共働き家事 共働き家事
2022年07月16日 12:08 更新

セリアのクッキーミックス粉はまずい? 全3種類を比較してみた

大手100均チェーン・セリアに売られているクッキーミックス粉。口コミで人気のようですが、「安価なクッキーミックス粉はまずいのでは…」と不安視する声も。そこで今回は、セリアの「バタークッキー」「カントリークッキー」「しっとりソフトクッキー」の3種を実際に作って、その味や違いを検証してみました。

こんにちは♪ キャラ弁・フラワーケーキ講師のよんぴよままです。

私の初めてのお菓子作りは小学生の時。記憶が正しければクッキーを1人で作った時が、初めてのお菓子作りだったと思います。家にあったお菓子作りの本を広げて、材料を揃えて、はかりで計量して……。小学生の私にとっては大冒険! 「すごいことを1人でやり遂げた!」そんな気持ちでクッキーを作り、その後もたびたび焼いたものです。

ふと思い返すと、我が家の4人の子ども達はクッキーを焼いたことがないことに気が付きました。お菓子作り初心者にとっては導入となりやすいクッキー作りを、いまだにしたことがないのです。バレンタインはスルーするクール女子の娘をはじめ、息子たちも作ったことがありません。ガトーショコラは焼けるのに、クッキーを焼いたことがないなんて……。

手作りクッキー
Lazy dummy

よく考えたら、我が家で焼くガトーショコラはほとんど計量がいらないレシピ。多分作ったことがあるホットケーキなどは、150gか200gの使い切りに個包装されていることが多いので、これまた計量があまりいりません。もしかするとここがポイント? 初めから粉類が配合されているミックス粉をみたら作りたい! と思うのではないか? それとも……母(私)が、子どもが作るのに付き合うのが面倒でお断りしていたかもしれません。

母としては子どもには男でも女でもいろいろな面で自立してもらいたい。でも、実際に教えるのはとっても億劫です。やりたがるうちにやらしておけばよかった! と反省することもしばしば。お菓子作りにしてもそうです。

これは、お互いにハードルの低いミックス粉を使って試してみるのがいいかも? と思い、手頃なお菓子のミックス粉を試してみることにしました。粉ものの計量が不要で、用意するほかの材料も少なく、作り方も簡単なミックス粉。100均でも販売されているので、お財布的にも初心者さんが試すのにはぴったりです。今回はミックス粉の種類が豊富なセリアで、クッキーのミックス粉を選んでみました。

セリアのクッキーミックス粉

セリアのクッキーミックス粉「バタークッキー」「カントリークッキー」「しっとりソフトクッキー」

100均の中でもセリアは、お菓子作りの道具や材料が豊富で、たびたび利用させてもらっています。

その中でも、次々と新しい商品が登場するミックス粉。特に、クッキーのミックス粉は種類が豊富で目移りしてしまいます。

どんなものがあるかと言いますと……

■さくさくブラックココアクッキーミックス粉
■ココアクッキーミックス粉
■バタークッキーミックス粉
■しっとりソフトクッキーミックス粉
■いちごクッキーミックス粉
■かぼちゃクッキーミックス粉
■むらさきいもクッキーミックス粉
■抹茶クッキーミックス粉
■さくっとスノーボールショコラ
■つぶつぶいちごのスノーボールミックス粉
■ホクホクスノーボールかぼちゃミックス粉

季節や店舗によって取扱商品は異なるので、常時この全てがお近くの店舗であるとは限りませんが、本当に多いですね! どれも気になるのですが、今回は特にこの中から「バタークッキー」「カントリークッキー」「しっとりソフトクッキー」の3種を作って、作りやすさや焼き上がり状態、味などについて比較してみました。

