【医師監修】おむつはいつまで? 卒業時期の目安とコツ、夜やお出かけ中のポイント

【医師監修】おむつはいつまで? 卒業時期の目安とコツ、夜やお出かけ中のポイント

子供の成長とともに、おむつをそろそろはずした方がいいかどうか気になっているママやパパもいることでしょう。ここでは、おむつはずれの時期や知っておくと便利なやり方のコツなどをお話します。


おむつはずれは何歳でやるもの?

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おむつはずれの時期には個人差があるもの。そうわかっていても、だいたい何歳くらいでみんなおむつがはずれているのか気になりますね。

おむつはずれのタイミングや平均的な時期についてお伝えします。

おむつはずれには成長が必要

おむつを卒業するには、おしっこをする機能が十分に成長している必要があります。

生まれてまもない赤ちゃんは1日に10回以上、ときには20回もおしっこをします。これは、おしっこの量が多いということではなく、1回にする尿量がとても少なくて、分けておしっこをしているからです。

1歳くらいになると、おしっこがたまった感覚がわかるようになってきます。ただし、それが尿意だとはまだ自覚していません。

2~3歳ころになると、おしっこをまとめてしっかりと出せるようになります。そのため、1日のおしっこは6~8回くらいになっていきます。ただし、尿意を感じると、反射的に膀胱が縮んで勝手におしっこが出てしまうので、この年頃のほとんどの子はまだまだおむつが必要です[*1]。

さらに成長発達が進むと、大人のようにおしっこを我慢するための神経が、脳から膀胱に働くようになります。こうなれば、トイレに入っておしっこしようと思った時にだけおしっこができるようになり、おむつをはずしても大丈夫になります。

こうしたおしっこの機能が発達する時期は、子どもによって違います。早ければ3歳、ゆっくりであれば7~8歳になってもまだ十分に機能が完成しないこともあるのです[*1]。

なお、うんちについてはどうでしょうか? 自分の意志で肛門を閉めて、うんちを我慢できるようになるのは1~2歳ごろと言われています。また、うんちをする回数は、1~3歳で1日に1.4回と言われています[*2, 3]。

おむつはずれの時期は時代や文化などの影響も受ける

ここまでで、トイレトレーニングを開始するためには、子供の体の成長が必要ということを紹介しましたが、それに加えて、おむつはずしを始める時期は時代や文化の影響も受けるようです。

例えば、フランスでは3歳の幼稚園入園までにおむつを外しておくことが多いようです。これは、入園の条件におむつが外れていることがあるからなのだそう。

アメリカの小児科学会では、1960年代以降、子どもの腸や膀胱の機能、精神面などがある程度発達する18ヶ月以降からトイレトレーニングをするのがいいと推奨しています。18ヶ月よりも早くトイレトレーニングを始めても、トレーニング期間が延びるだけだというのがその理由です[*4]。

それでは、今の日本では、いつごろ始めることが多いのでしょうか?

今の日本では2~3歳で始めることが多い

日本では、次に紹介する調査結果でみると年々、おむつはずしの開始時期は遅くなる傾向にありますが、現在では2~3歳ごろに始めることが多いようです。

排尿・排便のしつけ開始はだんだん遅くなってきている

日本全国の1~7歳未満を対象に、1980年から10年ごとに実施されたアンケート調査を調べてみると、過去30年間でトイレトレーニングの時期は遅くなってきていることがわかっています。

排尿のしつけでは、「1歳でまだはじめていない」は、第1回の1980年の調査結果をみると28%でしたが、1990年は67%、2000年は86%、2010年では89%と、時代とともに増えてきています。

また、「2歳児で排尿のしつけをしている」子の割合をみると、1990年では94%でしたが、2000年79%、2010年54%と年とともに減ってきています。

うんちについては、「2歳児でうんちのしつけを始めており、だいたいうまくできる/半分くらいうまくいく」子の割合は、1980年には83.5%いましたが、1990年に57%、2000年42.2%、2010年21.9%と、こちらも年とともに減ってきています。

こうした調査結果から、トイレトレーニングのスタート時期が年々遅くなってきていることがわかります。これには紙おむつの普及などが影響していると考えられています。

今ではだいたい2~3歳で始めることが多い

なお、2010年調査だけでみると、「おしっこのしつけを始めていますか」(選択肢:まだ始めていない/始めている/もう完了した/不明)という問いで最も多かったのは、2歳では「始めている」54.2%、3歳以降はすべて「もう完了した」で、3歳57.5%、4歳83.2%、5~6歳90.9%でした。

同じく2010年の調査の「うんちのしつけを始めていますか」(選択肢:まだ始めていない/やらせてみ始めた/半分くらいうまくいく/だいたいうまくいく/不明)という問いで多かったのは、2歳で「まだ始めていない」39.3%、「やらせてみ始めた」22.7%で、3歳以降はすべて「だいたいうまくいく」が最も多く、3歳71.3%、4歳90.6%、5~6歳86.0%でした。

この結果から、現在では、排尿・排便のしつけは、2、3歳ごろに始めることが多いという傾向がわかります。

トイレトレーニングのタイミングって?

