離乳食の鰹節はいつから? 中期・後期・完了期レシピ【管理栄養士監修】
今回の離乳食テーマは「鰹節」。鰹節を使った離乳食レシピを紹介します。また「鰹節はいつから食べられる?」「鰹節は加熱しなくてOK?」「だしの上手なとり方は?」など、離乳食で鰹節を使う際の疑問も解決しますよ!
鰹節、赤ちゃんは離乳食でいつから食べていいの?
・初期の調理:だしをとるのに使用
・中期の調理:削り方が細かい種類の鰹節を選び、粗い部分はハサミ等できざんで他の食材と合わせる
・後期の調理:削り方が細かい種類の鰹節を他の食材と合わせる
・完了期の調理:削り方が細かい種類の鰹節を他の食材と合わせる
鰹節の種類はどんなものがある?
鰹節は下処理をした鰹を茹でて燻(いぶ)し、乾燥させて作ります。
鰹の大きさや、カビ付けの有無などにより様々な種類があり、力強い風味の「荒節」と、荒節にカビ付けをした穏やかな香りの「枯節」がよく使用されています。市販の鰹節パックでは荒節が使用されることが一般的です。また、削り方にも様々な種類があり、離乳食で使用するものはなるべく細かい削り方のものを選ぶといいでしょう。
鰹節に含まれる栄養素は?
主に体をつくるもとになるタンパク質を多く含んでいます。ビタミンB群も含んでおり、栄養素の代謝を助けます。
またイノシン酸という “うま味成分” が豊富なのも鰹節の特徴です。野菜や昆布等に含まれるグルタミン酸と相性がよく、お互いのうま味を引き立てよりおいしく食べることができます。
離乳食の鰹節、調理と保存の注意点
他の食べ物と混ぜて食べさせる
鰹節は軽くてヒラヒラしているので、そのまま口に入ると喉に張り付いてむせてしまう恐れがあります。料理のトッピングとして使用する際には、食べさせる時に混ぜ合わせることで食べやすくなります。
小分けパックを使い切って
できれば小分けのパックを使用し、開封後は使い切るのが望ましいです。開封後保存する場合はラップなどで密封して冷蔵庫で保管し、早めに使いきりましょう。
鰹節の離乳食、よくある疑問
離乳食に鰹節を使う際の疑問についてお答えします。
加熱しないで使用してもいい?
開封後すぐのものであれば、加熱せずそのまま使用することができます。
使いきれないのであれば、開封後は冷暗所に封をして保存し、なるべく早く使い切れば加熱の必要はありません。ただし、保存期間が長いと何かが付着する可能性もあるので、心配な場合は加熱して使った方が安心です。
鰹節に合う食材は?
様々な食材と合わせて使用しやすい鰹節ですが、特におすすめしたいものは「野菜類」です。鰹節に多く含まれるイノシン酸と、野菜類に多く含まれるグルタミン酸は、合わせて使用すると相乗効果によりうま味がとても強くなります。
うま味を強く感じると、少量の塩分でもおいしく感じるので、まだ塩分を控えたい赤ちゃんにはとてもいいですね。
鰹節で簡単にだし汁をとる方法はあるの?
鰹節でだし汁を作ってもおいしいですよね。茶こしに鰹節を入れて、上から熱湯を注ぐだけでもだしがとれるので、離乳食に少量使用したい場合などにも便利! 是非試してみてくださいね。
本格的にだしをとってみたいという方は、厚削りや薄削りなど、削り方の種類によっても風味が違うので、お気に入りの種類を見つけてみるのも楽しいかもしれません。
また、一晩水に漬けて作る方法もあります。詳しくはこちらをご覧ください。
鰹節の離乳食レシピ! 中期・後期・完了期
<離乳中期のレシピ>ほうれん草のおかか煮
材料(作りやすい分量)
・ほうれん草 25g(2株分の葉先)
・鰹節 ふたつまみ(削り方が粗い部分はきざむ)
・水溶き片栗粉 適量(水:片栗粉=1:1)
作り方
① ほうれん草はやわらかく茹で、細かくきざむ
② 小鍋に①と鰹節、大さじ2杯程度の水を入れて火にかけ、フツフツとしてきたら水溶き片栗粉でとろみをつける
<離乳後期のレシピ>鰹節と人参のおかゆ
材料(1回量)
・5倍がゆ 90g
・にんじん 10g
・鰹節 ふたつまみ
作り方
① にんじんはやわらかく茹で、みじん切りにする。
② 小鍋に5倍がゆ、鰹節、①を入れてひと煮たちさせる
<離乳完了期のレシピ>鰹節とトマトの豆腐チャンプルー
材料(1回量)
・豆腐 30g
・豚ひき肉 10g
・トマト 10g
・鰹節 ふたつまみ
・しょうゆ 3滴
・油 適量
作り方
① 豆腐は1cm程度の角切り、トマトは湯むきをして種を除き1cm角に切る
② フライパンに油をひき、豚ひき肉を炒める
③ トマト、しょうゆを加えて炒める
④ 豆腐と鰹節を加えて、軽く炒め合わせる
まとめ
鰹節のうまみは赤ちゃんが本能的に好む味と言われています。うま味を利かせることによって塩分を控えることもできるので、赤ちゃんにはとてもオススメの食材です。ぜひ使用してみてくださいね。
(文:中坪由佳 先生、監修:川口由美子 先生)
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