チルドレン・ファーストがうれしい!「渋谷区」の子供・子育て支援計画

チルドレン・ファーストがうれしい!「渋谷区」の子供・子育て支援計画

渋谷区というと有名なスクランブル交差点がある渋谷駅周辺をはじめ、恵比寿、原宿、代官山など賑やかな街のイメージ。子育て世代が住むには向かないと思う方もいるかもしれません。ですが実際は、繁華街から少し離れた先に閑静な住宅街が広がり、働くママにとって子育てがしやすい街として人気があります。渋谷区の人気の秘密を調査しました。


渋谷区ってこんなところ

東京都23区の西南に位置する渋谷区は、面積15.11平方キロメートル。商業施設や企業、大学などが立ち並び、「ビル群」「日中に人が訪れる街」というイメージを持っている方が多いかもしれません。しかし実際は、明治神宮や代々木公園をはじめとした大小さまざまの緑にあふれるエリアがあり、面積のうち約10%を緑地が占める緑があふれる街という顔も持っているのです。

また、職場へのアクセスの良さは、働くママにとってうれしいポイントのひとつ。JRや東京メトロ、小田急電鉄、東急電鉄、京王電鉄などのさまざまな路線が乗り入れており、交通の利便性が良いというのも特徴です。そして、千駄ヶ谷・幡ヶ谷・代々木上原・笹塚などの閑静な住宅街があり、落ち着きのある暮らしという点からも、渋谷区は共働き世帯から人気があります。

充実の施設! チルドレン・ファーストの街

渋谷区文化総合センター大和田

渋谷区は、「チルドレン・ファースト」という考え方のもと、妊娠、出産期から学童期までを切れ間なくサポートし、子供たちが社会の一員として成長できる環境作りに力を入れています。注目すべきは、子供たちの知的好奇心育成に注力している点です。たとえば、渋谷区文化総合センター大和田にある「こども科学センター・ハチラボ」は、科学的思考やものづくりへの意欲を育てる施設です。大学等の研究機関等と連携し、学校では体験できない科学・技術・数学などのさまざまなワークショップやプログラム、講演会等を行っています。また、同施設内には26万5千個の星がおりなす夜空を見ることができる「コスモプラネタリウム渋谷」もあります。キッズタイムは小さな子供でも楽しむことができるプログラムなので、子どもと一緒に星空を楽しむのも良いですね。

児童青少年センターフレンズ本町

未就学児だけでなく、小学生から高校生までが過ごせる施設も数多くあります。ダンスや音楽用のスタジオ、クライミングウォール、ローラースケート場などがある「児童青少年センターフレンズ本町」。さまざまなアートスクールが開催され、各分野の第一線で活躍するクリエイターと交流できる「代官山ティーンズ・クリエイティブ」。子供たちがプレーリーダーと一緒に自由に遊べる「渋谷はるのおがわプレーパーク」など、思い思いの活動を楽しめる場所が豊富です。子供達が安心して過ごせて、自分自身の可能性を広げて成長できる。そんな場所が近くにいくつもあるという環境は、共働き世帯にとって助けになること間違いありません。

代々木ポニー公園

渋谷区には都立代々木公園をはじめ、区内には129個もの区立公園・児童遊園地があります。なかでもちょっと珍しいのは、ポニーに乗ったり世話をしたりすることができる「代々木ポニー公園」です。区立公園なので、利用料金が無料なのがうれしいポイント。また、自然湧水地の池があることで有名な「鍋島松濤公園」、夏になると水遊びができる「広尾公園」なども人気があります。

商業施設や娯楽施設が多く、高級住宅街のイメージが強いため大人向けの街だと思われがちな渋谷区。しかし、繁華街から少し離れると、落ち着きがある閑静な住宅街が広がっています。子育てにピッタリの施設が、数多く存在しているのも人気のポイントかもしれませんね。

渋谷区で子育て中の働くママに聞いてみました

◎Y.Mさん(39歳)小3のママ
1 歳から中学3年生までの子供は、インフルエンザの予防接種が無料で受けられます。子供が罹患すると、最低でも5日は仕事を休まなければいけなくなるので本当にありがたいです。

◎F.Tさん(48歳)小5、年長のママ
長男の時は有料だった任意の予防接種が、下の子のときに助成対象になっていました。また、「ハッピーマザー出産助成金」や「にこにこママ」なども、以前より制度が良くなっています。渋谷区がママたちの声にきちんと応えてくれているからかもしれません。

◎S.H さん(37歳)小6、小3、小1のママ
渋谷区が、子供を大切にしてくれているのを感じます。また、子育て支援センターのイベントが多く子供が飽きない工夫をしているところや、日本舞踊教室、歌舞伎、ミュージカルなど多様なコンテンツが無償で提供されているのがうれしいです。

渋谷区の魅力を徹底調査!

