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2021年02月15日 13:52 更新

産後は睡眠不足が1番ツライ!? 先輩ママたちの1日スケジュール #共働き夫婦の産後

出産の喜びもつかの間、始まるのは怒涛の新生児お世話生活。初めての出産を迎えるママやパパたちには、一体どんなものなのか、想像つかないのではないでしょうか。 そこで今回、夫婦で産後の生活を具体的にイメージできるよう、先輩ママたちに1日のスケジュールから夫婦で工夫したことなどを聞いてみました!

【先輩ママたちに聞く】産後の生活、想像と現実は違った?

※有効回答数128件

様々にシミュレーションをしていても、赤ちゃんは立派な1人の人間。育児書どおりにはいきません。「寝つきが悪い」「おっぱいが出ないのにミルクを嫌がる」などの個人差も多い上、「夫に産後のつらさが伝わらなかった」など生まれる前には予測できなかったこともあるようです。

こんな先輩ママたちの声も


・「夜寝ない子どもだったので、思ったより育児が大変だった。夫の協力も想像していたよりなかった」(40歳以上/団体・公益法人・官公庁)
・「とにかく自分の時間がない。赤ちゃん中心の生活で、24時間ママをしなければならいことにビックリ!!」(40歳以上/小売店)
・「子どもとの生活もすぐになれるかと思っていたけど、実際はわからないことだらけ、初めてなことだらけ。てこずるばかりで、体だけでなく、心の疲労感も大きかった」(40歳以上/その他)
・「こんなに眠れなくて大変だとはおもわなかった。もっと楽だと思っていた」(32歳/運輸・倉庫)
・「産前は計画通りに物事を進めることができたけど、産後は計画を立ててもその通りにいかず、その場その場での臨機応変対応に追われました」(40歳以上/医療・福祉)


そのほか、「義両親の育児に関する干渉が強かった」「帝王切開による体の痛みが想像以上だった」など、想定外の出来事が起きたケースもありました。でも、何より最も多かったのが、「こんなにも思い通りにいかないのか!」という驚きと、「常に睡眠不足」という声でした。
可愛い赤ちゃんとの幸せな時間にゆっくり浸りたくても、なかなか理想通りにはいかないママが大半でした。

【先輩ママたちに聞く】振り返って、こうしておけばと思ったことはある?

【先輩ママたちに聞く】今振り返って、こうしておけばと思ったことはある?
※有効回答数128件

思った以上に大変だったという声が65%だったにもかかわらず、何か事前にしておくべき対策があったかといえば、約6割が「いいえ」と答えています。つまり、「想定外だらけで、出産前にできることはない」ということ? いえ、決してそうではないと思います。なぜなら、コメントでは次のような答えが多々ありました。

どんなことをやっておけばよかった?

・「実家への根回し。産後1か月は実家にいたのですが、交代勤務の家族にだいぶ迷惑をかけてしまいました。ちゃんと伝えておけばよかったなと思うことが多々あります」(33歳/生保・損保)
・「育児用品の買いだめや、便利グッズの準備。家電なども含め、準備不足でした」(40歳以上/情報・IT)
・「夫の子育て教育!」(32歳/情報・IT)
・「夫との家事の分担をしっかりしていなかったことに後悔しています」(40歳以上/団体・公益法人・官公庁)

「食洗機」「衣類乾燥機」「お掃除ロボット」はワーキングママの三種の神器家電と言われています。これに限らず、赤ちゃんのいる生活を快適にフォローしてくれるグッズは多々あります。でも、その前に、最も頼りになるのは、やはり身近な家族です。つまり、「助けて」「こんな感じになるから、フォローして」と周囲に話しておき、ママが1人で家事育児を背負いこまないようにすることが、まずは何より大切なのかもしれません。
そこで、今回、先輩ママたちに産後の1日のスケジュールを聞き、大変だったポイントやパパとの分担などについて教わってきました。

【先輩ママたちに聞く】産後の1日のスケジュールって?

産後2週間目の平日スケジュール(育休中ママ、パパ、赤ちゃん)

山田かおりさん(35歳)の場合(情報・IT/総合職)
産後の1日のスケジュールって?

