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2019年01月04日 09:30 更新

ケアマネジャーの受験資格って? 介護業界のなかでも働きやすい理由とは

介護保険法のもと、要介護・要支援者や家族から相談を受けて、必要な人が適切な介護サービスを受けられるように支援するケアマネジャー。正式には介護支援専門員といいますが、介護業界のなかでもとくに働きやすいと注目を集めています。今回はケアマネジャーについての概要や受験資格、資格を取得するメリットなどについてご紹介します。

ケアマネジャーってどんな資格?

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介護のコーディネーター

ケアマネジャーは、介護保険法が施行されたのにともなってできた比較的新しい資格です。介護が必要な方や支援が必要な方、そうした方々を支える家族などと相談し、助けが必要な人が適切な介護サービスを受けられるように支援します。

つまり、いろいろある介護サービスから、相談を受けた方の状況にあったものをピックアップして提案するということ。その意味では、介護サービスのコーディネーターという言い方ができるかもしれません。

法律内では介護支援専門員という言葉が使われていますが、ケアマネジャー、あるいはそれを略したケアマネという名称が普及しています。

ケアマネジャーの仕事内容って?

ケアマネジャーにとって、要介護者・要支援者に最適な介護計画を作成し、その人にふさわしい介護サービスを選び・提案し、実行に移していくのが主な仕事です。また、ケアマネージャーが関わるのは介護計画を初めて作成する際だけでなく、要介護の度合いが変更になる場合においても、利用者や家族、介護者などと現場の専門職と一緒になって介護プランを検討していきます。ケアマネジャーがいわば橋渡し的な存在となり、誰もが納得のいくものへと調整していくというわけです。

適切な介護サービスを選び、実施へと導いていくためには、サービスの利用者へのインタビューや介護計画の作成だけでなく、サービスを提供している事業者との調整は欠かせません。

ケアマネジャーが活躍できる職場は?

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ケアマネジャーは、自宅でサポートを必要としている高齢者、施設などを利用している高齢者とその家族を対象にサービスを提供します。具体的には、介護老人保健施設、特別養護老人ホームや居宅介護支援事業所、地域包括支援センターなどが主な職場として挙げられます。

ケアマネジャーの資格取得は難しい?

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受験資格が必要

ケアマネジャーの資格を取得するには試験に合格する必要がありますが、誰でも受験できるわけではありません。規定の国家資格等を保持しているか、保持していない場合は相談援助業務に従事していなくてはなりません。どちらのケースでも、5年以上(なおかつ900日以上)の実務経験が求められます。

規定の国家資格は以下の通りです。

・医師
・歯科医師
・社会福祉士
・介護福祉士
・精神保健福祉士
・薬剤師
・看護師
・准看護師
・助産師
・保健師
・理学療法士
・作業療法士
・歯科衛生士
・視能訓練士
・言語聴覚士
・栄養士
・あんまマッサージ指圧師
・はり師
・きゅう師
・義肢装具士
・柔道整復師

試験の難易度は?

ケアマネジャーの試験はほとんどの場合、マークシート方式で5肢複択です。5つの選択肢のなかから、正しいと思うものを2つあるいは3つ選びます。偶然に正解する確率が少ないといわれている方式です。

合格するためには10問ある試験問題のうち7問に正解しなくてはなりません(ただし、年ごとの難易度によって補正が行われます)。

ここ5年の合格率は以下の通りです。

平成29年度:21.5%
平成28年度:13.1%
平成27年度:15.6%
平成26年度:19.2%
平成25年度:15.5%

ケアマネジャー資格を取得するメリットは?

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介護業界で仕事の幅が広がる

ケアマネジャーは、資格がなく未経験の状態でチャレンジできる資格ではないため、比較的ハードルは高めとされます。介護職員初任者研修、実務者研修、介護福祉士の順に徐々にステップアップしていくケースが多く、介護職キャリアにおいてケアマネジャーは最高位に位置する資格だといえます。

介護計画を立案するだけでなく、キャリアを重ねることで地域包括支援センターに就職できる場合もあるなど、仕事の幅が広がります。

受験資格として5年以上の実務経験が求められることから、このケアマネジャーの資格を取得することを励みに、たいへんな介護業務に従事している方は少なくありません。

続けやすい勤務内容

ケアマネジャーになると、介護の現場を離れることになります。利用者の食事や入浴、排せつに付き添うことはせず、事務所勤務となる場合がほとんどです。利用者にインタビューするなど、現場に足を運ぶことはありますが、利用者の状況を把握して介護計画を立案するといったデスクワークが中心となります。

現場で介護業務に携わりたい気持ちはあるのに、体の不調が原因で現場仕事が続けられない方も少なくありません。デスクワークが主体のケアマネジャーなら、体力を温存しながら現場経験を生かした仕事に従事することが可能です。

まとめ

ケアマネジャーの資格を取得するには実務経験が欠かせませんが、社会的地位も高く、介護業界のなかでも働きやすい仕事といわれます。介護職を目指す方は、ぜひ将来的に取得を目指してキャリアアップするとよいでしょう。

  • 本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください。

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