保育サービスが充実している

働くママにとって待機児童は切実な問題です。渋谷区は残念ながら待機児童が0(ゼロ)ではありません。しかし、区立・私立共に認可保育園が多数あり、幼児教育と保育の両方が受けられる人気の幼保一元化施設(認定こども園)が区内に14園も存在しています。(2020年4月現在)
また、認可保育園の選考に漏れて待機児童となってしまった子を受け入れる認可外の区立保育室を作るなど、さまざまな形で働くママをサポートしています。病児・病児後保育や休日保育など、通常の保育施設で預かることができないケースに対応してくれる園があるのもうれしいですね。

新しい教育や学校のあり方にチャレンジする区

渋谷区は2020年から動き出す新学習指導要領に先駆けて、区内の公立小中学校の全児童・生徒・教員へLTEタブレット端末の配布をしたことで有名です。1人1台いつでもどこにいても学ぶことができる環境を作ることで、校内だけでなく校外学習や自宅でも多様な学び方が可能になりました。教師と生徒がタブレットを通じて情報共有やコミュニケーションをしたり、生徒の能力に応じて課題を変えたりすることができます。また、2019年からは民間企業5社の協力を得て「Kids VALLEY未来の学びプロジェクト」が進められています。プログラミング教育の必須化に伴い、渋谷区から次世代に必要な資質・能力を持った人材を輩出する土台作りをすることが目的。積極的にチャレンジする渋谷区の姿勢は、子供たちにとってプラスの影響が多そうです。

働くママにうれしいサポートがいっぱい!「渋谷区」の子育て支援

(1)妊婦面接と育児パッケージ贈呈

区内在住の全ての妊婦を対象に、妊婦面接を行っています。出産や産後のこと、家族の健康、子育てに関する不安や心配事について相談が可能です。なお、妊婦面接を受けた方は、育児に必要な衣類・体温計・おもちゃなどを詰め合わせにした「育児パッケージ」が33週目頃に贈呈されます。
※妊娠16~32週目に妊婦面接を受け、妊娠33週目時点で渋谷区に住民登録がある方が対象

妊婦面接と育児パッケージ贈呈
https://www.city.shibuya.tokyo.jp/kodomo/ninshin/ninpu.html

(2)ハッピーマザー出産助成金

「ハッピーマザー出産助成金」は、出産時の経済的負担を軽減するために渋谷区が行っている制度のひとつです。1人の出産につき10万円を上限に給付されます。なお、加入している健康保険から付加給付が支給される場合は、その額を控除した金額の給付となります。
※妊娠12週(85日以上)を超えて出産し、出産日の3か月前から申請日現在まで継続して区内に住民登録があり、健康保険に加入している人が対象

ハッピーマザー出産助成金https://www.city.shibuya.tokyo.jp/kodomo/ninshin/teate/happy_josei.html

(3)産後ケア(宿泊型)

産後に家族から育児・家事の支援が受けられない場合に、渋谷区が契約する助産所でお子さんと一緒に宿泊して母子のケアや授乳相談、育児相談を受けられる制度です。区内に在住する産後5ヶ月未満の産婦とその子であれば、4泊5日まで利用ができます。産前の申し込みができるため、退院後すぐにそのまま産後ケアを使うことも可能です。
※個室で1泊2日12,000円、以降1日増につき6,000円加算。減免制度あり。

産後ケア(宿泊型)
https://www.city.shibuya.tokyo.jp/kodomo/ninshin/soudan/sango_care.html

(4)育児支援ヘルパー派遣事業「にこにこママ」

具合が悪くて子供の世話ができない、2人目出産で上の子の世話ができないといった場合、区が提携しているヘルパーを派遣してくれる制度です。妊娠中から2歳未満の乳児を養育している人が利用できます。(日中に介助者がいる場合を除く)産前産後の体がつらい時期に、1時間1,000円でヘルパーさんが来てくれることは、本当に助かるのではないでしょうか。

育児支援ヘルパー派遣事業「にこにこママ」
https://www.city.shibuya.tokyo.jp/kodomo/hoiku/service/niko.html