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さて、今の日本では2、3歳で始めることが多いということでしたが、この記事の冒頭でトイレトレーニングにはおしっこを上手にコントロールできる機能の発達が必要ということも紹介しました。

この機能は、早ければ3歳に完成する子もいますが、ゆっくりであれば7~8歳になってもまだ十分に完成しないこともあります。つまり個人差が大きいということです。では、トイレトレーニングを始める時期はどのように決めればいいのでしょうか?

一般的には、子供に次のような様子がみられたときを目安にすると良いと言われています。

足腰がしっかりする

ひとりで歩けて、下着の上げ下げもひとりでできるようになるのを待ちましょう。

簡単な言葉が理解できる

言葉である程度やり取りできるようにならないと、大人がおしっこやうんちを促しても伝わりません。

おしっこの間隔があくようになる

膀胱に貯めておしっこを出せるようになるまで待ちましょう。

大人のまねをしたがる、トイレに興味をもつ

大人のようにトイレに行ってするのが楽しめるようになると、トイレトレーニングも進めやすくなります。
おしっこやうんちをしなくても、便座やおまるに座らせてあげるのもいいですね。

なお、夏になって薄着になってから始めると、失敗して服を汚してしまっても洗濯に手間がかからないのでおすすめです。

夜のおむつはずれはいつごろ?

昼間はおむつがはずれても、夜のおむつはずれには時間がかかることが珍しくありません。
子どもが夜、自分でも気づかないうちにおねしょをしてしまうのは、「寝ている間のおしっこの量が膀胱に貯められる量よりも多いから」です。

おねしょをしないようになるには、次の3つが必要です。

抗利尿ホルモンが十分に分泌される

人の体では睡眠中の尿量を減らすために抗利尿ホルモンというものが分泌されています。成長とともに、この抗利尿ホルモンがしっかりと分泌されるようになると、夜間のおしっこが体内でたくさん作られなくなります。

膀胱の容量が十分大きくなる

成長とともに膀胱の容量は大きく育っていきます。

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尿意で目を覚ますようになる

膀胱がいっぱいになったら尿意を感じて目を覚ませるようになります。

親の育て方や子どもの性格と、おねしょをするかしないかとは関係がありません。体の成長は個人差があるものなので、夜のおむつがなかなかはずれなかったり、おねしょが続いていても子どもを叱らないでくださいね。

健康でも4~5歳までおねしょをすることも

子どもの成長発達には個人差が大きいものです。抗利尿ホルモンがしっかりと分泌される時期は1人1人異なります。そのため4~5歳ごろまで毎晩おねしょをする子もいます。

昼間はパンツで過ごせても、おねしょが続いたり、子どもが自信を持てないうちは、夜だけでも紙おむつを使うと親子ともにストレスを感じずに済みます。

起こさず、怒らず、焦らず、長い目で優しく見守ってくださいね。

お出かけ中はどうする?

外出前と後にはトイレへ

決まったタイミングでトイレに行く習慣をつけると、おしっこの失敗を減らすことができます。

外遊びやおでかけをする前には、「トイレに行こう」と誘ってみましょう。帰った時にも同じように、トイレに行く習慣をつけるのがおすすめです。

出た時には「よかったね」とほめて一緒に喜ぶと、子どももやる気が出てきます。

外出中は時々おしっこの声かけを

外出中は、普段のおしっこの間隔に合わせて、2時間おきなど時間を決めてトイレに誘ってみましょう。

ただし、子どもが夢中で遊んでいる時などに無理やり誘っても、子どものやる気がでなかったり、トイレを嫌がってしまいます。遊んでいる時には一区切りついてから誘いましょう。

時には遊びに夢中になりすぎてもらしてしまうこともあるかもしれませんが、まだトレーニング中ですから、「成功すればラッキー」ぐらいに思っておきたいですね。

次の場所に移動する前にも、「トイレに行ってから●●へ行こう」と声をかけるとトイレに連れていきやすくなります。おしっこが出ても出なくても、移動前にトイレにいく習慣をつけておくと移動中に慌てずに済むようになるのでおすすめです。

先輩ママたちの工夫

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おしっこを気持ちよく!

