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2020年11月25日 17:21 更新

豆乳ダイエットでやせない理由! 上手な飲み方と注意点とは?

健康や美容に良いイメージがある「豆乳」ですが、実はダイエットをサポートしてくれる飲み物でもあるんです。ただし、取り入れ方を間違えてしまうと、期待する効果が出ずがっかりしてしまうことも。豆乳をダイエットに役立てるコツと注意点をお伝えします。

豆乳がダイエットに最適な2つの理由

豆乳がダイエットに向いている理由
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豆乳でダイエットに成功しましたか?

※マイナビ子育て調べ  調査期間:2020年10月22日~11月1日 調査人数:142人(21歳~40歳以上の女性)の回答から抜粋

※ここで紹介したダイエット方法と結果は、個人の体験によるものです。記載の方法を推奨したり、結果を保証するものではありません。効果的な減量方法や結果の出方は個人により異なります。

(1)ダイエット向きの栄養素が豊富

豆乳には、ダイエットをサポートしてくれる様々な成分が含まれています。

詳しくは次の章で説明しますが、豆乳に含まれる成分には、便通の改善や、効率的な筋肉づくり、脂肪燃焼のサポートなどが期待できます。そのため、豆乳をうまく活用することで、スムーズな減量を実現できる可能性があるのです。

(2)手軽に続けられる

もうひとつの理由は、手軽に続けられること。ダイエットをする上でとても重要なのは、継続できるかどうかです。その点豆乳は、コンビニやスーパーなど、どこでも売られているので入手しやすく、さらに賞味期限も長いため、買い置きも可能です。

調理も不要で、そのままストローを刺して飲むことができるので、忙しくて自炊ができない……という人でも、手軽に続けることができます。

豆乳は、上記の2点の理由からダイエットに向いていると考えられます。このあとくわしく見ていきましょう。

ダイエットをサポートしてくれる! 豆乳に含まれる嬉しい栄養

豆乳に含まれるうれしい栄養素
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ヘルシーなイメージがある豆乳ですが、具体的にどんな成分がダイエットをサポートしてくれるのか、詳しくお伝えします。

オリゴ糖で便秘予防!

豆乳にはもともと糖質が含まれていますが、甘いカフェラテやタピオカドリンク、糖分たっぷりの清涼飲料水などと比べると、糖質の量が少ないため、ダイエット中でも安心して飲むことができます。

さらに、豆乳に含まれている「オリゴ糖」は、腸内環境を整える、ビフィズス菌や乳酸菌のエサとなります。善玉菌を増やして腸内環境を改善してくれるので、便秘予防にも役立つと言われています [*1]。

効率よく利用される「たんぱく質」が脂肪低減もサポート!?

豆乳のたんぱく質は体内で効率よく利用される

豆乳に含まれているたんぱく質には、体内で効率よく利用されやすいという特徴があります。
「人間の体内で作りだすことのできない9種類の必須アミノ酸をバランスよく含む かどうか」を示す指標に「アミノ酸スコア」というものがあります。

このスコアが満点の100に近いほど、人間の体内で効率よく利用されやすい、良質なたんぱく質だと言われますが、植物性の食品の場合、一般的にはこのスコアは低くなっています。しかし豆乳の場合は、この「アミノ酸スコア」が100で、質の良いたんぱく源と考えられています[*2]。

たんぱく質の摂取量が不足したり、体内で効率的に利用されなかったりすると、筋肉がスムーズに作られなくなり、代謝が落ちる原因になる恐れもありますので、それらの防止に役立つ豆乳は、ダイエット中には嬉しい飲み物ですね。

ただし、たんぱく質を摂るだけでは筋肉の減少を防止することは難しいため、筋トレなども実施していきましょう。

大豆のたんぱく質には体脂肪を減らす効果が期待されている

さらに大豆に含まれるたんぱく質には、体脂肪を減らす効果も期待されています。
実際に、大豆たんぱくと乳たんぱく、どちらかを含むエサを食べた肥満のマウスやラットを比較したところ、大豆たんぱくを食べたもののほうが、体脂肪の低減効果が大きかったという研究もあります[*3]。

