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2021年01月27日 13:48 更新

離乳食のおせちレシピ|赤ちゃんにおせち料理はダメ?【管理栄養士監修】

赤ちゃんが家族に加わり、楽しくも大変だった年も暮れ、もうすぐお正月。大人はいつものおせち料理、赤ちゃんには離乳食おせちで、新年を迎えてみてはいかがでしょうか。今回は離乳期の赤ちゃんもおいしく食べられるおせちレシピをご紹介します! 「どうして大人用のおせちを赤ちゃんに食べさせちゃダメなの?」という疑問にもお答えしますよ。

離乳期の赤ちゃん、おせち料理は食べさせてもいい?

離乳食でおせちを食べるのは難しい
Lazy dummy

赤ちゃんが誕生し、家族みんなで迎える初めてのお正月。離乳完了期の赤ちゃんにとっては2度目のお正月でしょうか。そんなおめでたい日にご馳走は欠かせないものですが、離乳食を食べている時期の子に、大人用に作ったおせち料理を食べさせてもいいものでしょうか?

大人用のおせち料理は赤ちゃん向きではない

大人用のおせちは離乳食には向かない
Lazy dummy

おせちを手作りするご家庭、既製品を買ってくるご家庭、宅配サービスを利用するご家庭など様々あるかと思います。できれば家族みんなで楽しみたいところですが、基本的におせち料理は赤ちゃん向きではありません。それにはいくつかの理由があります。

赤ちゃんにおせち料理がNGな4つの理由

おせちは離乳食にはならない、祖父母と赤ちゃん。
Lazy dummy

赤ちゃんに一般的なおせち料理を食べさせない方がいいのには、主に4つの理由があります。

1. 味付けが濃い

おせちは味が濃いので離乳食に向かない
Lazy dummy

日持ちをさせるためもあり、おせち料理の多くは濃いめの味付けがされています。「離乳食では塩分厳禁」というわけではありませんが、赤ちゃんにはまだまだ薄味が基本です。大人でもしっかり塩気を感じるようなものを赤ちゃんに食べさせるのは避けましょう。

2. 豆類の誤嚥の危険

おせちの黒豆は誤飲しやすいので離乳食に向かない
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おせち料理の黒豆はやわらかく煮てあって、そのまま赤ちゃんにあげても大丈夫だと思ってしまうかもしれません。しかし、小さく見える豆でも、赤ちゃんにとっては誤嚥(ごえん:食べ物などが誤って空気の通り道である気道内に入ってしまうこと)の危険があるのです。

過去には1歳の子が枝豆を飲み込んで喉につまらせ、全身麻酔での手術と入院が必要になったケースもあります。豆類は3歳ごろになるまでは食べさせないようにしてくださいね。

3. ハチミツが使用されている可能性

おせちの栗きんとんにははちみつが使われているかもしれないので離乳食には向かない
Lazy dummy

ハチミツを1歳未満の赤ちゃんが口にすることで、乳児ボツリヌス症にかかる恐れがあります。
菌やウイルスは加熱することで死滅させられるイメージがありますが、乳児ボツリヌス症の原因となるボツリヌス菌は熱に強く、通常の加熱や調理では対策できません。おせち料理によくある栗きんとんや伊達巻などには、ハチミツを使うことがあります。その場合は赤ちゃんには食べさせないでください。

4. 食べたことがないものに注意

おせちにはえびや魚卵など食べたことがないものがあるので離乳食には向かない
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おせち料理にはエビやイクラなど、まだ赤ちゃんが食べたことがないものが入っていることもあるでしょう。もちろん、食べたことがないものを食べることは決して悪いことではありませんが、初めて食べる時はアレルギーに注意しなければなりません。お正月は受診できる医療機関も少ないため、控えておいた方が安心ですね。

大人用のおせち、取り分けできるものはある?

おせちの野菜の煮物には離乳食で食べられる可能性がある
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煮物の大根やにんじん、いも類などは赤ちゃんも一緒に食べやすいかもしれませんね。味が濃そうだと思ったら水やだしで煮なおすといいでしょう。もちろん、味付けだけでなく赤ちゃんにあったやわらかさや大きさにすることも忘れずに! なお、弾力があって喉に詰まらせやすい“こんにゃく”は避けましょう。

赤ちゃん用おせち! 離乳食でのおせちレシピ

みかんを頭に乗せる赤ちゃん
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赤ちゃんには不向きなおせち料理ですが、赤ちゃん用におせち料理風の離乳食を準備すればOK! 楽しく華やかなお正月の雰囲気を離乳食でも楽しんでもらいましょう。

離乳食のおせちレシピ1「紅白なます風」

赤ちゃん用離乳食の紅白なます

一品目は、食べ物を歯ぐきでつぶせる9ヶ月ごろから食べられる、紅白なます風の離乳食おせちです。普通のなますは生の野菜を酢や砂糖を使って味付けしますが、赤ちゃん用はお出汁でやわらかく煮て作ります。

材料(2食分)

赤ちゃん用紅白なますの材料

・大根 5mm程度の輪切り2枚分 
・にんじん 5mm程度の斜めスライス4枚分
・だし汁 約1カップ(鍋の大きさに応じて調整)

作り方

離乳食用に大根と人参を煮る

① 大根とにんじんは皮をむき、5mm程度の薄切りにしてから、千切りにします
⓶ 小鍋にだし汁をいれ、①をやわらかくなるまで煮ます
③ 指でつぶせるくらいまで煮えたら、具材のみ取り出し、3等分程度の長さに切り、盛り付けます

  ■ワンポイントアドバイス■

離乳食のおせちレシピ2「りんごのきんとん」

赤ちゃん用離乳食おせちのきんとん

なます風の紅白に続いて、金色(!?)がなんともめでたい「きんとん」。こちらは生後7ヶ月ごろから食べられるレシピです。通常のきんとんといえば、栗の甘露煮のほか、砂糖やハチミツなどを使いますが、こちらはりんごとさつまいもの自然な甘みをいかして作ります。

材料

離乳食用きんとんの材料

・りんご 薄い串切り2枚(10g)
・さつまいも 20g

作り方

さつまいもを潰す

① りんごとさつまいもは皮をむき、りんごは芯をとり、それぞれ水に浸しておきます
② 小鍋にさつまいもとひたひたになるまで水(分量外)を入れ、やわらかくなるまで煮ます
③ ⓶のさつまいもを取り出し、フォークなどでつぶします
④ りんごは5mm程度に切って耐熱器に入れ、ラップをして電子レンジ(600W)で20秒加熱してやわらかくします
⑤ ③④を和えて、できあがり

  ■ワンポイントアドバイス■

まとめ

仲良し家族
Lazy dummy

通常のおせち料理は味付けや材料の面で赤ちゃんには不向きです。もちろん、いつも通りの離乳食でお正月を過ごしてもいいですが、「おせち料理風の離乳食」を作ってお正月らしい器に盛り付けるのも楽しいですね。
お母さん、お父さん、今年は赤ちゃんのお世話に離乳食作りにと、本当お疲れ様でした! 家族皆様よいお年をお迎えください。

(文・構成:マイナビウーマン 子育て編集部、監修:川口由美子 先生)

※調理撮影:マイナビ子育て編集部
※そのほか挿入画像はイメージです

  • 本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください。

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