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2021年01月27日 10:19 更新

バナナダイエットは効果なし? 栄養のプロが解説

朝食にバナナを食べるダイエット方法が流行したことがありますが、バナナを食べることでやせるのでしょうか。実は、ダイエットに役立つか、太ってしまうのかは摂り方によって変わります。今回は、バナナの上手な摂り方のポイントを紹介します!

バナナってダイエットにいいの?悪いの?

バナナはダイエットに良いのか
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バナナでダイエットに成功しましたか?

※マイナビ子育て調べ  調査期間:2020年11月24日~12月3日 調査人数:114人(21歳~40歳以上の女性)の回答から抜粋

※ここで紹介したダイエット方法と結果は、個人の体験によるものです。記載の方法を推奨したり、結果を保証するものではありません。効果的な減量方法や結果の出方は個人により異なります。

ビタミン、ミネラルなどダイエットに役立つ栄養素が詰まった果物

皮をむくだけで食べることができる手軽さも嬉しい「バナナ」。実は、健康や美容をサポートしてくれるビタミン、ミネラル、ポリフェノールなどが豊富で、ダイエット中におすすめの果物です。バナナに含まれる栄養素やその働きを詳しく見ていきましょう。

バナナに含まれる栄養素

バナナに含まれる栄養素
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もちろん、食べればすぐ痩せるというものではありませんが、健康的なダイエットの強い味方となるバナナ。含まれる栄養素の働きについて解説します。

代謝に関わる「ビタミンB群」が豊富!

ビタミンB群は、食事から取り入れた糖質、脂質、たんぱく質が体内で働く「代謝」に欠かせない栄養素です。体内でエネルギーが生み出されるのを助けたり、皮膚や髪、爪、血液などが作られるのを助けたりします。ビタミンB群が不足していると体内でこうした働きが円滑に進まず、痩せにくい身体にもつながります。

バナナにはビタミンB群がバランスよく含まれますが、中でも、「ビタミンB6」が豊富です。ビタミンB6はアミノ酸の代謝を助ける働きなどがありますが、脂質の代謝にも関わっており、ダイエット中にしっかり摂りたいビタミンのひとつです。

余分な水分を排出する「カリウム」が豊富!

体内に余分な水分が溜まると、身体がむくみ、体重が増えることにもつながります。バナナに豊富に含まれるカリウムは、余分なナトリウム(塩分)を体外に排出しやすくする働きがあります[*1]。過剰なナトリウムを排出すると余分な水分が一緒に排出され、むくみの予防・改善に役立ちます

ただし、腎臓の機能が低下している人の中には、食事から摂るカリウムの量を制限する必要があることがあります。その場合は、あらかじめ主治医に相談するようにしてください。

実は「ポリフェノール」も豊富!

バナナには様々な種類のポリフェノールが含まれています。ポリフェノール類には共通して「抗酸化作用」が期待されています。細胞伝達物質や免疫機能として働く「活性酸素」は、過剰になると細胞を酸化させ、老化や病気を引き起こしてしまいます。シミやシワの原因にもなります。この活性酸素を抑え、体を酸化から守る働きが抗酸化作用です。

ただ、ポリフェノールの中には、薬の効果や排出を弱めたりするなどの働きを持つものもあります。持病で薬を内服している人は、あらかじめかかりつけ医に相談することをおすすめします。[*2]

ダイエット中におすすめのバナナの食べ方

ダイエット中におすすめのバナナの食べ方
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健康や美容に嬉しい栄養素が豊富なバナナですが、ただ食べるだけではダイエットには役立ちません。食生活に取り入れる際のポイントを2つ紹介します。

糖質の摂り過ぎを防ぐポイント

バナナは糖質を多く含むため、糖質を豊富に含む「主食」との量を調整することが必要です。バナナ(生)1本(100g)あたりの糖質は21.4g、これは、ご飯では茶碗半分(75g)、食パンでは8枚切り1枚(45g)に相当します[*3]。

ですから、主食として食べる場合には2本を目安に摂り、主菜、副菜を合わせるようにしましょう。食後にバナナを食べる場合には、糖質を多く含む「主食」の量を半分に減らせば、糖質の摂り過ぎを避けられます。

エネルギー源として役立てるポイント

ダイエット中は、三食をきちんととり、間食は控えることが基本です。しかし、忙しい毎日では、それが実践できないこともあるでしょう。朝食を欠食したり、仕事の都合などで夕食までの間に長い時間が空くと、代謝のリズムを乱したり、空腹感から食べ過ぎを引き起こし、ダイエットの妨げになってしまいます[*4,5]。

