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2020年10月14日 17:00 更新

外出できない時に役立つ! 備蓄とローリングストックのススメ

私は広島市在住で、2014年8月の広島土砂災害で被災した経験があります。幸いにも、家族も当時のアパートも無事だったのですが、たまたま最寄駅に駐車していた私のスクーターは土砂の被害に遭いました。その経験を活かして、日々行っているローリングストックについて今回はご紹介したいと思います。

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こんにちは、広島市のライフオーガナイザー木原ことのです。

インターネットや大型スーパーなどで販売されている防災セット・備蓄セットを見て、私がいつも感じることは、特別に何か専用のものを用意しなくても、普段の生活の延長線上で無理なくできる備えが意外とあるのでは?ということ。

防災というと、非常食などの備蓄を考える方が多いと思います。
でも、いつ必要になるか分からない非常食を常にストックしておくのはハードルが高く感じて、結局手が出ないまま……という声もよくお聞きします。

実際に、知らない間に賞味期限が過ぎていたり、スペースの確保がむずかしいという問題もありますよね。

そこで今回は、被災時に経験した、私の「もっとこうだったら良かった!」などの防災のアイデアをご紹介します。

わが家のローリングストックはいつもの味で

被災し、体育館や小学校などの避難所で生活したとき、子どもに、とご好意で分けていただいたクッキーは、子どもがアレルギーのため食べられなかった……という話を聞きました。

そしてしばらくして届いた救援物資の中にはアレルギー対応食品がたくさんあったそうなのですが、肝心の本人がいつもと違う食べ物だったせいで、ほとんど食べてくれなかったそうです。

私自身も夫の知人宅のキッチンをお借りして、いつもの料理を作ることができたときには、本当にありがたくてホッとしたのを覚えています。

ローリングストック
出典: https://kiharaspace.com

防災のための備蓄とはなんでしょう。
缶詰に入ったパン、アルファ米、おもちなどの長期保存可能な食品が一般的です。ですが揃えようと思うと高価だったり、保管中に賞味期限が切れてしまうこともあります。

日々の仕事や家事や子育ての中、やりくりを考えるとなかなか、防災用の備蓄食品を買うまで手が回らないのが本音ではないでしょうか。それに、レトルトやインスタント食品はちょっと味が濃いですよね。

被災時の経験から、わが家ではできる範囲でわが家ルールを作って備蓄を始めました。ポイントは、いつもの味をローリングストックで運用すること!

ローリングストック
出典: https://kiharaspace.com

ローリングストックとは「購入」→「備蓄」→「消費」を繰り返す備蓄方法。
具体的には普段から食べている食材を少しだけ多めに買っておいて、もしもの時の備蓄に回すだけ。

例えば、栄養補助食品として、お茶、野菜ジュース、ココア、きな粉、いりごま、かつお節、チーズなど。そして、被災後は値上りする野菜。涼しい環境であれば、保存しやすい根菜類と白菜やキャベツなどの葉物野菜が長持ちしやすいですね。

賞味期限が近づいてきたら、普段の料理に使うことで消費できるので、ムダになりにくいのが良いところです。

もしものときの備蓄の内容

備蓄
出典: https://kiharaspace.com

わが家の備蓄食材は、こんな感じです。

・乾物で常温保存可能なメインの食材……<お米、パスタ、うどん>
・そのまま食べられる缶詰、瓶詰、パック食材……<唐揚げ缶、ツナ缶、トウモロコシ缶、トマト缶、ジャム、佃煮、>
・温めて食べるレトルト……<カレー、パスタソース、青椒肉絲など>
・お湯で食べる食品……<インスタントスープ、ラーメン、乾燥わかめ、干し椎茸、高野豆腐など>

こちらはもしもの時用です。

新鮮な野菜や買い物ができる平常時は、インスタントやレトルト食品ではなく、新鮮な野菜や肉や魚などをしっかり食べていることが、免疫力アップにもつながりますよね。

ストレスポイントにも注目する

ローリングストック
出典: https://kiharaspace.com

非常事態は学校も幼稚園も保育園もお休みになりますが、そうなると子どもは自宅や避難所で一日中過ごすことになります。停電になると、テレビもインターネットも使えなくなってしまいますよね。

そんな中でももし、慣れ親しんだいつもの食事があれば、気持ちの面でとてもラクになれます。
子ども用にはキャラクターのついた食品を選んでおくのもおすすめですし、大人用にはそれぞれの好みのカレーを用意しています。

安心のための長期保存可能食品

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アレルギー体質の家族がいると、それぞれ食べられない食材があります。

もしも災害時に自宅に食料がなければ、避難所に行くことになります。
しかしせっかく並んでも、炊き出しの食事や非常食にアレルギー食材が入っていれば、食事ができない可能性も。アレルギーや持病で食べ物に制限のある方は、ぜひ自分で備えておくことをオススメします。

そして、ローリングストックや備蓄食材と並行して、長期保存が可能な非常食も購入しておくとさらに安心ですよ。

以前、実際に食べてみておいしかった缶入りビスコや、井村屋のえいようかんは保存が5年もできてオススメです。


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食事の際の片づけ

ラップとお皿
出典: https://kiharaspace.com

もし断水していたら、食事の後片付けもできません。
そんなとき、食器にはラップを巻いて使うことをオススメします。

またキャンプが趣味のご家族であれば、使い捨ての紙皿をローリングストックできますし、普段紙皿を使わないご家庭なら、ラップをローリングストックするという手もあります。
いつも使っているものを備えておくことが、備蓄を続けることにつながります。

また小さな子どもには、シリコンタイプのお食事エプロンにラップを巻いて使うことも◎。

まとめ

備蓄
出典: https://kiharaspace.com

いつ起こるか分からない防災に備えることは、努力と持久力が必要です。

だからこそ、津波や土砂などの大きな災害よりも、インフルエンザや学級閉鎖などの起こり得る小さな災害に備えることをイメージしてみましょう。

もし、数日間や1週間、1ヶ月、自由に買い物に行けなくなったら……毎日の買い物の中でローリングストックができていれば、大きな災害にも小さな災害にも備えることができます。

そして不安に押しつぶされそうになっても、いつもの味があれば、ホッとするゆとりが生まれます。

災害後の不安な生活の中、久しぶりに自分で作ったいつものカレーで、私は落ち着くことができました。

いつもの味を知っているのは、いつも食事の準備をしているあなただけです。
備蓄がむずかしいと思っている方へ、ローリングストックを取り入れることで、心のゆとりを備えてみてくださいね。

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