あくまでも動物での研究であり、大豆のたんぱく質を食べるだけで劇的にやせる!ということはありませんが、ダイエット中に食べて少しでも脂肪を減らす可能性があるなら嬉しいことですよね。

ダイエットに役立つ「サポニン」が豊富

さらに、大豆製品に含まれる抗酸化成分である「サポニン」も、ダイエットをサポートしてくれます。

サポニンは、腸で吸収された糖が脂肪酸と合わさるのを妨げることで、体内に余分に脂肪が溜まるのを防いでくれると言われています。さらに、脂肪燃焼を促進する物質である「アディポネクチン」の分泌を促す働きもあるとされています[*4]。

ダイエットをサポートしてくれるビタミン・ミネラルも豊富!

さらに豆乳には、以下のような、ダイエット中に不足させたくないビタミンやミネラルも含まれています[*1]。

ビタミンB群:脳や神経の機能維持などに役立つ
ビタミンE:血行を改善したり、老化を防ぐ働きがある
カリウム:余分なナトリウムを体外に排出することでむくみを防ぐ

これらが含まれているという点も、ダイエット中に豆乳を摂取するとき、大きなメリットになりますね。なお、カリウムは腎機能の落ちている人は注意が必要です。その場合はあらかじめ医師に相談してください。

パターン別!おすすめの豆乳の取り入れ方

豆乳の取り入れ方
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豆乳には、ダイエットをスムーズに進めるために役立つ栄養成分が豊富に含まれている、ということがおわかりいただけたかと思います。そこで、さっそくどのように取り入れればダイエットが成功するのかみていきましょう。

朝食を規則正しく食べることができていない・欠食しがちな人の場合

朝はどうしても食事をする時間がとれない……という人におすすめの方法が、「朝ごはんとして1杯飲む」という方法です。

もちろん、きちんとご飯や魚、野菜類などが揃った朝食を毎日食べるのが理想ではありますが、どうしても難しいという場合は、何も食べないよりは、豆乳を活用して欠食を防止すると良いでしょう。

短期間で体重を落としたい人の場合

できる限り早く体重を落としたい……という方の場合は、「夕食の主食を豆乳で置き換える」のがおすすめです。

主食というのは、ご飯や麺、パンなどの、エネルギー源となる糖質を多く含む食品のことです。寝る前の摂取エネルギーを減らせることと、糖質を減らすことで血糖値の急上昇を防止できることで、スムーズな減量につながります。

ただし、急激にやせるとその後リバウンドしやすくなってしまいますので、豆乳しか飲まないなどの極端な食事制限は控えましょう。1日の中で、魚や肉、卵などの他のたんぱく質源を補給したり、野菜やきのこ、海藻類、雑穀米や発芽玄米などもしっかり食べて、栄養バランスが偏らないよう意識していきましょう。

生理前に体重が増えやすい人の場合

生理前に体重が増えやすい……という人の場合、生理前の時期は、夕食の30分程度前に無調整タイプの豆乳を飲むのがおすすめです。

なぜかというと、生理前は黄体ホルモンのプロゲステロンの分泌が増加して、水分や脂肪分を蓄えやすいために太りやすくなり、さらに食欲が増しやすい時期になっています[*5]。
それに対して、豆乳に含まれる以下の成分にはそれぞれ下記のような効果が期待され、そういった太りやすい要因の解消を助けてくれる可能性があるのです。

【1】カリウムが余分な水分を排出し、むくみを解消
【2】レシチンが脂質代謝を促進することで脂肪蓄積を防ぐ[*6]
【3】大豆たんぱくが脂肪燃焼をサポートする
【4】大豆イソフラボンがイライラの軽減に役立つ[*7]
【5】たんぱく質を食前に摂取することで食欲を抑える[*8]