赤ちゃんのお世話

出産後1週間は、よく寝る子で想像より楽だなと思ったのはつかの間。2週目からは怒涛の抱っこ生活が始まりました。すぐ泣いて、ずっと抱っこで、寝付いたなと思ってベビーベッドに寝かせると泣いてしまい、また抱っこ。このエンドレスで、どうしたらいいのか途方にくれました。何もできないし、睡眠不足でやる気もないし、気持ちがダウンしてきました。
しかも、夫は、仕事が忙しく、平日は育児・家事にはほとんどタッチできません。つまり、ワンオペライフ。しかも、「完全母乳で育児をしなければ!」と頑なに思い込んでしまい、自分で自分を追い込んでいました。もっと周りにヘルプを出せばよかったと今では後悔しています。

パパとの分担は?

仕事中心の生活で、平日のサポートはほとんどないものの、土日の育児はよく協力してくれました。ただ、産後に私の育児スキルがどんどん上がっていくのに対し、夫の知識はスタートも遅ければ実践も少ないので、かなり差がついてしまいました。
例えば、おむつ替えをしてもらっても、私がダメ出しをすることも多く、そこで彼のやる気と自信をなくさせてしまっていたように感じます。育児の時間を共有しながら、一緒に悩み、そしてどうしていくのかを考えるようなステップが踏めれば、妻は育児、夫は仕事、という役割分担ではなく、夫婦で育児という図が自然にできたんじゃないかなと思います。

産後のサポート体制

退院してからは、ほぼ夫と自分のみで乗り切りました。本当は、自治体のファミリサポートに依頼したかったのですが、希望のエリアでサポートしてくれる方がほとんどいない状況で断念しました。

ママの体調や変化

産後、眠たいなかで赤ちゃんのお世話をするママ

睡眠時間が短くとにかく眠かったです。また、貧血がひどく鉄剤を処方してもらって服用していました。眠たいし、着替えるのも億劫なので、ずっと授乳用パジャマで過ごしていましたね。足のむくみがなかなか治らなかったのですが、病院でいただいた着圧ソックスがとても役立ちました。

後悔したことや工夫したこと

出産前に導入した洗濯乾燥機が大活躍。これがなかったら大変でした。家電など家事を助けてくれるものは、導入した方がいいなと実感しました。出産前と同じレベルの家事を求めない、優先順位をつけてやらないことを決めていました。そのため、部屋は散らかっていて、洗い物も溜まっている有様でしたが、この時期は赤ちゃん優先のため、仕方がなかったと思っています。

産後2週間目の平日スケジュール(パパ、育休ママ、赤ちゃん)

石根友理恵さん(32歳)の場合(自営業)
産後の1日スケジュール

赤ちゃんのお世話

里帰り出産だったので、1ヶ月健診を終えた後に自宅へ戻ってきてから家族3人での生活が始まりました。少し経って、私は職場復帰をしたため、入れ替わりで夫が育休を1ヶ月取得。平日昼間は、私は仕事、夫が育児、家事は2人で分担して行うというスケジュールになりました。(※上記スケジュールは、里帰り中のもの)
夫が育休を取得した理由は、もともと私が育休を取って欲しいと依頼していたことことに加え、「主夫業という新しい体験ができる」「育休を取得することが長い目で見たときに仕事上もプラスになるに違いない」と彼が望んだためです。
でも、ワンオペ育児は大変だったようで、「泣くときには大体原因があるはずなのに、今日は2時間くらい泣き止まなくて大変だった。このときほど、おっぱいがあればと思ったことはない。」と話していたことが印象的でした。
夫が育休を取っていたとはいえ、私が全く育児をしないかというとそうではありません。特に夜中の授乳時などは、夫は全く起きてはくれないので、私が全てやることに。とにかく睡眠不足がつらかったです。

パパとの分担は?

