恵方巻だけじゃない! 伝統を取り入れた節分キャラご飯レシピ
恵方巻がとても有名になりましたが、地域によって伝統的に食べるものがさまざまあるのが節分。皆さんのご家庭ではどんなものを食べていますか? 今年は、いつもとちょっと変えて、伝統食も取り入れたワンプレートのキャラご飯はどうでしょうか。
こんにちは♪ キャラ弁・フラワーケーキ講師のよんぴよままです。
皆さんのお宅では、節分にどんなものを食べていますか? 我が家では特に決まったものはなく、もともとは豆まきをしていた程度。しかし、恵方巻がメジャーになってからは、我が家でも恵方巻を毎年食べるようになりました。
でも、調べてみると節分には地域によって伝統的に食べるものがあり、その種類もさまざまで、恵方巻だけでなく、取り入れたいものがたくさんありました。
今回はそんな伝統食を取り入れた、子どもが喜ぶキャラご飯をワンプレートにしてみました。今年の節分ご飯のアイデアとして参考にしてみてください。
節分の伝統的な食べ物
では、どんな伝統的な食べ物があるのかご紹介しましょう。
■恵方巻
もともとは関西で太巻きを食べる風習があったとされています。節分の夜に、その年の恵方を向いて、願い事を思いながら黙って食べきると願うと言われています。七福神にあやかって具材は七種類入れ、商売繁盛や無病息災を願います。ちなみに2019年の恵方は東北東です。
■福豆
豆は「魔目」「魔を滅する」の語呂合わせで、節分に鬼退治の意味で食べられてきました。大豆は生のものではなく、炒り豆を用います。これも「射る」と、語呂合わせて鬼退治の意味があります。年の数だけ福豆を食べたり、「福は内、鬼は外」の掛け声で豆まきをしたりします。
■鰯
「節分いわし」ともいわれ、節分には鰯を食べたり、柊といっしょに鰯の頭を玄関に飾ったりします。これは鬼が鰯の臭いと、ヒイラギの尖った葉を嫌がるということで魔よけの意味があります。
■節分そば
旧暦では節分は大晦日に当たり、年越しそばを食べる風習が残って、出雲地方などでは今でも食べられています。
■落花生
大豆の代わりに落花生を使って豆まきをする地域もあります。発祥は北海道ともいわれ東北地方でもみられます。大豆と違い、殻付きなので、まいた後に回収しやすくていいかもしれませんね。
■鯨
山口県などでは節分に鯨を食べるそうです。「大きなものを食べる」ことは縁起の良いこととされ食されていました。大きな志や大きな幸せを願って行われています。
■赤大根
赤鬼の腕に似ているということで、長崎県などでは節分に赤大根のなますが食べられています。鬼退治の意味が込められています。
■こんにゃく
食物繊維の豊富なこんにゃくは「砂おろし」「胃のほうき」などと呼ばれています。体の毒素を排出し、身を清める意味があります。四国地方が発祥ともいわれています。
■けんちん汁
関東地方では、節分にけんちん汁を食べます。根菜類を使ったけんちん汁は野菜の不足する冬場には貴重な食材だったので、お祝い事の時には出されるものでした。
代表的なものだけでもこんなにたくさん! 他にも地域やご家庭によって、伝統的に食べられている節分ならではのものがありそうですね。
節分のワンプレートご飯
今回は子どもが「楽しく」「美味しく」「食べやすく」の3つを考えて、節分のワンプレートキャラご飯を作ってみました。いろいろな伝統的な食材を使い、意味や願いも含めて子どもに伝えられたら、いつもの行事が、さらに楽しく意味深いものとなります。
サーモンの鬼巻き寿司
恵方巻ではなく、サーモンを使って赤鬼さんの巻き寿司にしました。小ぶりなサイスなので、小さな子どもでも食べ切りやすくなっています。海苔の代わりに柔らかいサーモンで巻いたので、かみ切りやすく、のどに詰まることもありません。
【材料 2本分】
・酢飯…茶碗1/2杯分
・スモークサーモン…4枚(50g)
・きゅうり…細長く切ったもの1本
・薄焼き卵…1/2個分
・海苔…1/4枚
・スライスチーズ…少量
・ブロッコリー…2房
・スナップエンドウの豆(グリンピースでもOK)…2粒
・マヨネーズ…少量
・サラスパ…1本
【作り方】
①ラップを広げてスモークサーモンを並べる。
②酢飯を広げて、きゅうりを乗せる。(ご飯は片端には乗せないようにすると巻いたときにきれいにできます)
③ラップで巻いていき、しばらく馴染むまで巻いたままでおいておく。
④サーモンの巻き寿司は半分にカット。鬼海苔巻き寿司にする材料はこちら。
⑤薄焼き卵を巻いて、海苔は手でちぎって貼り、ラップを再度巻いて馴染ませる。
⑥スナップエンドウの豆は、サラスパを刺して巻き寿司に固定する。ブロッコリーはマヨネーズを多めにつけて付け、目や口はチーズと海苔で作って貼る。
巻き寿司はラップで包んで作った場合は、包んだままカットすると、つぶれずきれいにカットできます。また、包丁の刃を濡らして切るのもご飯がくっつかずに切りやすくなるコツです。ご飯粒が付いていると切りにくくなるので、その都度布巾で刃をきれいにしてから切れば、さらに切りやすくきれいな切り口になります。
恵方巻は、小さな子どもには食べきるのは難しく、のどが詰まる心配も。長さを短めにしたり、細目に作るなど工夫をしてあげると安心です。
鰯の金棒ハンバーグ
鰯の塩焼きなどを節分には食べられるようですが、子どもでも食べやすいようにハンバーグにしました。ちょっと手間を加えて鬼の金棒にしています。
【材料 2人分4本】
・鰯…2尾
・ネギ…1/4本
・黒胡麻…大1/2
・味噌…小1/2
・片栗粉…小1/2
・生姜すりおろし…小1/2
・砂糖…大1/2
・醤油…大1/2
・ごぼう…5cm
鰯は今回、調理済みのものを使用しました。もし丸ごとで購入した場合は、手開きにして中骨や腹骨は取り除いてください。時間がないときはすり身を購入してもいいですね!
