きのこダイエットの落とし穴!やり方のポイントとおすすめレシピ
低カロリーでダイエットにいいイメージがある「きのこ」。しかし、取り入れ方次第では、逆に太りやすくなりダイエットが失敗してしまうことも。そこで、きのこダイエットのポイントと、続けやすいおすすめのレシピを紹介します。
- きのこがダイエットに向いている理由
- 低エネルギーだからカロリー調整に役立つ
- ダイエット中にとり入れたい栄養を豊富に含む
- きのこに含まれるダイエット中に摂りたい栄養
- 食物繊維がダイエットをサポート
- 体の調子をととのえるビタミンやミネラル類を含む
- きのこを上手につかって痩せる!おすすめの取り入れ方
- いつもの食事に足して「かさ増し」
- 食事の最初によく噛んで食べる
- きのこダイエットの注意点
- 食事をきのこだけにするのはNG
- きのこでダイエットをスムーズに進める!お手軽レシピ3つ
- えのきでかさ増し!豆乳クリームパスタ
- 作り置きに最適!いろいろきのこの韓国風マリネ
- 冷凍もOK!きのこと玄米の炊き込みご飯
- まとめ
きのこがダイエットに向いている理由
きのこでダイエットに成功しましたか?
※マイナビ子育て調べ 調査期間:2020年12月21日~2021年1月3日 調査人数:123人(21歳~40歳以上の女性)の回答から抜粋
※ここで紹介したダイエット方法と結果は、個人の体験によるものです。記載の方法を推奨したり、結果を保証するものではありません。効果的な減量方法や結果の出方は個人により異なります。
きのこには以下の特徴があるため、上手に取り入れるとダイエットのサポートに役立ちます。
低エネルギーだからカロリー調整に役立つ
きのこは、以下のように100gあたり20kcal程度と、とても低エネルギーな食材です[*1]。ダイエット中はエネルギーの摂りすぎを避けたいので、きのこをうまく取り入れると、減量が効率よく進みそうですよね。
◆100g当たりのエネルギー
ぶなしめじ 18kcal
まいたけ 15kcal
エリンギ 19kcal
しいたけ 19kcal
えのき 22kcal
きくらげ(ゆで)13kcal
なめこ 15kcal
マッシュルーム 11kcal
ダイエット中にとり入れたい栄養を豊富に含む
低エネルギーなきのこですが、実は食物繊維やビタミン、ミネラルなどの栄養素は豊富に含んでいます。特に、食後の血糖値の上昇を穏やかにしたり、便秘を予防したりする働きがある食物繊維は、ダイエット中は積極的にとり入れたい栄養素です。きのこはダイエット中に積極的に摂りたい栄養素の摂取にも役立つのです。
きのこに含まれるダイエット中に摂りたい栄養
生のきのこは約9割が水分で、非常に低エネルギーな食材です。その点だけでもダイエットには有用ですが、それだけでなく、きのこに含まれる食物繊維やビタミン、ミネラルは、スムーズなダイエットに役立ちます。
食物繊維がダイエットをサポート
きのこには、β-グルカンやペクチン、ヘミセルロース、キチンなどの食物繊維が含まれています[*2]。
一般的に、食物繊維には、以下のような働きがあります[*3, 4]。
(1)小腸での栄養素の吸収の速度を緩やかにし、食後の血糖値の急上昇を抑える
(2)便秘の予防や腸内環境の改善に役立つ
(3)食後の満腹感を高める
そのため、食物繊維が豊富なきのこは効率の良いダイエットを助けてくれると考えられます。さらに、きのこに含まれる食物繊維のうち、「キノコキトサン」や「β-グルカン」には、太り気味の人の脂肪を減らしたり、高すぎるコレステロールを減らしたりするのに役立つ可能性があるとも言われています[*4,5]。
体の調子をととのえるビタミンやミネラル類を含む
ダイエットのためと言って食事量を減らすと、必要な栄養が不足してしまう可能性があります。しかし、栄養バランスが偏ると、健康的に痩せることができなくなってしまいます。そのため、ダイエット中こそ、ビタミンやミネラルをしっかり摂取し、栄養バランスが崩れるのを防止することが大切です。
きのこ類に含まれる、代表的なビタミン・ミネラルは以下です[*6, 7]。
・ビタミンD:健康な骨や歯を作るのをサポートする
・カリウム:余分なナトリウムを体外に排泄することでむくみを防止する
その他、代謝をスムーズにするビタミンB1やB2なども含んでいます。
きのこを上手につかって痩せる!おすすめの取り入れ方
ダイエットを効率よく進めるための、おすすめのきのこの取り入れ方を紹介します。
いつもの食事に足して「かさ増し」
きのこを活用してダイエットを効率よく進めたいときにおすすめなのが、いつもの食事にプラスして「かさ増し」するという方法です。
ダイエットのためと言って単純に食事量を減らすと、どうしても空腹感によるストレスが溜まってしまいます。そんなとき食事にきのこを足すと、食事の量はキープしながらも余分なエネルギーの摂りすぎは防止できるので、満足度を減らすことなくダイエットを続けることができますよ。
食事の最初によく噛んで食べる
食べ物をよく噛んで食べることは、太りやすい習慣の1つである「早食い」の防止に有効です[*8]。また、噛む行為自体が満腹感を高めることにつながります[*9]。
