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2021年01月27日 11:12 更新

肉ダイエットの効果的なやり方とオススメ部位を使ったレシピ3選

「肉でダイエットできるって聞いたけど本当かな?」と疑問に思っていませんか? お肉は、うまく取り入れると、痩せやすい体作りに有効です。ダイエットにどのように役立つのか、その理由と、お肉ダイエットのやり方のコツを解説します。

お肉ダイエットってなに?

肉だけ食べるダイエット法もある!?
Lazy dummy

お肉は、以下の理由で、効率的で健康的なダイエットのサポートに役立つと言えます。

ダイエットで不足しがちな栄養素を補って筋肉量減少を防ぐ

お肉には、筋肉のもとになるたんぱく質だけでなく、体内で栄養素の代謝を助ける、ビタミンやミネラルなどの栄養素も豊富に含まれています。

ダイエット中だから……といって野菜サラダだけを食べるような、栄養の偏る食事を続けると、筋肉の材料であるたんぱく質が不足するため、筋肉が減るリスクが高まります。すると、基礎代謝が落ちて脂肪燃焼も進みにくくなってしまうので、ダイエット中には避けたいですよね。

お肉も適切に食べてたんぱく質を補給すれば、筋肉量の維持に役立ちます。

ただし、お肉を食べるだけで筋肉を増やすことはできないので、筋トレなどの運動も一緒に行うことで、健康的にダイエットを進めていきましょう。

お肉に含まれる健康的なダイエットに役立つ栄養

肉ダイエットには運動も必要
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お肉に含まれている、ダイエットに役立つと考えられる栄養と、その働きについてお伝えします。

たんぱく質・アミノ酸の「質」がダイエット向き

体内で効率よく利用できる!アミノ酸スコア100の良質なたんぱく質

お肉のたんぱく質は、体内で効率よく利用されやすいという特徴があります。
たんぱく質の構成成分である20種類のアミノ酸のうち、人体で必要な量を作ることができないものが9種類あり、これは「必須アミノ酸」と呼ばれています。

必須アミノ酸をバランス良く含むかどうかは「アミノ酸スコア」という指標で評価されており、満点の「100」に近いほど良質なたんぱく源だと考えられています。

お肉は、このアミノ酸スコアが「100」ですので、筋肉の減少を防止したいダイエット中には、最適な食品だと言えますね[*1,2]。

筋肉の分解を抑制する分岐鎖アミノ酸(BCAA)が豊富

お肉に含まれる必須アミノ酸の中には、筋肉の分解を抑制したり、活動時には筋肉のエネルギー源になったりすると考えられているものがあります。それが、「分岐鎖アミノ酸(BCAA)」です[*3]。

お肉には、この分岐鎖アミノ酸が多く含まれています [*4]。ダイエットのために筋トレをして筋肉を増やし、代謝を上げていきたいという人には嬉しい成分です。

脂質代謝をスムーズにするアミノ酸「L-カルニチン」が豊富

羊や牛の赤身肉には、体内での脂質の代謝に必要な「カルニチン」というアミノ酸が豊富に含まれています[*5]。カルニチンは、動物実験では運動と併用することで脂肪燃焼効率が高まるという報告もあり[*6]、効率の良いダイエットに役立つのではないかと期待されている成分です。

実はビタミンやミネラルも豊富

ビタミンやミネラルというと、野菜などの植物性の食品を思い浮かべる人も多いかもしれませんが、実は、牛肉なら鉄、豚肉ならビタミンB1、といったように、お肉類にも特定の成分は含まれています。

食事量を減らすことで栄養が不足しがちなダイエット中にお肉を食べると、ビタミンやミネラルをしっかり取り入れることにも役立ちます。

肉をダイエットに役立てる!おすすめの取り入れ方

肉ダイエットに必要な肉の種類色々
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お肉を食べてダイエットを成功させたい人に向けて、より効果が高まるおすすめの取り入れ方を紹介します。

脂質の少ない部位を選びカロリーオーバーを防ぐ

脂質は、たった1gで9kcalもある高エネルギーな栄養素です。脂質の多い肉の脂身を食べ過ぎるとカロリーオーバーを招きやすいので、食べる場合は、以下のように、脂身の少ない部位を選ぶようにしましょう。

・牛肉:ヒレ肉やもも肉(赤身)
・豚肉:ヒレ肉やもも肉(赤身)
・鶏肉:ささみやむね肉、もも肉(皮なし)

スーパーで購入するお肉には、白い脂身や皮がついていることが多いので、調理の際に包丁や調理用ハサミで切って取り除くと良いでしょう。

1日1食の主菜をお肉にする

ダイエットに役立つからと言ってお肉だけを食べると、栄養バランスが偏るので避けるようにしましょう。お肉を食べるのは1日1回程度として、他に、魚や卵、大豆製品などもバランスよく食べることを意識してくださいね。

1食の適量

1食当たりの適量は、お肉の種類、部位やその人の体格、活動量等にもよりますが、1食あたり40~100g程度を目安にすると良いでしょう。

厚生労働省と農林水産省が策定している「食事バランスガイド」によると、活動量が少ない成人女性の場合、1日の主菜の適量は、「3~4つ(SV)」とされています[*7]。

「SV」というのは、食事の量の単位のこと。1つ(SV)は、お肉なら大体40~50gくらいに相当します[*8]。そのため、1食で2つ(SV)分のお肉料理を食べる場合は、その倍となり、80~100g分ほどが適量ということになります。

上記の量を目安にして、食べ過ぎないように気をつけていきましょう。

肉をダイエットに取り入れる際の注意点

肉ダイエットの結果を体重計で確認する
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お伝えしてきたように、上手に取り入れると、健康的なダイエットを助けてくれるお肉ですが、注意点もあります。