育児面では、夫の育休中は、平日昼間まるっきりパパにお任せに。
でも、子どもを寝かしつけしている間に夫も寝てしまうとか、ミルクの温度が熱すぎるなどツッコミどころが多々ありました。でも、その都度、「ミルクはこの温度」などきちんと説明するとその通りにやってくれます。結果、2週間もすれば私と同じくらいの育児スキルに上達。普通は、そのレベルに到達するまでに、ハラハラしてお母さんが先にやってしまいがちですが、細かい部分は目を瞑っておまかせするのが大事だと思いました。

家事に関しては、ご飯が夫、掃除が私で、その他は気づいた方がやるというスタンスです。また、乾燥まで全自動の洗濯機や食洗機を導入するなど、家電はしっかり準備しました。

妊娠中に体調不良が続き、独身時と同じような生活を送れなくなってきたため「夫婦定例」という時間を作ったのも大きな変化です。
週1回、1時間半、お互いに話したいことをなんでも話して、2人で解決しようという会なのですが、「体調が悪くて不安」「家事の分担」など、言いたいけれど言えずにいたことを話せるようになりました。全部思っていることを話すのがポイントで、これは言っちゃいけない、テーマに上げてはいけないなどというのは特にありません。時には、言い合いになることもありますが、その時のモード自体が「ちゃんと解決していこう」という姿勢になっているので、話にくいことでも意外と感情的にならず、コミュニケーションとれることが良かったなと思っています。

産後のサポート体制

夫の育休が明けたら、ベビーシッターなどを使うのがわかっていたので、育休中に一度利用し、その後は定期的にお願いしていました。
保育士資格のあるベテランの方で、赤ちゃんが安心するおくるみの巻き方や、寝かしつけのコツなどを教えてくれ、とても助かりました。「さすがプロだな」と感心するとともに、安心して預けられました。

ママの体調や変化

胸がはってつらい中、搾乳した乳がもれて呆然するママ

帝王切開だったこともあり、体調的には最悪でした。産後はどうしても辛さや痛みが強く、その後もだんだん安定してくるとはいえ、違和感は常にありました。それを抱えながら家事や育児をするのは大変でした。
特に辛かったのが、職場復帰してからのおっぱい事情。仕事中に胸が痛くなるので、1日2回は搾乳していました。一度は保存した母乳がカバンの中で溢れてしまったこともあり、この時は泣きたくなりました。体調も崩しがちで辛かったことを覚えています。

後悔したことや工夫したこと

産後は休めるように妊娠後期に仕事を根詰めてしまったことやストレスがあったのか、妊娠36週に入ったあたりから、赤ちゃんがあまり育たなくなってしまったんです。結局、2,000グラムと小さく生まれてきたため、出産後も体重増加が心配でした。
これは私の中で大きな後悔として残っています。この経験から、食事の栄養バランスにはとても気をつけるようになりました。

仕事、家事、育児の両立は完璧に回らないと思うんです。だから、全て100%を目指さないと割り切ること、時間配分を決めてメリハリをつけるようにしています。
今は平日子どもを保育園に預け、お迎えの時間までは目一杯仕事をする。帰宅後と土日は、仕事をせずに子どもとしっかり過ごすと決めています。
また、夫とは毎週の定例会の時間を大事にしているほか、夫婦の時間を月に1回は取ろうと決めています。今はなかなか取れないのですが……(苦笑)。
でも、この夫婦の時間があるから、普段忙しくて会う時間がままならなくても仲良くいられるのではないかなと感じていますし、また「将来はこんな子どもに育って欲しいね」とか家族の未来について話せるのもすごくいいです。
夫婦定例は、ぜひたくさんのご夫婦にオススメしたいですね。

まとめ

産後、大人だけだった生活に、突如紛れ込んでくる「新生児」。食事、排便、睡眠と生きるすべてにおいて大人の手が必要で、言葉も話せず、動けない。そんな存在に初めて接したら、どんな夫婦であっても、「大変」「なんだこりゃ」「想定外」の連続になるのではないでしょうか。
こんな時夫婦で、「つらさを分かち合う」とか「できないことをフォローしあう」ことが必要になってきます。「早めにヘルプ依頼を出す」や「夫婦の時間を確実に作る」など、上手にコミュニケーションを取ることが大事になってきます。どんな方法がしっくりくるのかは、夫婦のタイプによって異なりますが、より幸せになるために家族になることを選んだはず。不満や怒りを溜め込まず、上手にコミュニケーションを取ることで、「産後の大変な時を一緒に乗り越えたね」と語り合える戦友のような関係を作れるとステキですね。

※マイナビ子育て調べ
調査日時:2019年10月29日~11月3日
調査人数:128人(社会人女性)

(文:中山美里)

  • 本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください。

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