【医師監修】「よだれつわり」で気持ち悪い……その原因と対処法

【医師監修】「よだれつわり」で気持ち悪い……その原因と対処法

妊娠初期の女性の多くが経験する「つわり」。通常思い浮かべる「吐き気」や「おう吐」と言った症状のほかに、妊娠してから「よだれ(唾液)」が止めどなく出るようになり、不快な思いをする妊婦さんもいます。ここでは、そんな「よだれつわり」について原因や対処法を紹介します。


「よだれつわり」って何?

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まずは「よだれつわり」とはどんなものなのか知っておきましょう。

「よだれつわり」もつわりの一種

「つわり」は、妊娠によって引き起こされる不快な症状のことで、妊婦さんの5~8割が経験すると言われています[*1]。

一般的に、「つわり」というときはおもに吐き気やおう吐など、消化器系の不快な症状のことを指しますが、つわりの症状や程度は個人差が大きく、これら以外の症状のことを、俗に「●●つわり」と呼ぶことがあります。例えば、「食べづわり(空腹だと気持ちが悪くなる)」「眠りつわり・寝つわり(強い眠気が続く)」「においつわり(においに敏感になる)」といったものです。

唾液に関する不快な症状が

「よだれつわり」も、こうした妊娠に伴う不快な症状のひとつとして体験する妊婦さんがいます。
具体的には、「唾液がたくさん出るが、苦いなどまずく感じてなかなか飲み込めない」「唾液を飲み込むと気持ちが悪くなってしまう」などの症状があるようです。

「よだれつわり」になったらどうすればいいの?

「よだれつわり」は、外出時、仕事中、寝る時と、通常のつわり同様、場所を選ばず起こるのもやっかいなところ。起こってしまったら何とか症状を軽く、早く治めたいものですが、そんな方法はあるのでしょうか。

「よだれつわり」の対処法5つ

「よだれつわり」の軽減に役立つかもしれない方法をいくつか紹介します。

・よだれはこまめに吐き出す
 ティッシュで拭いたり、色付きのペットボトルに吐き出したりする。
・食事を小分けにする
・歯を磨く。1日数回マウスウォッシュで口をゆすぐ
・ガムやあめなどを口に入れる
 氷や炭酸飲料、アイスクリームなどで口をすっきりさせても良いでしょう。
・少量の水を頻繁に飲む

自分に合った気分転換の方法を見つけて

ただし、最初に説明したとおり、つわりの症状や程度は人それぞれなので、他人が楽になった方法で自分も楽になるとは限りません。「よだれつわり」で辛い場合もいろいろな方法を試して、自分にあった方法を見つけましょう。

体に無理をかけない範囲で集中できる趣味を見つけるのも、唾液の不快感から気持ちをそらすのに役立つでしょう。

「よだれつわり」はなぜ起こる?

そもそも「よだれつわり」はなぜ起こるのでしょうか。

よくわかってないがホルモン変化の影響かも

普通、健康な大人では1日に1~1.5Lほどの唾液が分泌されています[*2]が、妊娠するとホルモン分泌の変化により唾液の分泌量は増えると言われています。

唾液自体の量が増えることとは別に、つわりで唾液を不快に感じ飲み込めなくなるため、口の中に溜まりがちになり、唾液が増えたように感じるという理由もあります。

妊娠中期には「逆流性食道炎」も増える

「よだれつわり」は通常のつわり同様、妊娠初期が過ぎると徐々に治まっていくことが多いようです。一方で、妊娠中期以降の妊婦さんは「逆流性食道炎」になりやすいことにも注意が必要です。

逆流性食道炎の症状は、「胸やけ」と「呑酸(どんさん)」です。呑酸は、喉のあたりや口の中に苦いものやすっぱいものが上がってくる感じがする症状のことです。これは、胃液や胃の内容物が胃から食道を逆流するために起こります。

一般的につわりが治まることの多いと言われる妊娠16週以降も、胸やけや呑酸の症状がひどいようなら、妊婦健診の際などに医療機関で相談してみましょう。

なお、逆流性食道炎の予防には下記に注意すると良いと言われています。思い当たるふしのある妊婦さんは試してみると良いでしょう。

・胸やけを起こしやすい以下の食品・飲料などを避ける
避けた方が良いもの:脂肪分の多い食べ物、柑橘類や酢の物など酸味が強いもの、あんこ・ケーキなどの甘い食品、チョコレート、コーヒー、炭酸飲料など(妊娠中はもちろん控えていると思いますが、アルコールも胃酸の逆流を引き起こします)
・食後すぐに横になったり就寝したりしない
・就寝・昼寝のときは、上体を少し高くして眠る
・胃への圧迫・負担が増すので食べすぎない(太りすぎない)
・重いものを持たない
・お腹を圧迫しない

まとめ

ここでは「よだれつわり」について、その対処法と原因などを紹介しました。つわりに特効薬はなく、それは「よだれつわり」も同様なので、起こってしまったら自然に治まってくれるのを待つことになります。通常、妊娠初期を過ぎると症状が軽くなることが多いようなので、少しでも不快な症状が気にならなくなるよう工夫をしながら、なんとか乗り切っていきましょう。

この記事の監修ドクター
産婦人科医・医学博士 宋美玄先生
大阪大学医学部医学科卒業。丸の内の森レディースクリニックの院長として周産期医療、女性医療に従事する傍ら、テレビ、書籍、雑誌などで情報発信を行う。主な著書に、ベストセラーとなった「女医が教える本当に気持ちいいセックス」がある。一般社団法人ウィメンズヘルスリテラシー協会代表理事

(文:マイナビウーマン子育て編集部/監修:宋美玄先生)

※画像はイメージです

参考文献
[*1] 病気がみえるVol.10産科 第4版 , メディックメディア, 2018.
URLURLURLURLURLURLURLURLURLURLURLURLURL
[*2]厚生労働省:e-ヘルスネット 唾液分泌
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/alcohol/ya-004.html

※この記事は、マイナビウーマン子育て編集部の企画編集により制作し、医師の監修を経た上で掲載しました

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