食べ過ぎるとカロリーオーバーを招く

肉に限らず、どんな食品にも当てはまることですが、食べ過ぎるとカロリーオーバーを招いてしまいますので、適量を守るようにしましょう。

特に、脂質の多い部位である、牛肉や豚肉のひき肉、バラ肉、鶏の皮などは、ダイエット中は避けると良いですよ。

また、肉そのものだけでなく、調味料にも気をつけましょう。甘辛い照り焼きのタレなどには、みりんや砂糖などの糖分が多く含まれます。甘辛いタレやソースは極力控え、塩やレモンなどのさっぱりとした味付けで食べるのがおすすめです。

肉以外も食べる

お肉だけを食べると栄養バランスが偏ってしまいます。それだけでなく、肉の摂取量が多いと、大腸がんのリスクを高めるという研究もあります[*9]。お肉だけをひたすら食べるのではなく、魚や大豆などもバランスよくとるようにしましょう。

お肉を活用して健康的にダイエットをするためのおすすめレシピ

ダイエットで美味しくお肉を食べるレシピ
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ダイエットをしている人におすすめの、お肉を使ったヘルシーなレシピを紹介します。

脂質の代謝を助ける!ラム肉のハーブソルトソテー

エネルギー219kcal、糖質1.9g(ともに1人分)

・材料(1人分)
ラム肉(もも)80g、ほうれん草 80g、オリーブオイル 小さじ1、ガーリックパウダー少々、ハーブソルト 少々、鶏がらスープの素 小さじ1/2

・作り方
【1】ラム肉を常温に戻し、両面にガーリックパウダーとハーブソルトをかけておく
【2】塩を入れた沸騰したお湯で、ほうれん草をゆでて冷水にとり、水気を絞って食べやすい長さに切る
【3】フッ素加工のフライパンにオリーブオイルを熱し、ラム肉を焼く
【4】ほうれん草も入れて炒めて、鶏がらスープの素で全体に味をつける
【5】肉に火が通ったら出来上がり

・ポイント:脂質代謝をスムーズにする「カルニチン」が豊富なラム肉をとれるメニュー。ガーリックとハーブの香りでラム肉独特の香りも抑えられます。

揚げずにヘルシー!豚もも肉のミルフィーユかつ

エネルギー311kcal、糖質 19.3g(ともに1人分)

・材料(1人分)
豚もも肉薄切り肉 4枚、青じそ 3枚、薄力粉 大さじ1、溶き卵1/3個、パン粉20g、サラダ油 小さじ2、塩こしょう 少々

・作り方
【1】豚もも肉は包丁で白い脂身部分を取り除き、横半分にカットする
【2】【1】の両面に塩こしょうを軽く振り、豚肉と半分に切った青じそを交互に重ねていく
【3】【2】に衣をつける(薄力粉→溶き卵→パン粉)
【4】フッ素加工のフライパンにサラダ油を熱し、【3】を両面こんがりと焼く

・ポイント
高エネルギーなとんかつも、脂身を取り除いたもも肉を重ねて焼くことでヘルシーに仕上がります。香り高い青じそと合わせることで、油の使用量が少なくてもアクセントになり満足感が高まります。

目指せ脂肪燃焼!鶏むね肉のお酢煮込み

エネルギー208kcal、糖質14.5g(ともに1人分)

・材料(1人分)
鶏むね肉80g、にんじん30g、冷凍いんげん4本、生姜5g、★みりん大さじ1、★しょうゆ 小さじ1、★お酢 大さじ2、★料理酒 大さじ1、★だし汁 50ml

・作り方
【1】鶏むね肉は皮をはいでフォークで穴をあけ、一口大にカットしておく
【2】人参は乱切りにし、冷凍いんげんは3~4cmの長さに切る
【3】鍋に★の調味料と人参を入れて火にかける
【4】沸騰したら鶏むね肉も入れて加熱して火を通す
【5】冷凍いんげんと生姜も加えて2~3分加熱する

・ポイント
BCAAを豊富に含む鶏むね肉を使ったメニュー。お酢には塩味を引き立たせる働きがあるため、むくみ防止のために塩分を控えめにしても美味しく食べることができます。

まとめ

肉がダイエットに役立つ理由と、おすすめの食べ方、食べるときの注意点について解説しました。ダイエット中にお肉を食べるときは、脂身の少ない部位を中心に選ぶことと、それだけを食べ過ぎないように気を付けてみてくださいね。筋肉を落とさず、健康的にダイエットを進めていきましょう!

(文:猪坂みなみ)

※画像はイメージです

参考文献
[*1]米国食肉輸出連合会:肉の栄養学 第3回「必須アミノ酸」
[*2]長寿科学振興財団 健康長寿ネット:三大栄養素のたんぱく質の働きと1日の摂取量
[*3]公益社団法人 日本薬学会:分岐鎖アミノ酸
[*4]独立行政法人 環境再生保全機構:筋肉量を増やすために必要な栄養素「分岐鎖アミノ酸(BCAA)」
[*5]日本食品科学工学会誌:技術用語解説 カルニチン
[*6]「食肉と健康に関するフォーラム」資料:L-カルニチンの機能性について
[*7]農林水産省:食事バランスガイド早分かり 一日に必要なエネルギー量と摂取の目安
[*8]農林水産省:食事バランスガイド早分かり SV早見表
[*9]国立がん研究センター社会と健康研究センター予防研究グループ:肉・加工肉摂取量と大腸がん罹患リスクについて

※本記事は子育て中に役立つ情報の提供を目的としているものであり、診療行為ではありません。必要な場合はご自身の判断により適切な医療機関を受診し、主治医に相談、確認してください。本記事により生じたいかなる損害に関しても、当社は責任を負いかねます

  • 本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください。

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