どれもプレーン味で、使う食材は同じようなものだと思いますが、違いはあるのでしょうか? 比べてみて初めて分かる、3種それぞれの特徴など調べてみました♪ 

セリア「バタークッキーミックス粉」

セリア「バタークッキーミックス粉」

■直径4cm、約15枚分
■所要時間:約30分
■原材料名:小麦粉、砂糖、食塩
■内容量:100g

作り方

セリア「バタークッキーミックス粉」を使った手作りプロセス

【材料】
■本品…1袋
■無塩バター(無塩マーガリン)…50g

【下準備】
・無塩バター(無塩マーガリン)は、室温に戻し、やわらかくしておきます。
・天板にオーブンペーパーを敷いておきます。

【作り方】
①室温に戻してやわらかくした無塩バターを泡立て器などでクリーム状になるまでよく混ぜます。
②ミックス粉を加えて、ヘラ等で混ぜます。生地がしっとりまとまってきたら手でこねてひとまとめにします。
③生地をラップフィルムにはさんで厚さ3~4mmに伸ばし冷蔵庫で約30分休ませます。
④オーブンを180℃に予熱します。
⑤休ませた生地を好みの型で抜きます。
⑥オーブンペーパーを敷いておいた天板に並べ、180℃のオーブンで15~20分焼きます。(焼き時間はオーブンにより異なります)

用意する材料は驚きのバターのみ! これは楽ですね。バターの多くの商品は包んである包装紙にメモリが付いているので計量しなくても量がわかります。冬場はバターは冷蔵庫から出しても、なかなか柔らかくなりません。そんな時は電子レンジで10秒ほど加熱してみてください。溶けてしまうとダメなので、様子を見ながら加熱しましょう。

生地は水分量が少ないためか、なかなかしっとりとはなりませんでした。ポロポロした感じで、手でまとめるのはぎゅっぎゅと力を入れてやっと。伸ばすときも、型抜きするときも割れてしまうことがしばしば。冷蔵庫で休ませた後は、かなり冷えてカチッと固くなり、なおさら割れやすくなったので、少し室温に戻して緩ませた方が抜きやすかったです。夏場は反対に、良く冷やした方が抜きやすいです。

ラップで包んで棒状にして冷凍庫で30分。3~4mmの厚みにカットすると同じ大きさのクッキーができます。これは作業効率よく進めることができました。

焼き上がり変化

セリア「バタークッキーミックス粉」で作ったクッキーの焼き上がり変化

棒状にしてカットしたものと型抜きしたものとを半分ずつ作りました。13分焼いたら型抜きした方はかなりいい焼き色になってしまっていて慌ててオーブンから出しました。同じ時間焼いたのに、こんなにも差が出たのは、棒状の方は冷凍庫に入れており冷えていたからではないでしょうか。オーブンによって焼き時間は違ってくるので、初めて作るときは様子を見ながら時間調整が必要ですね。

焼き上がり前後を比べてみると、少し膨らんだようです。隣とくっついてしまったクッキーがあったので、もう少し離して焼いた方がいいですね。

セリア「バタークッキーミックス粉」で作ったクッキーの焼き上がり

約15枚となっていましたが、それ以上焼けました! ちょっと得した気分です。焼き立ては、触ると少し柔らかかったクッキーも一晩おいたらしっかりした硬さに。

セリア「バタークッキーミックス粉」で作ったクッキーの焼き上がり

形は割ときれいにでき上がりました。型抜きは子どもも大好きなので、親子で一緒に作ると喜びそうですね♪ 棒状にした方はちょっと上品な雰囲気。お店のクッキーみたいです。グラニュー糖を振りかけて焼いたらキラキラしてきれいになりそうです。

セリア「バタークッキーミックス粉」で作ったクッキー

バターの分量が多いので、名前の通りバタークッキー! ミルキーなバターの香りが良くてリッチなおいしさです。表面はシッカリ硬くなってはいるのですが、噛むとザクザクっとした食感で程よく崩れます。想像していたよりも本格的なおいしさでびっくりしました!

セリア「カントリークッキーミックス粉」

■直径4cm、約15枚分
■所要時間:約30分
■原材料名:小麦粉、砂糖、オーツ麦(えん麦)、食塩、ベーキングパウダー
■内容量:100g

バタークッキーと比べるとオーツ麦とベーキングパウダーがプラスされています。所要時間や量などは全く同じです。

作り方

セリア「カントリークッキーミックス粉」を使った手作りプロセス

【材料】
■本品…1袋
■無塩バター(無塩マーガリン)…40g
■卵黄…1個分

【下準備】
・無塩バター(無塩マーガリン)は、室温に戻し、やわらかくしておきます。
・オーブンを180℃に予熱します。

【作り方】
①室温に戻してやわらかくした無塩バターを、泡立て器などでクリーム状になるまでよく混ぜます。卵黄を加えてよく混ぜます。
②ミックス粉を加えて、ヘラ等で生地がしっとりひとまとめになるまで混ぜます。
③生地をスプーンですくい、形を整えながら天板に間隔をあけて並べます。
④予熱した180℃のオーブンで15~20分焼きます。(焼き時間はオーブンにより異なります)