生理前にはどうしても体重が増えてしまうという女性も多いと思いますが、豆乳は手軽に始められるので、試しに食前に豆乳を飲んでみてはいかがでしょうか。

豆乳ダイエットの注意点

豆乳ダイエットの注意点
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ただし、豆乳ダイエットには注意点もあります。早速豆乳ダイエットを始めてみようと考えている方は、チェックしてくださいね。

豆乳を飲むおすすめの量

豆乳をダイエットに活用する際のおすすめの量は、1日1杯(200ml)です。
なぜかというと、これ以上豆乳を飲んでしまうと、豆乳に含まれる「大豆イソフラボン」の摂取目安量の上限である75mg/日をオーバーする恐れがあるからです。

また、腎機能に問題がある方は、たんぱく質を摂りすぎると症状悪化につながるリスクもありますので、医師に相談するようにしてください。

豆乳を摂り過ぎた時のデメリット

エネルギーの摂り過ぎから肥満につながる

豆乳にはヘルシーなイメージがありますが、糖質や脂質、たんぱく質などの栄養は豊富に含まれています。そのため、飲み過ぎてしまうと、余ったエネルギーは脂肪となり体内に蓄積されてしまいます。

特に、フルーツなどのフレーバーがついた甘いタイプのものですと、糖分が添加されているため、糖質の摂り過ぎにつながります。

適量を守り、甘いタイプではなく無調整豆乳を選ぶようにしましょう。

大豆イソフラボンの過剰摂取

大豆イソフラボンの過剰摂取を招くという点も、豆乳の摂りすぎによるデメリットのひとつです。

大豆イソフラボンは、エストロゲンという女性ホルモンと構造が似ているため、体内で似たような働きをすると考えられています。それによって、骨粗しょう症や乳がん、前立腺がんといった病気の予防につながると言われる一方で、乳がんの発症や再発のリスクを高めるのではないか、とも危惧されています。そのため、国の食品安全委員会では、大豆イソフラボンの1日摂取目安量の上限は70~75mgとしています[*9]。

たまたま1日摂り過ぎてしまったからと言って、ただちに健康被害が出るというわけではありませんが、豆乳200ml(210g)には、約52mgの大豆イソフラボンが含まれます[*10]。

豆乳を飲みすぎると、大豆イソフラボン75mgを簡単にオーバーしてしまいますので、摂り過ぎないように気をつけましょう。

人によってはお腹を壊すことも

3つめのデメリットは、人によっては下痢を引き起こす可能性があるという点です。
豆乳に含まれているマグネシウムは、過剰に摂取すると下痢を引き起こすことがあります。豆乳を極端にたくさん飲んだり、サプリメントなどでマグネシウムを大量に取り入れたりしないよう注意しましょう[*11]。

美味しく取り入れてキレイにダイエット!豆乳のおすすめレシピ

豆乳のおすすめレシピ
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豆乳はダイエットに良さそうだけど、そのまま飲むのは飽きてしまいそう……そんな人のために、簡単に美味しく取り入れることができる、アレンジレシピをご紹介します。

効率よくビタミンを吸収できる美容ドリンク!豆乳×野菜ジュース

エネルギー116kcal、糖質16.8g

・材料(1人分):無調整豆乳100ml、野菜ジュース(野菜汁100%タイプ)100ml

・作り方
【1】豆乳と野菜ジュースそれぞれを100mlずつ混ぜるだけでできあがり

・ポイント
無調整豆乳をそのまま飲むのは豆の味が強くて苦手、という人や、自炊で手の込んだメニューを作る余裕がないという人向けの、お手軽なアレンジ方法です。
野菜ジュースに含まれる抗酸化ビタミンであるβカロテンは、大豆レシチンと一緒に摂取すると吸収率が高まる可能性があると言われています[*12]。