そのため、食事の最初にきのこをよく噛んで食べると、食事は終わったのにデザートをたくさん食べてしまったり、ダラダラと間食に手が伸びてしまったり、というダイエットを妨げるNG行為を防ぐことができます。
きのこダイエットの注意点
低エネルギーでダイエッターの味方であるきのこですが、ダイエットに取り入れるときには注意点もあります。
食事をきのこだけにするのはNG
低エネルギーだからといってきのこだけをたくさん食べ続けるのは、栄養バランスが偏ってしまうためN。おすすめの摂取量は1日1パック(約100g)程度です。
きのこだけでなく、主食・主菜・副菜をきちんと揃えた栄養バランスの良い食事で、健康的に減量を進めていきましょう。
きのこでダイエットをスムーズに進める!お手軽レシピ3つ
きのこを活用してダイエットを効率よく進めたい人におすすめの、手軽なレシピを3つご紹介します。
えのきでかさ増し!豆乳クリームパスタ
エネルギー403kcal、糖質47.0g(ともに1人分)
・材料(1人分):
スパゲッティ(乾)50g、えのき100g、小松菜 30g、玉ねぎ30g、赤パプリカ20g、冷凍シーフードミックス80g、オリーブオイル 小さじ1、にんにく1/2かけ、赤唐辛子1/3本、豆乳150g、鶏ガラスープの素 小さじ1、ブラックペッパー 少々、塩 少々
・作り方:
【1】フッ素加工のフライパンにオリーブオイルをひいて、みじん切りにしたにんにくと細切りにした鷹の爪を炒める
【2】石づきをカットしたえのきと、一口大に切った野菜、シーフードミックスも入れて加熱する
【3】豆乳と鶏ガラスープの素も加える
【4】たっぷりのお湯でゆでたスパゲッティを【3】のフライパンに入れて合わせる
【5】最後にブラックペッパーと塩で味をととのえる
・ポイント:
スパゲッティの半分をきのこで置き換えて、生クリームの代わりに豆乳を使うことで、カロリーを減らしたダイエットメニューです。
作り置きに最適!いろいろきのこの韓国風マリネ
エネルギー76kcal、糖質5.1g(ともに1人分)
・材料(1人分):
しめじ30g、マッシュルーム30g、エリンギ30g、青ネギ10g、生姜3g、ごま油小さじ1、◆コチュジャン小さじ1、◆塩こしょう 少々、白ごま 少々
・作り方:
【1】きのこは食べやすいサイズにカットする
【2】フッ素加工のフライパンにごま油を熱して、【1】を入れて弱火でじっくり加熱する
【3】細切りにした生姜も加えて加熱する
【4】◆の調味料を加えて味付けする
【5】器に盛り、細切りにした青ネギと白ごまをトッピングする
・ポイント:
作り置きにも便利な、炒めるだけでOKなメニュー。体温の維持に役立つと言われる生姜をプラスして冷えを予防しましょう。
冷凍もOK!きのこと玄米の炊き込みご飯
エネルギー 271kcal、糖質 50.1g(ともに1人分)
・材料(5人分):
発芽玄米1合、うるち米1合、まいたけ50g、しいたけ50g、鶏もも肉(皮無し)80g、にんじん30g、むき枝豆40g、◆醤油大さじ1、◆みりん 大さじ1、◆酒大さじ3
・作り方:
【1】発芽玄米とうるち米を洗って吸水させておく
【2】鶏肉は1.5cm角にカットし、人参は短冊切りにする
【3】きのこは石づきをとる。まいたけは手で割き、しいたけは包丁で細切りにする
【4】炊飯器に米と◆の調味料を入れた後、2合の目盛りまで水を入れる
【5】具材も加えて軽く混ぜて炊飯スイッチを押す
【6】炊き上がったらしゃもじで混ぜ合わせる
・ポイント:
人参とむき枝豆で彩り鮮やかに仕上げた炊き込みご飯。1食分ずつおにぎりにして冷凍しておくと、忙しい朝でも手軽に食事をとれますよ。
まとめ
きのこがダイエットに役立つ理由や、取り入れる際の注意点を解説しました。低エネルギーであるというだけでなく、血糖値の急上昇や便秘の予防、さらには満腹感を高めるのにも一役買ってくれる食物繊維が豊富なきのこは、健康的なダイエットをサポートしてくれそうですよね。うまく活用して、効率的な減量に役立ててくださいね。
(文:猪坂みなみ)
※画像はイメージです
[*1]文部科学省:日本食品標準成分表2015年版(七訂)きのこ類
[*2]健康・栄養研究所 食事:きのこの栄養価と健康
[*3]長寿科学振興財団:健康長寿ネット「食物繊維のはたらきと1日の摂取量」
[*4]オレゴン大学 繊維
[*5]エノキタケ抽出物含有食品の連続摂取による内臓脂肪減少効果の検証
[*6]長寿科学振興財団:健康長寿ネット「ビタミンDの働きと1日の摂取量」
[*7]長寿科学振興財団:健康長寿ネット「カリウムの働きと1日の摂取量」
[*8]eヘルスネット 速食いと肥満の関係
[*9]日本内科学会雑誌 第100巻 第4号「1.肥満症の行動療法」
※本記事は子育て中に役立つ情報の提供を目的としているものであり、診療行為ではありません。必要な場合はご自身の判断により適切な医療機関を受診し、主治医に相談、確認してください。本記事により生じたいかなる損害に関しても、当社は責任を負いかねます