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2022年12月05日 14:15 更新

【医師監修】赤ちゃんが笑うのはいつから? 笑顔を引き出すコツ&ヤギや人形で笑う赤ちゃん動画

赤ちゃんの笑いの段階と笑顔を引き出すコツについて、医師が解説します。いつになったら笑顔が見られる? なかなか笑わない……と心配されるときの考え方と対応についてもお伝えしています。

赤ちゃんはいつから笑う?

笑う赤ちゃん
Lazy dummy

赤ちゃんの笑顔は、ママやパパにとって何にも代えられない喜びですよね。その天使の笑顔は、いったいいつ頃から見られるようになるのでしょうか?赤ちゃんが笑い始める時期と、その過程について見ていきましょう。

赤ちゃんに初めに現れる笑いは「新生児微笑」

笑いながら眠る赤ちゃん
Lazy dummy

赤ちゃんの笑顔は、実は新生児期からすでに見られることがあります。寝入りばなや寝ている間、ほんの1~2秒間目を閉じたままにっこりすることがあるのですが、これが赤ちゃんに初めて見られる笑顔のようなもので、新生児微笑(生理的微笑)と呼ばれます。一般的には、「天使の微笑」や「えな笑い」と呼ばれることもあります。

ただ、新生児微笑は反射的に起こる生理的な笑いで、面白いことや嬉しいことなど、外的な刺激を受けて引き出される笑顔とは違います。新生児微笑が現れるはっきりとした理由はわかっていませんが、授乳後、気持ちよく眠っている場合などに起こりやすいことから、心地よさや満足感の表現だろうと考える専門家もいます。また、顔の筋肉のけいれんで微笑みとは無関係という意見もありますが、いずれにしろ外部から与えられた刺激に対する反応ではありません。

新生児微笑が現れるのは寝ている間のほんの一瞬なので、中には一度も見られなかったというママもいます。もちろん、現れ方にも個人差があるので、見られないからといって心配することはありません。見られたらラッキーくらいに考えるといいでしょう。

生後2ヶ月頃からは「社会的微笑」が見られるように

新生児微笑は生後間もない頃から出てくるようになり、2ヶ月前後になるとほとんど消えてしまいます。そして、新生児微笑がなくなるとともに、生後2ヶ月ごろからは人の顔を見てにっこり笑う「社会的微笑」が見られるようになってきます。生理的な微笑とは異なる、外的刺激を受けての笑いが見られ始めるということですね。

ただ、この頃の笑顔は、まだ人形や写真などを見ても起こるもので、「ママ・パパだから笑う」といった深い意味合いはありません。人、ぬいぐるみなどに関わらず、顔と見られるものに対しては何にでも笑いかける可能性があるということです。

成長過程の中で、赤ちゃんはママなどの顔をじっと見てにっこり笑うようになったり、あやす、話しかける、歌いかけることに反応して声をたてて笑うことも多くなってきます。普遍的な微笑から人に対する微笑へと、笑いが深い感情をともなうものに変化していくというわけです。

赤ちゃんを笑わせるコツ(生後4ヶ月・6ヶ月の赤ちゃん動画)

スキンシップや一緒に遊ぶことで、赤ちゃんは楽しい・嬉しいという感情を持って笑うことが多くなってきます。ママやパパ、周囲の人がたくさん笑いかけ、話したり歌ったり、様々なものと触れ合ったりすると、赤ちゃんの笑顔や笑いが見られやすくなるでしょう。

あまり笑わないけど大丈夫?

笑いながら眠りそうな赤ちゃん
Lazy dummy

では、生後2~3ヶ月を過ぎてもなかなか笑顔が見られない、笑う頻度が少ない……という場合は、何か問題があるのでしょうか? ここからは、笑わない赤ちゃんへの対応と考え方についてお伝えします。

笑う時期や頻度には個人差がある

一般的には生後2ヶ月頃から社会的微笑が現われ、3~4ヶ月頃には嬉しい・楽しいという感情からの笑いが見られ始めるようになるとされますが、その時期や頻度には個人差があるのも事実です。他の子と違ってなかなか笑わない、笑うことが少ないという場合も、それはその子なりの成長スピードで、大きな問題ではないことがほとんどです。

なお、人見知りが始まりやすい生後6ヶ月頃になると、知らない人が近くにいると表情が固まってあまり笑顔が見られなくなることも珍しくありません。この頃になると、あまり人見知りをしない子と人見知りが激しい子で笑う頻度に差が出てくることもよくあること。笑わないことも一つの個性ととらえ、心配しすぎないようにしましょう。

どうしても気になるときは専門家に相談を

とはいえ、子供の発達はとても心配なものです。あやしても反応がないなど、気になる様子が見られるときは、ひとりで悩まず、かかりつけの小児科などで相談してみるといいでしょう。

まとめ

赤ちゃんが笑うのは、生後2ヶ月を過ぎた頃からが一般的です。その前にも「新生児微笑」と呼ばれる笑いが見られることがありますが、これは反射的に起こる生理的な笑いです。赤ちゃんの笑顔はママとパパにとって元気の源になるとともに、あまり笑わないと何か問題が?と心配の要素にもなるでしょう。でも、笑う頻度には個人差があり、人見知りの程度でも変わってくるので、あまり心配しすぎないでくださいね。あやしても反応しないなどがある場合は、一度医療機関で相談してみてください。

(文・構成:マイナビ子育て編集部、監修:大越陽一先生)

※画像はイメージです

参考元
畑江芳郎ほか「STEPシリーズ 小児科」(海馬書房)

※この記事は、マイナビ子育て編集部の企画編集により制作し、医師の監修を経た上で掲載しました

※本記事は子育て中に役立つ情報の提供を目的としているものであり、診療行為ではありません。必要な場合はご自身の判断により適切な医療機関を受診し、主治医に相談、確認してください。本記事により生じたいかなる損害に関しても、当社は責任を負いかねます

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