そのような場合には、朝食や間食にバナナを食べることがおすすめです。皮をむくだけで食べられるので手軽に栄養が補給でき、空腹が長く続いた後での食べ過ぎを予防することにつながります。

なお、最近はバナナを使用したジュースやスイーツなども多く売られていますが、砂糖や脂質などが加わりカロリーや糖質が多くなってしまうので、こうした加工品ではなくバナナそのものを食べたほうが良いでしょう。

ダイエットで摂るときの注意点

ダイエットで摂るときの注意点
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ここまで、バナナに含まれる栄養素や食べる際のポイントをお伝えしてきました。バナナをダイエットに役立てたいとき、そのほかに注意すべきことはあるのでしょうか。

1日に摂る量の目安

ダイエット中に積極的に摂りたい栄養素が含まれるバナナ。ただし、先ほども糖質量について解説したとおり、バナナはほかの果物に比べてカロリーや糖質が高く、摂取量には注意が必要です。

厚生労働省と農林水産省が定める「食事バランスガイド」では、果物は1日に200g程度が目安とされていますが、バナナは2本分に相当します。

ただし、バナナのエネルギーおよび糖質は、下記の通り、ほかの果物に比べて2倍ほどにもなります。ですから、通常の食事にプラスするのであれば、バナナは1日1本を目安にするのが良いでしょう[*3,6]。

おもな果物のエネルギー量と糖質量(すべて100gあたり)

・バナナ(生):86kcal、糖質21.4g

・みかん(じょうのう、普通、生):46kcal、糖質11.0g

・キウイ(緑肉腫、生):53kcal、糖質11.0g

・もも(白肉腫、生):40kcal、糖質8.9g

・りんご(皮むき、生):57kcal、糖質14.1g

バナナを摂りすぎると問題はある?

ダイエット中には、カロリーや糖質の摂り過ぎは気を付けたいところ。先にもお伝えしたように、バナナは果物の中ではカロリーや糖質が多いため、摂り過ぎにはより一層注意が必要です。

糖質が多いということは、血糖値を上げるということです。不必要に血糖値を上げると、「インスリン」というホルモンの過剰分泌を引き起こします。インスリンは血糖値を下げる作用のほかに、脂肪合成を促したり、脂肪分解を抑制する働きがあります。つまり、インスリンの分泌量が増えると体に脂肪がつきやすくなってしまうのです。

ですから、いくら栄養豊富で体によさそうでも適量を守って食べることが大切です。

マンネリ解消!バナナのダイエットレシピ3選

バナナのダイエットレシピ
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ここからは、バナナをそのまま食べることに飽きてしまったときにおすすめの簡単ダイエットレシピをご紹介します。

焼きバナナ(1人前:108kcal)

材料(2人分):バナナ1本、シナモン少々

作り方
【1】バナナは皮付きのままで軸の部分を切り落とす
【2】アルミホイルに乗せてトースターで5分焼く。ひっくり返してさらに5分焼く
【3】皮をむいて皿に乗せ、シナモンを振る。※加熱後は熱いので注意!

ポイント:素材そのままでも加熱することで食感が変わり、一味違った楽しみ方ができます。

バナナのヨーグルトサラダ(1人前:135kcal)

材料(2人分):バナナ1本、きゅうり1/2本、ヨーグルト大3、くるみ5粒、レモン汁少々

作り方
【1】バナナときゅうりは5mm幅に輪切りにする
【2】くるみは砕く。全て合わせる。

ポイント:キュウリもカリウムを多く含む野菜です。簡単で食感も楽しいサラダです。

ヘルシーバナナプリン(1人前:83kcal)

材料(2人分):バナナ1本、卵黄1個、豆乳80ml

作り方
【1】バナナをつぶしながら全ての材料をよく混ぜる。(あらく潰すと食感が出て、ミキサーを使うとなめらかな仕上がりに)
【2】ココット皿などの耐熱容器に流し入れ、ふんわりとラップで蓋をする。
【3】鍋に耐熱容器を置き、半分の高さまで水を入れて火にかける。
【4】沸騰したら弱火で10分ほど加熱する。
【5】粗熱が取れたら冷蔵庫で冷やす。

ポイント:砂糖を使わずヘルシーなプリン。たんぱく質も加わり栄養価が高まるので、運動後の補食にもおすすめ。

まとめ

いかがでしたか? バナナの特徴を知り上手に取り入れることで、ダイエットの強い味方になってくれるはずです。

(文:薦岡ともよ)

※画像はイメージです

※本記事は子育て中に役立つ情報の提供を目的としているものであり、診療行為ではありません。必要な場合はご自身の判断により適切な医療機関を受診し、主治医に相談、確認してください。本記事により生じたいかなる損害に関しても、当社は責任を負いかねます

  • 本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください。

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