粉ミルクは離乳食でどう使う?初期・中期・後期レシピ【管理栄養士監修】
今回の離乳食テーマは「粉ミルク」。粉ミルクを使った離乳食レシピを紹介します。また「料理に使うときもお湯で調乳?」「母乳栄養でも粉ミルクを離乳食に使っていい?」など、赤ちゃんに粉ミルクをあげる際の疑問も解決しますよ!
粉ミルク、赤ちゃんは離乳食でいつから使っていいの?
・初期の調理:正しく調乳した育児用ミルクが使用OK
・中期の調理: 正しく調乳した育児用ミルクが使用OK
・後期の調理:正しく調乳した育児用ミルク・フォローアップミルクが使用OK
・完了期の調理:正しく調乳した育児用ミルク・フォローアップミルクが使用OK
赤ちゃんが飲む粉ミルクとは?
粉乳類として全粉乳、脱脂粉乳、調整粉乳があります。乳幼児に調整されたものは調整粉乳で、母乳代替食品である育児用ミルクや、栄養強化されたフォローアップミルクがあります。
粉ミルクは鉄が豊富
母乳や牛乳と比較して育児用ミルク、フォローアップミルクには鉄が多く含まれます。鉄は離乳期に補いたい栄養のひとつで、母乳育児でも離乳食にミルクを取り入れることで栄養補給することができます。
離乳食の粉ミルク 調理のポイント
牛乳を粉ミルクに置き換えてみる
粉ミルクを離乳食に使用したいけれど、どのように使ったらいいかわからない場合は、牛乳を用いるお料理の牛乳を、調乳した(分量のお湯で溶いた)ミルクに置き換えてみるといいでしょう。また、乳はだしとも相性がいいので、後期以降のお味噌汁の取り分けで、汁をミルクで割って薄めるのもおすすめです。
70℃以上のお湯で溶く
育児用ミルクは、細菌感染リスクを考慮し一度沸騰させた70℃以上のお湯で溶く必要があります。また、作り置きはできるだけせず、置いておく場合も冷蔵庫(5℃以下)で24時間までとします。
粉ミルクの離乳食、よくある疑問
離乳食に粉ミルクを使う際の疑問についてお答えします。
フォローアップミルクは飲んだ方がいい?
1歳以降は飲んでもいいですが、離乳食が順調に進み、発育していればフォローアップミルクを飲む必要はありません。発育や離乳食で不安なことがある場合は、医師に使用について相談してみましょう。鉄が豊富なので離乳食に取り入れてみるのもいいでしょう。9ヶ月ごろから使えますよ!
粉ミルクを離乳食で使う場合、乳アレルギーの心配は?
粉ミルクに含まれる牛乳由来のタンパク質でアレルギー症状が出ることがあります。粉ミルクを飲めていれば気にしなくていいですが、一度もあげたことがない場合は少し注意しましょう。
母乳栄養だけど、離乳食に粉ミルクは使っていい?
母乳栄養の場合、母乳に加えて離乳食で栄養を補うことも必要です。その離乳食は栄養を補える内容であることが望ましく、粉ミルクは母乳育児で不足しがちな栄養を含んでいるので、離乳食で使用することは問題ないでしょう。
粉ミルクの離乳食レシピ! 初期・中期・後期
最後に、粉ミルクを使ったおすすめ離乳食レシピをご紹介します。
<離乳初期のレシピ>かぶのミルクポタージュ
材料(作りやすい分量)
・かぶ 80g(1/2個)
・玉ねぎ 80g(1/3個)
・だし汁 200cc
・育児用ミルク 80cc(調乳済み)
作り方
① かぶは薄めのくし切りにし、玉ねぎは薄切りにする
② だし汁と①を小鍋に入れて火にかけ、沸騰後10分ほど煮る
③ ②をだし汁ごと裏ごしする(フードプロセッサーなども可)
④ ③にミルクを加える
<離乳中期のレシピ>しらす入り和風ミルクスープ
材料(作りやすい分量)
・じゃがいも 40g(1/4個)
・玉ねぎ 40g(1/5個)
・にんじん 40g(1/4本)
・しらす 大さじ1
・だし汁 150cc
・育児用ミルク 80cc(調乳済み)
・水溶き片栗粉 大さじ1(水:片栗粉=1:1)
作り方
① じゃがいも、にんじんは乱切りに、玉ねぎは粗みじんに切る
② しらすは湯(分量外)をかけて塩抜きする
③ 小鍋に①とだし汁を入れて沸騰後10分ほど煮る
④ 野菜を取り出して細かくきざみ、②とともに鍋に戻す
⑤ 鍋にミルクと水溶き片栗粉を加え、とろみをつけたらできあがり
<離乳後期のレシピ>鮭のミルクリゾット風
材料(1回量)
・白飯 80g
・鮭 1/4切くらい
・玉ねぎ 40g(1/5個)
・ほうれん草 15g(1株分)
・水 大さじ3
・育児用ミルクまたはフォローアップミルク 80cc(調乳済み)
・粉チーズ 小さじ1
作り方
① 玉ねぎは粗みじんに切っておく。ほうれん草はやわらかく茹でて1cm幅に切っておく
② 小鍋に水・玉ねぎ・鮭を入れて火にかけ、鮭をほぐしながら火を通していく
③ 鮭に火が通ったら白飯・ほうれん草・ミルクを加えて汁気が少なくなるまで煮る
④ 熱い内に粉チーズを混ぜる
まとめ
乳幼児に用いる粉ミルクには育児用ミルクとフォローアップミルクがあります。それぞれの使用目的を把握した上で、栄養的なメリットを離乳食にどんどん取り入れてみてくださいね! ほんのり甘い味は赤ちゃんもきっと食べやすいですよ。
(文:奥野由 先生、監修:川口由美子 先生)
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