
夫婦によっては役割分担がきちんとされていて、妻か夫のどちらかがやると決まっているかもしれません。だとしても夫婦間で「相手がやってくれて当たり前のこと」なんて一つもないのです。 むしろ相手が何かをしてくれたら「やってもらっちゃってすまないねえ」と罪悪感を抱く、「借り」を感じるくらいがちょうどいいのです。
「してくれた」と言う。「してあげた」と思わない
ちなみに、もう少し上級の疑問形テクニックもあります。
たとえば、相手にそろそろお風呂に入ってもらいたいのに、スマホやテレビに夢中になっていてその気配がまるでないとき。「早くお風呂に入ってよ!」ではなく、「お風呂に入っちゃってくれる?」のほうがベターです。
さて、相手がしてくれたことを「当然と思わない」のが重要である反面、自分が何かしたときに「してあげた」と思うのはNG。
「俺が皿を洗ってあげた」「私が料理を作ってあげた」などと恩着せがましく思うと、「これだけしてあげたのに、なんであなたは何もしないの?」という気持ちが芽生えてしまいます。
簡単ではないことは百も承知ですが、夫婦間では何かにつけて「してくれた」と言い、「してあげた」とは言わないことが大事。依存・甘えはそういうところからスタートするのです。
ポイント

疑問形を使うとまろやかになる
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(文:五百田達成『不機嫌な妻 無関心な夫』(ディスカヴァー)より一部抜粋/マイナビウーマン子育て編集部)