(5)子ども医療費助成

未就学児および小中学生(15歳になった最初の3月31日まで)の保険内診療でかかる自己負担分(通院・入院)を全額助成してくれる制度です。所得制限はなく、渋谷区在住で健康保険に加入していることが条件となっています。医療証を使えば、診察や調剤を受けた際の自己負担額が0円になる仕組みです。

子ども医療費助成
https://www.city.shibuya.tokyo.jp/kodomo/teate/iryohi_josei/kodomo_ij.html

(6)ベビーシッター利用支援事業

年度途中で復職を希望しても、保育所の空きがないというケースも少なくありません。渋谷区ではそのような保護者のために「ベビーシッター利用支援事業」を行っています。0~2歳児クラスの待機児童、または育児休業が終了し、年度途中で復職予定の方が対象です。1日11時間かつ月220時間まで、認定事業者のベビーシッターに子供を預けることができます。助成を受けることで、1時間150円で利用が可能です。利用金額によって確定申告が必要となり、税金が発生する場合がありますので注意ください
※4月入所の申し込みが必須、上限を超えた分や入会金・交通費等は助成の対象外

ベビーシッター利用支援事業
https://www.city.shibuya.tokyo.jp/kodomo/hoiku/service/babysitter.html

(7)病児・病後児保育制度

保育園に子供を預けて働くママにとって、大きな課題となるのが病児や病後児の預け先ではないでしょうか。渋谷区では、病気で保育所等に通えない場合、事前登録をしておけば「病児保育室フローレンス初台」で保育をしてくれます。医療機関に併設した専用のスペースで保育するため、その子の体調に合わせて過ごすことが可能です。また、登園中の発熱や体調不良で園から引き取りの連絡があった場合、お子さんが通う保育園へ迎えに行ってくれるサービスも行っています。

病児・病後児保育制度
https://www.city.shibuya.tokyo.jp/kodomo/hoiku/service/byoji_florence.html

(8)学校選択希望制

渋谷区内の公立小中学校は、二学期制です。また、希望があれば通学区域外の学校を選んで入学することができます。小中一貫教育校やICT教育推進校・理数教育重点校・英語教育重点校など、各学校がさまざまな特徴ある教育を行うことで区民から選ばれる学校づくりを推進しています。通学区域の学校を希望する場合は全員入学が可能ですが、通学区域外の入学希望者に関しては人気がある学校だと抽選になることも多いようです。

学校選択希望制
https://www.city.shibuya.tokyo.jp/kodomo/gakkou/sentaku.html

(9)小・中学生の放課後クラブ

渋谷区では全区立小学校内に「放課後クラブ」があります。一般的には保護者が就労している等の入所条件がありますが、渋谷区の放課後クラブは全ての児童が利用対象です。学校施設内でスポーツ、ゲーム、工作などをして友達と楽しく過ごすことができます。

また、各小・中学校では全ての児童・生徒を対象に「土曜・放課後学習クラブ」(愛称:まなび~)を実施しています。一人ひとりの状況に合わせて学習をサポートしてくれるため、習慣づくりや基礎学力アップを目指すことが可能です。

放課後クラブ
https://www.city.shibuya.tokyo.jp/kodomo/gakkou/hokago/index.html
学習クラブまなび~
https://www.city.shibuya.tokyo.jp/kodomo/gakkou/manabi.html

(10)渋谷区こどもテーブル100か所プロジェクト

地域住民や団体・民間企業が子供たちのために、居場所を作るプロジェクトです。社会福祉協議会と渋谷区が連携をし、渋谷区内に子供が安心して過ごせる居場所を100ヶ所作ることを目標としています。食事や学習支援だけでなく、工作、スポーツ、レクリエーションなど幅広い活動の中から、自分の近所にある場所、興味があるイベントに自由に参加することができます。

渋谷区こどもテーブル100か所プロジェクト
http://shibuyaku-kodomo-table.jp/category/children_cafeteria/

まとめ

渋谷区は大人の街と思われがちですが、「チルドレン・ファースト」を掲げるなど、子育て支援に力を入れています。未就学の時期はママへのサポートを手厚く、就学してからは子供が自分で考え・学び・育っていく環境づくりをするなど両方にアプローチした支援をしているのは、働くママにとって心強いですね。渋谷という地の利を上手に活かして企業や大学・研究施設等と提携するなど、最先端を意識しながらも人と人との交流を大切にして子育て支援を行っているのが人気のポイントかもしれません。

(文:安部美和)

※本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください。
※新型コロナウイルス感染症についての最新情報は、[内閣官房][厚生労働省]妊婦に関する情報[日本小児科学会]幼児に関する情報など公的機関等で発表されている情報をご確認ください。

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