唐辛子パワーで脂肪燃焼!具沢山キムチ豆乳スープ

エネルギー223kcal、糖質 8.4g

・材料(1人分):豆乳150ml、水50ml、キムチ40g、豚もも肉(脂身なし)60g、にんじん10g、長ネギ10g、しめじ20g、鶏がらスープの素 小さじ1/2、ごま油 小さじ1

・作り方
【1】鍋に豆乳と水を入れて火にかける。
【2】脂身を取り除いた豚肉と野菜類、キムチ、鶏がらスープの素も入れる。
【3】具材に火が通ったらできあがり。

・ポイント
キムチに含まれる唐辛子のカプサイシンには、体内に吸収されて血中に入ると、中枢神経系を介して、アドレナリン分泌を促す働きがあります。アドレナリンは、熱産生を高めて脂肪などのエネルギー代謝を高めてくれます [*13]。 温かいスープで脂肪燃焼を目指していきましょう!

よく噛むことで満足感UP!ぷるぷる豆乳プリン

エネルギー 121kcal、糖質 11.7g

・材料(1人分):無調整豆乳200ml、ゼラチン1.5g、はちみつ小さじ1

・作り方
【1】耐熱容器に豆乳とはちみつを入れて500Wで約2分加熱する。
【2】(1)にゼラチンを振り入れて、ダマにならないうちに良く混ぜる。
【3】豆乳の入っていた紙パックに戻して(他の型でもOK)冷蔵庫で冷やし固める。

・ポイント
飲み物だと満足感が出ない、ダイエット中でもおやつも食べたい!という方向けの、よく噛むことで満足感を高めることができるおすすめのレシピです。もっと甘みが欲しいという場合は、はちみつの量を調整してみてください。

まとめ

豆乳は、どこでも入手できて片手で飲むことができるという手軽さと、ダイエットをサポートしてくれる嬉しい成分をたくさん含むという点がダイエットに向いている飲み物です。
豆乳の正しい飲み方と注意点を意識し、飽きそうなときにはアレンジレシピも活用しながら、ぜひ、効率的なダイエットに役立ててみてくださいね。

(文:猪坂 みなみ)

※画像はイメージです

参考文献
[*1]日本豆乳協会:豆乳の栄養成分
[*2]長寿科学振興財団:健康長寿ネット「三大栄養素のたんぱく質の働きと1日の摂取量」
[*3]Soy Protein Isolate and Its Hydrolysate Reduce Body Fat of Dietary Obese Rats and Genetically Obese Mice (Yellow KK).
[*4]長寿科学振興財団:健康長寿ネット「サポニンと効果と摂取量」
[*5]月経と血糖のふか〜い関係って? | 糖尿病と女性のからだ | 糖尿病と女性のライフサポートネットワーク
[*6]長寿科学振興財団:健康長寿ネット「レシチン・コリンの効果と摂取量」
[*7]月経前症候群に及ぼす大豆イソフラボンの影響
[*8]Eisenstein J et al.:High-protein weight-loss diets: are they safe and do they work? A review of the experimental and epidemiologic data, Nutr Rev 2002 Jul;60(7 Pt 1):189-200.
[*9]食品安全委員会 大豆イソフラボンを含む特定保健用食品の安全性評価の基本的な考え方
[*10]厚生労働省:大豆及び大豆イソフラボンに関するQ&A
[*11]健康長寿ネット マグネシウムの働きと1日の摂取量
[*12]農研機構 脂質による脂溶性機能成分の生体利用性向上
[*13]農林水産省 カプサイシンに関する詳細情報l

※本記事は子育て中に役立つ情報の提供を目的としているものであり、診療行為ではありません。必要な場合はご自身の判断により適切な医療機関を受診し、主治医に相談、確認してください。本記事により生じたいかなる損害に関しても、当社は責任を負いかねます

  • 本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください。

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