【作り方】
①鰯の皮をはぐ。(手でも簡単にできますが、スプーンを使ってもきれいにはがせます)
②包丁で細かくすり身にする。
③みじん切りにしたネギ、黒胡麻、味噌、片栗粉、しょうがのすりおろしを合わせてよく練る。
④4つに分けて金棒の形に整えてフライパンで焼く。(写真は倍量で作っています)形成するときには、手にサラダ油を付けると生地が付かず作りやすいのでおすすめ。
⑤火が通ったら、砂糖と醤油を加えて煮からめる。火がなかなか通らない場合は、少量の水を加えて蓋をして蒸し焼きにする。
⑥ささがきにしたごぼうを素揚げにして刺して完成。
福豆と福桝の煮物
福豆を入れる桝のことを「福桝(ふくます)」と言います。大豆と厚揚げで豆まきの福豆と福桝を作ってみました。
【材料 6個分】
・厚揚げ…1個
・大豆の水煮…1袋
・昆布…1枚
・白だし
・調味料(砂糖、醤油など)
【作り方】
①厚揚げを6個に切り、それどれ内側に一回り小さく切り込みを入れる。
②スプーンでくり抜く。(くり抜いた部分はけんちん汁へ)
③昆布は細く切り、大豆や厚揚げと一緒に白だしで煮る。
④砂糖や醤油で味を調えて完成。
赤大根のコールスローサラダ
赤鬼の腕と言われる赤大根。最近では野菜の直売所や普通のスーパーでも見かけるようになってきました。形は大根のように細長いですが、かぶの仲間。赤かぶやラディッシュで代用してもいいですね。写真の赤大根は先の方を使用したため、サイズ的にはラディッシュみたいです。
【材料】
・赤大根…5cm
・人参…2cm
・コーン…好きなだけ
・塩…少量
・塩コショウ…適量
・マヨネーズ…適量
【作り方】
①赤大根は輪切りか半月切りに、人参は千切りにして塩を振りかけしばらく置く。
②水分が出てしなってきたら、固めに絞ってコーンを加え、調味料で味付けして完成。
仕上げにお好みでパセリを振ってください♪
同じ手順でマリネにしたり、ドレッシングで和えてもいいですよ。
けんちん汁
根菜類やこんにゃく、豆腐などをごま油で炒めてだしで作るけんちん汁。私の住んでいるのは関東なので、子どもの給食では節分にけんちん汁がよく出ます。入れる具材に決まりはありませんが、もともと精進料理なので肉や魚は入れないようです。今回は煮物を作った時に出た厚揚げを加え、大根、人参、ごぼうを使いました。いろいろな具材が入るので、栄養バランスもけんちん汁で整えられてとても重宝する1品です。
分量的には子ども向けに少な目になっています。いろいろな食材を食べられるようワンプレートにまとめてみましたが、家族の年齢や食べる量で調整してください。
まとめ
節分には地域によって伝統的に食べるものがいろいろあります。恵方巻のように全国的に広まったものもあれば、あまり知られいないものも。由来を知ると節分の意味がもっと面白く興味がわいてきます。さまざまな伝統や風習を取り入れつつ、家族に合わせて節分のご飯を作ってみてください。今回ご紹介したキャラご飯はそのままでなくてもいいので、作りやすいようアレンジしたり、もっとシンプルにしても大丈夫です。また、食べる人の好みに合わせて使う食材を変えて作るのもいいですよ♪