大人にとっては使い慣れたトイレも、子どもにとってはまだまだ慣れない場所です。子どもが前向きな気持ちになれるように、言葉かけや雰囲気づくりを大切にしてあげたいですね。
先輩ママ・パパたちがした工夫には次のようなものがありました。

ポジティブな言葉かけ

・おしっこ気持ちいいね
・上手におしっこできたね
・(成功したら)やった~!

ひとりで挑戦

・トイレに慣れたらひとりで使わせてみる
・大人がトイレにいると緊張する子はドアの前で待ってあげる
・トイレ中に足を置けるよう、台を用意する

子どもの性格によってどんな言葉かけや環境がいいかは違うものです。
1人1人の様子や性格に合わせて、楽しくトイレを使えるような言葉かけや環境作りをしてあげたいですね。

失敗しても否定しない

トイレトレーニングは失敗の連続です。床や服を汚されるとついイラッとしてしまうこともありますが、ママやパパはぐっとこらえて、失敗した時の態度にも気をつけましょう。
先輩ママ・パパたちでも、否定的な言葉は避けた人が多いようです。

失敗しても否定しない

・失敗したら叱ったり怒ったりしない
・失敗したら「トイレでしようね」「おしっこしたくなったら教えてね」「もう少し早く言えたら、トイレができるね」などの優しい言葉を選ぶ

誘いかける時には楽しく

・「トイレでできたらトイレが喜ぶね」
おむつはいつかははずれるので、焦らないでつきあってあげたいですね。

楽しいグッズも取り入れて

トイレの中を飾りつけたり過ごし方を工夫することで、トイレやトイレトレーニングに明るいイメージを持たせる努力をした先輩ママ・パパも。

トイレトレーニングをしながら楽しむ

・トイレ中に絵本を読み聞かせる
・テレビを見ながらおまるに座らせる

トイレに楽しい飾りや遊びを取り入れる

・キャラクターの便座を使う
・楽しそうなおもちゃをトイレに置く
・トイレが上手にできたらシールを張る
・おしっこがかかると絵が浮き出すシールを便器に貼る

トイレやトイレトレーニングは楽しい! と子どもが思うようになったら、おむつはずれも気軽に取り組みやすくなりそうですね。

まとめ

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おしっこを膀胱に貯めて、尿意を感じた後にトイレまで我慢してから意識的に出せるようになるのは、早ければ3歳くらい。中には7~8歳までかかる子もいます。

おむつはずれの時期と、子どもの性格や親の育て方は関係がありません。今の日本では、おむつはずれを始める平均的な時期は2歳~3歳ごろですが、おむつはずれの時期は時代や国によっても変わるもの。いつまでにしなければと思うのではなく、子供の成長に合わせて気長に取り組むのがおすすめです。

なお、夜のおむつはずれは昼間より遅いものですし、おむつが完全にはずれるまではたくさん失敗したり時間もかかるものです。焦らず子どものペースに合わせて進めていきましょう。

この記事の監修ドクター
大越陽一先生
杏林大学医学部卒業、杏林大学医学部小児科学教室任期助教、埼玉県立小児医療センター循環器科医長を経て現在アルテミスウィメンズホスピタル小児科部長。小児科専門医

(文:大崎典子/監修:大越陽一先生)

※画像はイメージです

参考文献
[*1]日本小児泌尿器科学会「小児の排尿機能発達・尿失禁症」
https://jspu.jp/ippan_013.html
[*2]小児慢性機能性便秘症診療ガイドライン
https://minds.jcqhc.or.jp/n/cq/D0000635
[*3]「こどもの便秘―正しい知識で正しい治療を―」小児慢性機能性便秘診療ガイドライン作成委員会
http://www.jspghan.org/constipation/files/pamphlet.pdf
[*4]「「おむつなし育児」をすると子どものおむつは早く外れるのか?」民族衛生2016、82(4):156-165
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jshhe/82/4/82_156/_pdf/-char/ja
[*5]「平成22年度幼児健康度調査報告」日本小児保健協会 
https://www.jschild.or.jp/wp-content/themes/jschild-html/dist/pdf/2010_kenkochousa.pdf

※この記事は、マイナビウーマン子育て編集部の企画編集により制作し、医師の監修を経た上で掲載しました

※本記事は子育て中に役立つ情報の提供を目的としているものであり、診療行為ではありません。必要な場合はご自身の判断により適切な医療機関を受診し、主治医に相談、確認してください。本記事により生じたいかなる損害に関しても、当社は責任を負いかねます

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