吊戸棚の収納テク! 専門家が教える有効活用するための5つの方法
キッチンや洗面所にある備え付けの吊戸棚。使いこなすのは意外と難しいですよね。ですが、使いこなせれば便利な場所でもあります。少しだけ「視点を変えてみる」「手間をかけてみる」ことで、グッと使いやすくすることができますよ! 今回はいくつかの例をご紹介いたします。
吊戸棚を便利に使うための事前準備
こんにちは。ライフオーガナイザーの佐藤美香です。
備え付けの吊戸棚、貴重な収納スペースですよね。しかし、身長や取り付けてある高さにもよりますが、目も手も届きにくい場所でもあります。物を詰め込んだ結果、上から落ちてきた、奥のものが死蔵品となっていたなんてことは避けたい……。
まずは、ご自宅の吊戸棚のどの位置まで手が届くかと、棚板の稼働域を確認してみてください!
わが家のキッチンにある吊戸棚の場合、棚板の稼働域は底板から20~50cm。一方、手が届くのは背伸びをしても底板から15cmほどのところまでです。この位置を把握できたことがポイント!
手が届かないからといって一番下に棚板を設置すると、棚板の下のスペースにはあまり大きなもの収納できません。また、棚板の上にあるものには、手が届かないことがわかりました。
種類によっては高さを変えられないものもありますが、数センチ刻みで棚板を動かせるものもあります。意外と自分に合わない高さであることに気がつかず、不便が当たり前になっていることがあります。ご自身の手が届く高さと稼働域を知るだけでも、収納するもの・収納する方法が発見できるかも!
吊戸棚の活用方法①:棚板を追加する
棚板を増やしたい場合、メーカーから追加購入できる場合がありますので、ご自宅の吊戸棚のメーカーに確認してみてもいいですね。また、ネットでも、板を必要なサイズにカットし、ダボ受けの加工までしてくれるところもあります。ダボも、ネットで購入できますので、ご自宅のものを確認してみてください。
わが家は、家に使わなくなったスノコがあったので、スノコで代用しました。(右端の空いたスペースは、縦長のスペースとして使っています)
吊戸棚の奥行と幅に合わせて、折り畳みのノコギリでカットしましたが、最初にカッターで線を引いておくとズレにくくなるので、DIY初心者でもきれいにカットすることができます。
下駄部分に別のスノコの下駄と割りばしをボンドで貼り、高さを増して、ラップなどのキッチンでよく使うものを収納できるようにしました。スノコの下駄部分がちょうど良い仕切りとなり、とても使いやすいです。
このようにダボのない箇所にも棚板を増やすことは可能です。両端に、L字金具を取り付ける・同じ高さの板を貼るなどして、棚板をのせることもできます。ご自身のやりやすい方法を検討してみてくださいね。
吊戸棚の活用方法②:取りやすい収納用品を使う
スノコの1段を追加したことで、手の届くスペースを上下に分けることができました。
追加した段の上には、ニトリの食品ストッカーを置いています。縦に長い取手がついているので、取手部分に手をかけて引き出すことができます。これで、奥のスペースも有効に使えます。
また、今使っているものを取りやすくするために、収納アイテムに取手をつけるという方法もあります。
写真は、子ども用のプラスチックの食器を収納しているカゴ。カゴの網目を利用して、結束テープで2カ所平行した場所に輪を作り、取手を付けました。この取手があるだけで、断然取りやすい! このようにいまあるカゴを有効活用するために、取手を後付けするのもおすすめですよ。
吊戸棚の活用方法③:すぐ取れる環境にする
棚板の位置を変えるなど工夫しても手が届かない部分には、使用頻度の低いものを収納するのがおすすめ。とはいえ、使う時に面倒だと、さらに使用頻度は低くなるばかり……。たまにしか使わないものでも、使う時には「すぐに取れる」といいですよね。
折り畳みのステップ台を近くに置いておくと便利です。嵩張らないので、ちょっとした隙間に置いてみてはいかがでしょうか? お子様のお手伝いにも一役かってくれるかもしれません。
吊戸棚の活用方法④:吊戸棚下も収納スペースにする
吊戸棚の収納スペースは中だけではありません。便利なアイテムを使って、吊戸棚の下も有効に使いましょう。
わが家では、ついアチコチに置いてしまう布巾やキッチンペーパーの定位置にしています。他にも、グラスを吊るしたり、まな板を乾かすことのできるアイテムもありますので、ぜひ検討してみてください。
吊戸棚の活用方法⑤:棚板をなくす
棚板があることで、置きたいものが置けず、不便になることがあります。少し大きなものを収納したい場合などは、思い切って棚板をなくしてしまうのもひとつの方法です。棚板をなくすことで、縦にスペースを使えるようになりますね。
例えば、洗面所の吊戸棚に、たまに使う掃除道具や洗濯機の付属品など、少し高さのあるものを収納してみてはいかがでしょう。紙製の箱や段ボールに取手をつけて、ジャストサイズの収納アイテムを作ってみるのもいいですよ。
まとめ
せっかくの収納場所も、使いにくいままではもったいない! ぜひ、ご自身の使いやすい位置を知り、収納したいものに合わせ取り出しやすい収納用品を選んでくださいね。今回のアイデアが、吊戸棚の活用にお役に立てたらうれしいです。