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2019年03月01日 11:40 更新

ひな祭りはどんなものを食べる? 伝統的な行事食5つ

3月3日のひな祭りでは女の子の健やかな成長を願ってお祝いします。その時に食べる伝統的な行事食をご存知ですか? なんとなく習慣として食べているものも多いと思いますが、それらには一つひとつ縁起物として意味が込められています。今回はひな祭りで食べられる行事食と、その意味についてご紹介します。

ひな祭りに食べる行事食

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こんにちは♪ キャラ弁・フラワーケーキ講師のよんぴよままです。

皆さんのお宅では、ひな祭りの時にはどんなものを食べていますか? だいたいの定番料理はわかっているけれど、本当にそれであっているのか、どうしてそれを食べるのかまで、実はよく知らないことがあります。

日本の季節ごとの年中行事では、それぞれ伝統的に食べられているものがあり、それを行事食と呼びます。

ひな祭りでも、一つひとつ女の子の健康や幸せ、厄除けなどの意味が込められている縁起物を食べます。どんな行事食があって、どんな意味があるのを今回はご紹介してきますね。

ひなあられ

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節分が終わるころには、福豆と入れ替わるようにスーパーの1角に、ひなあられが並びますよね。毎年食べる人もいれば、子どもの時以来食べてない方もいるのではないでしょうか。このひなあられですが、いくつかの種類があり、どれを思い浮かべるかで出身地がわかるかもしれません。

■関東:うるち米を爆発させて作る、いわゆる「ポン菓子」に着色したり、砂糖をかけたりした甘いお菓子。全国的にはこのひなあられが一般的。
■東海:円柱形のものと、小さな丸いものが入っているあられ。名古屋独自のもの。
■関西:もち米を小さく切って焼いて作ったあられ餅。醤油や塩で味付けされています。関西だけの文化のようです。

また、雛あられは基本3色(商品によっては、4色や5色のものもあります)。実はこの色にも意味があります。

■白:雪
■緑:木々の芽
■桃:生命、命

地域によってかなり違いますね! いま現在、関東住まいの私は、ポン菓子のようなひなあられを見ることがほとんどです。でも、思い返すとかき餅風のひなあられも子どもの時に食べていました。関西に住んだことはないのですが、関東のものも関西のものも入ってくる地域に住んでいたからかもしれません。名古屋発祥だというマヨネーズ味のかき餅風あられも食べたことがあります。マヨネーズ!? と、子ども心に衝撃を覚えましたが、これがおいしかったんです。夢中で食べきってしまった記憶がよみがえってきました。

ちらし寿司

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ひな祭りには、ちらし寿司を食べるご家庭も多く、定番の行事食ですね。ちらし寿司自体には、ひな祭りとの関連性はなく、華やかで、色どりのいいご馳走として喜ばれています。

けれど、使う食材の中には、縁起の良いものがたくさんあります。例えば、海老は腰が曲がるまで長生きするように、と長寿の意味があり、蓮根も先を見通せるように、との願いが込められている食材です。

菱餅

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菱餅は上から、桃・白・緑の順になっているひし形のお餅。桃の花・雪・新緑を表し、春の情景を思い描く色の重ねとなっています。

もともと中国では母子草を用いて作った草餅が食べられていましたが、日本に伝わり、母子草の代わりに、独特の香りで邪気を払うとされていたヨモギを入れた草餅を食べるように。菱の実を入れた白い餅が加わり2段になったのが江戸時代。明治時代になるとクチナシで色付けした桃色の餅がさらに加わって、3段の今の形になりました。

■桃:魔よけ・厄除け(桃の木)、健康(クチナシの解毒作用から)
■白:清浄、長寿・子孫繁栄(菱の実の血圧を下げる作用から)
■緑:健康・長寿・魔よけ(ヨモギの香りや増血作用から)

また、この菱形の形もいろいろな意味が込められていると言われています。もともとひな祭りは、陰陽を基にした節句ですが、陰陽では男性は円形、女性は方形で表すもののようです。

また、菱の実は仙人が長寿のために食べるものと言われ、菱の実の形は健康と長寿を願うもの、などの説もあります。いろいろ諸説あるようですが、菱餅は色も素材も形もすべて、女の子の健康や幸せを願う思いが込められたひな祭りには欠かせないものであることは間違いありませんね。

蛤(はまぐり)の潮汁

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蛤の潮汁もひな祭りに食べられる行事食としてよく知られています。蛤は、対の2枚の殻がピッタリ合わさり、他の貝殻とは合わないことから、良縁に恵まれるようにとの願いが込められています。

白酒

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ひな祭りには白酒を飲みますが、この白酒はアルコール度数もしっかりあるお酒。もちろん未成年は飲んではいけません。お祝いされる当事者の女の子であっても飲まないように気を付けましょう。

もともとは、桃の花をひたした桃花酒が飲まれていました。これは桃が「百歳(ももとせ)」にかけて長寿の縁起物とされたためで、白酒が飲まれるようになったのは江戸時代からのようです。白酒の代わりに甘酒を飲んでいるという方も今では多いと思いますが、甘酒は酒粕が原料で作られるものはアルコールが含まれますが、米麹などから作られるノンアルコールのものもあります。アルコールが飲めない方やお子さんはこちらのアルコールがない白酒(甘酒)でお祝いするといいですね。「飲む点滴」とも呼ばれる栄養満点飲料です。

以上の5つがひな祭りで食べられる行事食ですが、集まる人の好みや喜ぶものを取り入れて、お祝いのメニューを考えてみてはどうでしょうか? 春の食材や、ひな祭りのカラーであるピンク・白・緑の色を使うと、よりひな祭りらしさも出てきます。食材だけでは難しいときもあるので、器や花などの小道具を使って色を加えると演出しやすいのでおすすめです。

まとめ

ひな祭りには、伝統的に食べられてきた行事食があります。ひなあられ、ちらし寿司、菱餅、蛤の潮汁、白酒の5つは、ひな祭りの行事食です。それらには、一つひとつ女の子の健康や幸せを願う意味が込められています。

白酒はアルコール飲料なので、お子さんが飲まないように気を付けてください。飲むならノンアルコールの甘酒にしましょう。

伝統的な行事食に、集まる人たちが喜ぶメニューを取り入れて、ひな祭りをお祝いしてくださいね♪

  • 本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください。

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