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2021年01月18日 18:02 更新

【医師監修】赤ちゃんの首が臭い!においの原因とただれがある場合の対処

赤ちゃんを抱っこすると、首のあたりがにおうことはありませんか? ときには、赤くただれてしまうこともあります。実はこのようなことは決して珍しいことではありません。いったいどのようにケアをすればよいのでしょうか?

赤ちゃんの首は臭くなりやすい?

首が臭う赤ちゃん
Lazy dummy

赤ちゃんはどんなに汗をかいても汗臭くならない、むしろミルクの甘いにおいがする……。そんなイメージがありますよね。でも、首のあたりのにおいをかいでみると、意外と臭い! そのにおいは何が原因なのでしょうか。

汚れが溜まりやすい赤ちゃんの首

赤ちゃんの首は大人より短く、肉がたくさんついているので、ボンレスハムのようにくびれてシワができています。これも赤ちゃんならではのかわいらしさのひとつではありますが、シワにはよだれやミルク、汗、垢などの汚れが溜まりやすいのが厄介です。指を入れてしっかりと洗わないとなかなか汚れが落ちないので、どうしてもにおいやすくなるのです。

これは首だけではなく、ワキも同様です。なお、首やワキがにおうだけでなく、赤みがあってジュクジュクしている場合は、汚れがきっかけで何らかの皮膚のトラブルが発生している可能性があります。

赤ちゃんの首に見られやすい皮膚トラブル

首に汚れがたまって臭いだけではなく、赤くただれている場合は、乳児湿疹やあせもなど、何らかの皮膚トラブルが発生しています。具体的にはどのようなトラブルが考えられるのでしょうか。

脂漏性皮膚炎

生後1~2ヶ月でよくみられるトラブルです。頭やひたい、眉毛、鼻と唇の間、耳や耳の後ろ、胸、首やわきなどのこすれるところなどに赤茶色の湿疹やカサカサしたふけのようなものがみられます。

くわしくは下記の記事も参照してください。

あせも

乳幼児や汗の多い人によくみられる皮膚のトラブルです.体幹やひざの裏、首、わきなどの汗のたまりやすい場所によくできます。たまった汗やほこり、汚れなどにより汗腺がつまり、これがあせもを引き起こします。あせもができると皮膚に小さなぶつぶつができてかゆくなります。

くわしくは下記の記事も参照してください。

アトピー性皮膚炎

赤ちゃんのアトピー性皮膚炎の場合は、まず湿疹が頬やひたい、頭に出ます。その後、耳や口の周囲、顎など顔面全体に拡がります。その後、首やワキ、ひじの内側やひざの裏に赤いジュクジュクとした発疹ができます。アトピー性皮膚炎の場合はかゆみが強いのが特徴です。

くわしくは下記の記事も参照してください。

赤ちゃんの首のにおいケアはどうしたらいい?

赤ちゃんの首のにおいケアとして赤ちゃんをお風呂にいれる
Lazy dummy

まずは首をよく洗い、汚れを取って清潔に保つことが大切です。その後、しっかり保湿しましょう。

洗い方のコツ

汚れをしっかり落としたいから……とタオルを使ってゴシゴシ洗うのは禁物。赤ちゃんの肌は薄く傷つきやすいので、1歳未満の乳児期は素手でやさしく洗ってください。洗うときは、低刺激の洗浄料をよく泡立てて、指の腹で首のシワを広げるようにして洗うようにしましょう。

洗った後、水分を拭き取るときも、タオルでゴシゴシとこするのではなく、押さえるようにするのがポイントです。

保湿のコツ

お風呂あがりには、ローションやクリーム、ワセリンなどの保湿剤を塗りましょう。入浴後5分以内くらいを目安に塗るとより効果的です。保湿剤は皮膚のしわに沿って塗ると、むらなく塗り広げることができます。手のひらを使ってやさしくていねいに広げていきましょう。

このとき、保湿剤をすりこんでしまうと、肝心な場所に保湿剤がつかないので、たっぷりと皮膚にのせるようにしてください。塗ったところがテカッと光り、ティッシュペーパーをのせるとくっつく程度が保湿剤の適量です。

病院に連れて行く目安は?

赤ちゃんの首が臭いだけではなく、湿疹が出ていて、2~3日スキンケアをしてもよくならなかったり、ますますひどくなったりするのであれば、小児科や皮膚科などを受診して薬を処方してもらいましょう。とくに、かゆがっているのに症状を放置すると、かいてできた傷がもとでとびひなどの別の病気につながる可能性もあります。

まとめ

赤ちゃんの首は詰まっていてシワになっているため、汚れが溜まりやすいうえ、しっかりと洗いにくく、どうしても臭くなりやすいです。放っておくとあせもや湿疹などの皮膚のトラブルを引き起こすこともあります。皮膚を清潔に保ち、保湿をしっかりすることがケアの基本ですが、もし改善されない場合は放っておかずに受診して薬を処方してもらうようにしましょう。

(文:今井明子/監修:丘 逸宏先生)

※画像はイメージです

※この記事は、マイナビ子育て編集部の企画編集により制作し、医師の監修を経た上で掲載しました

※本記事は子育て中に役立つ情報の提供を目的としているものであり、診療行為ではありません。必要な場合はご自身の判断により適切な医療機関を受診し、主治医に相談、確認してください。本記事により生じたいかなる損害に関しても、当社は責任を負いかねます

  • 本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください。

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