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2019年01月13日 08:00 更新

マンション管理士と管理業務主任者資格のダブル受験が人気の理由は?

マンション管理の専門家である「マンション管理士」と「管理業務主任者」 は、今後需要が高まる資格と言われています。さらに、ダブル受験が人気の理由とは? 今回はその理由を紹介するとともに、「マンション管理士」「管理業務主任者」の仕事内容や、試験について紹介します。

「マンション管理士」と「管理業務主任者」ってどんな資格?

Photo by Luke van Zyl on Unsplash

マンション管理士

マンション管理士とは、マンション管理適正化法に基づいて設けられた資格で、マンションの管理組合に対してさまざまなコンサルティングを行うことが仕事です。建物の構造や経営、住民間トラブルなど、管理組合が抱えている問題に対して助言や指導をしたり、建物の修繕や管理規約の見直しを行ったりします。

管理業務主任者

管理業務主任者は、マンション管理業者が管理組合と委託契約を結ぶにあたって、重要事項の説明や事務報告をするマンション管理のエキスパートです。

マンション管理組合は住人から選任されますが、専門知識のない人が多く、煩雑な手続きはどうしてもプロの力が必要です。管理業務主任者は管理業者が円滑に業務を遂行できるよう、管理状態のチェックや報告を担います。

とくに、重要事項説明や必要書類への記名、押印は資格保有者でなければできないため、管理業者にとっては必要不可欠な存在です。

マンション管理士資格と管理業務主任者資格の違いは?

マンション管理士は管理組合の立場で業務を行いますが、管理業務主任者はマンションの管理業者の立場で業務を行うのが大きな違いです。

マンション管理業者は、委託契約しているマンション管理組合の数に合わせて一定数の管理業務主任者を設置することが義務とされています。管理業務主任者しかできない業務がある点も大きな特徴です。

一方、マンション管理士には設置する義務はありません。

「マンション管理士」と「管理業務主任者」資格を取得するメリット

Photo by Sylwia Pietruszka on Unsplash

「マンション管理士」と「管理業務主任者」の需要が高まる見込み

全国には500万戸以上のマンションがあり、4戸に1戸は築20年以上です。マンションは築30年以上で大規模な修繕が必要となります。そのなかで、マンションについて相談できるマンション管理士や、手続きに必要な知識と業務を有する管理業務主任者のニーズは高まっているといえるでしょう。

さらに、都市の土地事情からも、今後さらにマンションに住む人は増加することが予想され、マンション需要と共に、資格をもったマンションの管理ができる人のニーズは上がっていくことが予想されます。

就職・転職に有利

マンション管理士も管理業務主任者も国家資格。不動産やマンション管理業界への就職・転職が有利です。とくにマンション管理業者は管理業務主任者置くことが義務付けられているため、資格があると即戦力とみなされ、採用されやすくなっています。

開業できる

管理組合や住民から相談を受け付けるマンション管理士は、独立開業するのも夢ではありません。

マンション管理士の資格は誕生してからまだ間もないため独立開業者は少ないですが、需要が高まるにつれてセオリーが確立され、安定した収入に直結する可能性は十分にあります。そのため、資格を持っていることは大きな強みと言えます。

「マンション管理士」と「管理業務主任者」の両方取得するメリットは?

関連性の高い資格を複数取ることで、携われる業務が増えて仕事の幅が広がったり、就職や転職、独立開業が有利になったりします。コンサルティング業務など幅広い仕事ができるマンション管理士と、設置を義務付けられている管理業務主任者の2つの資格があれば、マンション管理のプロとして活動の場を広げられるでしょう。


また、マンション管理士と管理業務主任者の試験は、出題範囲が重なっているため、効率よく勉強することで同時取得しやすいです。

「マンション管理士」と「管理業務主任者」資格を取得するには?

Photo by Isaac Benhesed on Unsplash

試験の難易度は?

マンション管理士の合格率は7~9%と非常に難関。50問50点満点の試験で、34~38点が合格ラインです。ボーダーラインは毎年変動しますが、約70%の正答率が求められます。

管理業務主任者試験も50問出題され、合格ラインは33~36点です。合格率は20%台とマンション管理士より高いですが、宅建やマンション管理士の資格保有者が受験しているケースも多いため、全体の合格率を上げていることが考えられます。少しでも正答率を上げられるよう、地道な学習が合格への近道です。

出題範囲は、マンション管理の法令や設備などで、いずれの資格も性別や年齢、学歴、職歴に関係なく受験できます。

どちらかの資格を持っているとメリットあり?

すでにどちらかの資格を持っている場合、もう一方の試験では5問免除されるので、ダブル取得を目指すことでますます合格しやすくなります。

過去問題を参考に、出題されやすい分野を中心に学習を進めましょう。そのうえで、重要なのに未出題となっている問題や、法改正に関する問題を押さえることで、正答率をアップさせることができます。

まとめ

「マンション管理士」と「管理業務主任者」は、マンションの管理や運営における国家資格で、需要が高まっています。試験の出題範囲が重なっていることから同時取得しやすく、両方の資格を持つことで仕事の幅が広がりますよ。不動産やマンション管理業界で働きたい方にとってはメリットが大きい資格なので、ぜひ合格に向けて学習を始めてください。

  • 本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください。

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