材料はバターだけではなく、卵黄も加わったので、生地は黄色みが強くなります。オーツ麦はいわゆるオートミールのこと。入っている量はさほど多くはないので、オートミールクッキーというほどではありませんが、ツブツブが入っていていいですね♪

生地は程よくまとまり、手で簡単に丸められる状態になりました。

焼き上がり変化

セリア「カントリークッキーミックス粉」を使ったクッキーの焼き上がりの変化

半分にスライスアーモンドを混ぜ込みました。生地がしっかりしているのでうっかりしましたが、焼き上がりはこんなに膨らんでお隣とほとんどくっついてしまいました。ふくらまし粉のベーキングパウダーも配合されているので、思った以上に膨らんでいます。並べるときはもっと間隔を空けましょう。

結構いい焼き色が付きましたが、焼き時間は13分でこうなりました。オーブンによって変わるので様子を見ながら調整してください。

セリア「カントリークッキーミックス粉」で作ったクッキーの焼き上がり

パッケージに記載されている通り15枚焼けました。焼く前は、1枚が随分小さいような……と思いましたが、膨らむのでそこそこの大きさに。

セリア「カントリークッキーミックス粉」で作ったクッキーの焼き上がり

素朴な雰囲気がまさにカントリークッキー! 大きさや形がきれいに揃っていませんが、そこがまた味わいがあります。

セリア「カントリークッキーミックス粉」で作ったクッキーの焼き上がり

オーツ麦の食感は特に目立ってはいませんでしたが、ベーキングパウダーが良い仕事をしてくれているようで、軽いサクサク食感でおいしい! バターもそこそこ入っているので、香りも良く、卵の存在感もそれなりに感じます。アーモンドとの相性も良いので、他のナッツでも試してみたいです。

セリア「しっとりソフトクッキーミックス粉」

■直径4cm、約10枚分
■所要時間:約30分
■原材料名:小麦粉、砂糖、食塩
■内容量:70g

原材料はバタークッキーと全く同じですが、量が少なく、当然でき上がり枚数も少なめになっています。

作り方

セリア「しっとりソフトクッキーミックス粉」を使ったクッキーの手作りプロセス

【材料】
■本品…1袋
■無塩バター(無塩マーガリン)…14g
■卵黄…1個分
■牛乳…小さじ2

【下準備】
・無塩バター(無塩マーガリン)は、室温に戻し、やわらかくしておきます。
・卵は室温に戻し、卵黄と卵白に分けておきます。(卵白は使用しません)

【作り方】
①室温に戻してやわらかくした無塩バターを泡立て器などでクリーム状になるまで練り、卵黄を加えてよく混ぜます。
②本品1袋を加え粉っぽさがなくなるまでヘラ等で混ぜ、牛乳を加え生地がしっとりとまとまるまで混ざます。
③オーブンを180℃に予熱します。
④生地10等分にし、手のひらで丸めてから平らにつぶして天板にのせ、最後に生地の中心を指で押さえへこませます。
⑤予熱した180℃のオーブンで13分焼きます。(焼き時間はオーブンにより異なります)

しっとりソフトクッキーは、牛乳が加わり、かなり緩い生地になります。ミックス粉を加えた段階でかなり念入りに混ぜましたが、粉っぽさがなくなってしっとりすることは……ありませんでした。ベタベタな生地なので、手で丸めることも困難。少し冷やしてみてもやっぱり難しく、こちらはスプーンを使って並べた方が良さそうです。

焼き上がり変化

セリア「しっとりソフトクッキーミックス粉」で作ったクッキーの焼き上がりの変化

指で真ん中を押そうと頑張りましたが、生地がくっつくのでこれが限界……。焼き上がりは「少し膨らんだ?」「ほとんど変わらない?」といった程度です。こちらはパッケージに記載されている通りの13分でちょうどいい焼き色になりました。

