【助産師監修】腱鞘炎の時の授乳、今すぐできる授乳のコツ4つ

【助産師監修】腱鞘炎の時の授乳、今すぐできる授乳のコツ4つ

産後間もないママの中には、腱鞘炎(けんしょうえん)に悩むに人も少なくありません。つらい痛みはがまんしないで! 今回は「腱鞘炎の時の授乳のコツ」について助産師の坂田陽子先生にお聞きしました。


この記事を解説してくれた先生
看護師、助産師、国際認定ラクテーションコンサルタント。 葛飾赤十字産院、愛育病院、聖母病院のNICU・産婦人科に勤務し、延べ3000人以上の母児のケアを行う。その後、都内の産婦人科病院で師長を経験。現在は東京で「すみれ出張助産院」を開業している。
HP:https://sumire-josanin.com/

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産後、腱鞘炎に悩むママは多い

妊娠によって急激に変化した女性の体は、出産したらすぐに妊娠していない時と同じ状態に戻るわけではなく、トラブルが起きることも少なくありません。そのひとつに手首が痛む「腱鞘炎」があります。

腱鞘炎ってなに?

腱鞘炎とは、字のごとく腱鞘(腱と骨を留める筒状の組織)の炎症です。腱鞘炎にもいくつか種類がありますが、中でもドケルバン病(以下、ドケルバン病=腱鞘炎)は産後のママに起きやすいものです。場所としては手首の親指側あたりに起き、痛んだり腫れたりします。

産後のママの3人に1人は手や手首が痛い

腱鞘炎は妊娠・出産期や更年期の女性に起こりやすい病気で、ある調査では35.2%のママが産後に手・手首の痛みがあったと答えました[*1]。

また、パソコンのキーボード操作やスマートフォンの片手操作など親指の曲げ伸ばしや広げる動き(外転)、手関節を小指側に曲げる動き(尺屈)などの動きが多い人、手指を酷使する人も発症しやすいとされています。

産後すぐは赤ちゃんの抱き方に慣れず、首がすわらない新生児の頭をしっかり支えつつ、抱き下ろし、沐浴、頻回な授乳とおむつ交換......と、腱鞘炎のリスクになる動きは多いですよね。

まずは整形外科を受診

腱鞘炎は、正しい対処をしないことで悪化する可能性もあります。痛みや違和感を感じたら、まず患部を安静にし、冷却します。慢性的な痛みに対しては、温めると血行が良くなり、楽になることがあります。できれば早めに整形外科で診察を受けましょう。

治療としては、痛い部分の安静(使わない)と薬の投与(湿布や塗り薬、注射)などが行われます。受診の際は授乳中であることを伝えましょうね。

腱鞘炎を防ぐ・悪化させないための “授乳のコツ” 4つ

腱鞘炎のつらい痛みがあっても、赤ちゃんのお世話は待った無し。沐浴などはパパや家族に任せられても、授乳はなかなか難しいものです。腱鞘炎にならないように、またこれ以上悪化させないための授乳時のコツについて解説します。

手首ではなく、腕で支える

慣れないと手首で赤ちゃんの頭を支えてしまいがちですが、そうすると余計な力が入りすぎ、腱鞘炎発症・悪化につながります。
上腕で赤ちゃんの頭を支え、腕全体で赤ちゃんの体を包むようにして抱っこするといいでしょう。

体を引き寄せる

赤ちゃんの体がママから離れていると、赤ちゃんの体を支えにくいものです。特に授乳の際は赤ちゃんの腹とママの体が密着するによう、しっかりと引き寄せましょう。

授乳クッションなどを活用する

無理な姿勢で授乳を続けると、肩や腰だけでなく、手首にも負担がかかります。ママの手だけで赤ちゃんを支えるのではなく、授乳クッションを使って無理のない姿勢を取りましょう。また、授乳クッションだけでは高さや位置がよくならない場合もあります。ママの足を置く踏み台、授乳クッションの高さ調整のためのタオルなども使うといいでしょう。

搾乳は電動を使う

赤ちゃんがNICUに入院したりして毎日搾乳をしなければいけないママは、手で搾乳をしたり、手動の搾乳器では、腱鞘炎が悪化する可能性があります。ママの手首を守るために、電動の搾乳器を使用することをお勧めします。

まとめ

産後は腱鞘炎になりやすく、3人に1人のママが手首などの痛みに悩んでいます。基本的には安静にすることが大切ですが、全く使わないというわけにもいきませんので、特に授乳の際は今回紹介したような「腕で支える」「体を引き寄せる」「クッションを使う」「電動搾乳器を使う」などの工夫をして、腱鞘炎にならないように・悪化させないように心がけましょうね。

(文:マイナビ子育て編集部/監修:坂田陽子先生)


※画像はイメージです

参考文献
[*1]佐藤珠美ほか「産後女性の手や手首の痛みと関連要因」(日本助産学会誌)

※この記事は、マイナビ子育て編集部の企画編集により制作し、助産師の監修を経た上で掲載しました

※本記事は子育て中に役立つ情報の提供を目的としているものであり、診療行為ではありません。必要な場合はご自身の判断により適切な医療機関を受診し、主治医に相談、確認してください。本記事により生じたいかなる損害に関しても、当社は責任を負いかねます

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