春こそデトックス! 新玉ねぎと厚揚げのタイ風炒め【二十四節気の時短レシピ】
3月6日より、暦の上では「啓蟄」になりました。さまざまな生き物が動き出すスタートの時期になりますね。今回は、啓蟄の頃に食べるといい時短料理ということで、新玉ねぎと厚揚げのタイ風炒めのレシピをお届けします。
皆さま、こんにちは。⼆⼗四節気ホリスティッククッキングスタジオを運営する細谷ゆかりです。
今回は、連載「二十四節気の時短レシピ」にて、啓蟄の頃に食べるのがおすすめな「新玉ねぎと厚揚げのタイ風炒め」のレシピをお届けします。
「啓蟄」とは?(3月5日~3月20日まで)
今回のテーマは、二十四節気のスタートから3番目の節気「啓蟄」(けいちつ)です。
2019年の啓蟄の日は、3月6日。啓蟄の期間は、3月6日〜3月20日の春分前までとなります。
啓蟄の「啓」という字は、閉じた物が開くという意味を持ち、「蟄」は虫が土の中で冬ごもりをするという意味なので、冷たかった土の中に眠っていた虫が春の暖かさを感じて土から出てくる……それが啓蟄となるのですね。
虫に限らず、さまざまな生き物が動き出す芽吹き時のスタートでもあり、山菜も大地の栄養を蓄えて出てくるのがこの頃となります。
お片付けは「啓蟄」に!
雨水の日に飾ると良縁を巡らせるのが「雛人形」でしたが、この雛人形は、啓蟄の3月6日頃に片付けるのが良しとされているようです。
これには、理由があり、雨水の節気は、春の雨や雨上がりの霞など、しっとりと湿度のある日も多く、人形が湿っている場合もありますが、啓蟄の頃になると春の陽気の日が増え、カラッとした空気の日が出てくるから。そんな陽気の日に雛人形を片付けるのは、人形の保存状態に良いということです。
また、この頃から日差しも強くなるため、雛人形を出しっ放しにすると、人形の衣装などが日焼けして変色する可能性も出てくるため、啓蟄の晴れた日を選んで早めに片付けるのが良いというのは、理にかなっていますね。
また、雛人形は女の子の厄を引き受ける役目もある人形(ひとがた)ですので、災いを遠ざけて、娘が早く片付く(結婚できる)ようにとの願いも込められています。お雛様は早く片付けないと婚期が遅れると言われていたわけですね。
春の訪れは雷で知る
啓蟄の頃に発生する雷を「春雷」と言い、「しゅんらい」と読みます。
啓蟄の頃は、春分前に春が動き始める頃。この雷を合図のように、虫たちも土から出てくるので虫出しの雷とも呼ばれており、春を知らせ、虫たちを目覚めさせる雷となります。
雷とは、神鳴りとも考えられおり、空の神々が季節の変わり目を知らせてくれるのだとか。日本古来の考え方は、いつも神々と在り、素敵ですね。
春雷は、寒冷前線により起こるものですので、時折、雹(ひょう)が降ることもありますから、季節が逆戻りしたのではなく、春へと進んでいる雹となりますよ。
春の訪れは雷で……この記事が出る啓蟄の頃、雷は鳴っているでしょうか? そんな季節の足音も楽しみです。
注目の食材「新玉ねぎ」
今回おすすめの食材は、春の新玉ねぎ!
玉ねぎには、一年中スーパーで見かける通常の「黄玉ねぎ」という品種と、3月〜5月くらいが旬の「白玉ねぎ」という品種の新玉ねぎがあります。
新玉ねぎは、瑞々しく辛味が少ないのが特徴で、生食に向いている玉ねぎです
辛味成分は、玉ねぎの中の硫化アリルという成分なのですが、厳密にいうとこの硫化アリルの中の硫化プロピルという成分に血液サラサラ効果や動脈効果予防などの期待ができ、さらに、血液中の余分な糖や脂質を減らす働きが期待できると言われています。
この硫化プロピルは加熱されるとセパエンという成分になり、硫化プロピルは(生食)辛味ですが、セパエンになると(加熱)甘くなります。
また、玉ねぎの硫化アリルには、リラックス効果もあると言われています。
玉ねぎを食べて、デトックス&リラックスの両方をゲットしちゃいましょう!
「新玉ねぎと厚揚げのタイ風炒め」の作り方
今回は、デトックス&リラックスにおすすめな「新玉ねぎと厚揚げのタイ風炒め」のレシピをご紹介いたします。
■新玉ねぎと厚揚げのタイ風炒め
【材料】
新玉ねぎ 中半個
ニラ 3〜4本
もやし カップ1くらい
厚揚げ 半丁
ごま油 大さじ1
【A(調味料の材料)】
甘口梅干し 大2個(種をとる)
きび糖や黒糖 大さじ1
酢 小さじ1
水 大さじ1強
ナンプラー 大さじ1
塩 ひとつまみ
<下準備>
1.Aの調味料は全て混ぜ合わせておく。
<調理開始>
2.フライパンにごま油をひき、食べやすく切った厚揚げをきつね色に焼く。
3.厚揚げが焼けたら一度取り出し、そのフライパンにくし切りにした新玉ねぎを入れて焼く。
4.新玉ねぎに火が通ったら、ニラと厚揚げを入れ、Aの調味料を全て入れて混ぜ合わせる。
5.最後にもやしを入れ、さっくり混ぜ合わせて塩で整えたらでき上がり!
まとめ
タイ料理を家庭で作ると、どうしてもぼやけた味になりがちで、美味しく作るのがなかなか難しいのがタイ料理ですよね。
暑いアジア圏では、湿度も高く汗をかくために、味付けはしっかりと濃いめ、そして甘酸っぱいのが特徴です。
この甘酸っぱい味のベースはタマリンドという果実で、梅とプルーンと足したような味なので、その味を再現すれば美味しいのでは? とできたのが、今回の合わせ調味料です。
私たちの体も啓蟄の頃になると活動が始まります。酸味で体を元気にして、新玉ねぎで血液をサラサラにして、厚揚げのタンパク質で活動的に動いて行きましょうね!
タイ料理が苦手な方にも美味しく召し上がっていただけるレシピ作りをしていますので、お子様やご主人さまとも一緒に味わっていただければと思います。
次回は、いよいよ春分のレシピをお届けします。