セリア「しっとりソフトクッキーミックス粉」で作ったクッキーの焼き上がり

半分はチョコチップを混ぜて焼きました。他の2種とは違い、でき上がりの量は少なめ。

セリア「しっとりソフトクッキーミックス粉」で作ったクッキーの焼き上がり

卵黄の黄色がすごく効いて黄色いクッキーです。チョコチップは他の味に変えても良さそうですね。ひと口サイズなので、ちょっとつまむのにちょうどいいかもしれません。

セリア「しっとりソフトクッキーミックス粉」で作ったクッキーの焼き上がり

しっとりソフトクッキー……ちょっと想像していたものと違いました。全体的に卵が悪目立ちしているような……。卵の味が前面に出て、食感も卵が加熱されてなる変な硬さが出てしまいました。これは混ぜ方の問題なのか、もともとこういうクッキーなのか? チョコチップの方がおいしいのですが、クッキーの味よりもチョコの味になってしまいました。

3種のクッキーミックス粉の美味しさ比較

実際に作ってみると、3種の違いが分かってきました。もともとミックス粉に配合されている原材料、用意する材料、作り方などは似ていて全く違うというわけではありません。少しずつの違いですが、生地の感触や、焼き上がった後の味や食感には明らかな違いが出ていました。

■用意する材料を揃える手間の手軽さ
バター>カントリー>しっとりソフト

■作り方の簡単さ
バター>カントリー>しっとりソフト

■費用の安さ
しっとりソフト>カントリー>バター

■でき上がりの量
バター>カントリー>しっとりソフト

■美味しさ
バター>カントリー>しっとりソフト

かなり個人的な主観も入っていますが……この3種の中だとこういう結果となりました。バターは高値なので、使う量が多いほど材料費はかかります。でもやっぱりその分、おいしいんですよね~。味に関しては好みもあるので一概には言えませんが、我が家でも満場一致でバタークッキーが1番おいしいと意見が合いました。カントリークッキーも軽いサクサク食感でおいしかったので、こちらが好みの方も多いと思います。

安価なクッキーミックス粉はまずい?失敗する原因

セリアのクッキーミックス粉を使って失敗してしまうと、「やっぱり安価なクッキーミックスはまずい!」と思ってしまうかもしれませんが、それはクッキーミックス粉のせいとは限りません。クッキーづくりで失敗する、よくある原因も知っておきましょう。

材料の分量が適切でない

クッキーミックス粉のパッケージには、ミックス粉以外に必要な材料やその分量が書かれています。この分量をいい加減にしてしまうと、生地がまとまらない、仕上がりが粉っぽいなど失敗の原因に。きちんと分量を守ることは、クッキーに限らずお菓子づくりの基本と考えましょう。

バターを常温に戻していない

バターを常温に戻しておくのは大切な下準備。冷えて固いままのバターではミックス粉や卵とうまく混ざり合わず、生地が分離してしまいます。その生地でクッキーをつくっても、粉っぽさや油っぽさが残り、おいしくできません。バターを指で押したとき、少しへこむ程度のやわらかさになるまで常温で戻すのが理想です。

オーブンの設定温度の誤り

クッキーを焼く際、オーブンを予熱で温めてから焼きます。この予熱が不十分だと、時間通りに焼いても火がしっかり通らず、生焼けのまずいクッキーに。オーブンの予熱機能などを活用し、しっかりオーブンが温まっているかを事前に確認しましょう。
逆にオーブンの熱が強すぎると焦げて固いクッキーになってしまうため、温度の上がり過ぎにも注意が必要です。

まとめ

セリアではたくさんのクッキーミックス粉が取り扱われています。それぞれ、そろえる材料や作り方は少しずつ違いますが、粉ものの計量がない分、初心者やお子さんでもお菓子作りが手軽に楽しめます。今回試してみた中では、バタークッキーが作りやすくおいかったのでおすすめです。しかし、それぞれに特徴もあるので実際に作ってみるといいですよ♪ 他にもまだまだ多くの種類があるので、ぜひお気に入りのクッキーを発見してください。

  • 本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください。

PICK UP -PR-

関連記事 RELATED ARTICLE

新着記事 LATEST ARTICLE

PICK UP -PR-