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2019年01月10日 07:00 更新

社会福祉士になるためのルートは? 資格試験の難易度や取得後の進路

身体的、精神的、経済的に困っている人たちから相談を受け、日常生活をサポートする社会福祉士。国家資格なので再就職に有利で、活躍できる場も広がっています。今回は社会福祉士になるためのルートや試験の難易度、取得後の進路について詳しくご紹介します。

社会福祉士の仕事って?

Photo by Yomex Owo on Unsplash

福祉業界の相談役

社会福祉士とは、1987年に社会福祉士及び介護福祉士法が制定されたことで誕生した国家資格で、少子高齢社会が進むに伴ってどんどんニーズが高まっています。

主な仕事は、身体的、精神的、経済的に困っている人たち(お年寄りや障がい者、母子家庭など)の相談に乗って助言や支援を行うことです。相談者の依頼内容に応じて行政や医療機関などとも連携し、困っている人たちがスムーズに日常生活を送れるようサポートします。

社会福祉士の仕事内容は?

社会福祉士の仕事内容は多岐にわたり、相談に乗る人や内容に応じて支援を行います。相談者はひとり暮らしのお年寄りや施設で暮らす高齢者、身体障がい者、知的障がい者、虐待などによって親と離れて暮らす子ども、母子家庭や失業者、貧困者などが挙げられます。

そういった人たちから相談を受け、助言やサポートを行って問題を解決する役割を担っています。

社会福祉士資格が生かせる職場は?

Photo by Martha Dominguez de Gouveia on Unsplash

福祉事務所や医療機関、行政機関、児童相談所、社会福祉協議会、社会福祉施設、高齢者のための施設などに勤務するのが一般的です。公務員試験を受けて公務員として勤務する場合は、福祉事務所や市町村の福祉課、児童相談所などに務めます。

児童福祉施設や身体障がい者福祉施設に勤務する場合は、相談者と触れ合う機会が多く生活指導や介護に携わるケースもあります。医療機関では、身よりのない人や医療保険に加入していない人の手続きをサポートします。

高齢者のための施設では、生活指導員として勤務したり、在宅介護をする家族の相談に乗ることも。

雇用形態は正規職員としてフルタイムで務めるだけではなく、パートタイマーとして時短勤務することも可能です。出産や育児で職場を離れていた人でも、資格があればさまざまな場所で再就職できます。

なかには社会福祉士事業所を立ち上げて独立する人もいます。地域住民から福祉に関する相談事を受けたり、知的障がい者や認知症の人を守るため「成年後見人」を引き受ける仕事に携わります。

どんな人に向いているの?

社会福祉士は、困っている人の役に立ちたい人やお世話をするのが好きな人、コミュニケーション能力が高い人に向いています。相談者の多くが社会的弱者で、困難な課題を抱えているケースも珍しくありません。そんな人たちに優しい心で接し、根気強くサポートすることが求められるため、社会に貢献したいという思いが人一倍強い方にぴったりの職業です。

行政や医療機関など、専門部署との連携も大切なので、さまざまな人たちとスムーズにコミュニケーションが取れる能力は重要です。相手の話をよく聞き、的確な助言ができる能力があれば大きな強みとなるでしょう。的確な助言ができるようになるためには、学び続ける努力が必要です。専門知識を増やし、問題解決のために広い視野を持つことで、多くの人たちに頼られる存在となるでしょう。

また、社会貢献度が高いので、世の中をよくしたい、福祉に貢献したいという情熱を持っている方ならやりがいを感じながらさまざまな困難を乗り越えていけるはずです。

社会福祉士になるには

Photo by Yuya Hata on Unsplash

資格取得にはいくつかのルートがある

社会福祉士になるためには国家試験に合格しなくてはいけませんが、試験に受けるためには条件があります。

まず、福祉系以外の4年制大学を卒業している人の場合、養成施設で所定の科目を履修することで受験可能になります。

4年制大学を出ていなくても、4年以上福祉の現場で実務経験があると受験資格を取得できます。福祉事務所で実務を経験した人は、半年以上短期養成機関に通うことで受験でき、福祉系の4年制大学で必要な科目を履修している人は、実務経験がゼロでも受けることが可能です。

試験は難しい?

試験で合格するためには、年間で300時間以上の勉強が必要だと言われています。福祉に関する法律だけではなく心理学や医学など、幅広い知識の習得が求められます。試験の出題科目は全部で19科目あり、60%以上正解すると資格取得できます。複数の選択肢の中からひとつを回答するという選択式問題が出題され、240分の試験時間で150問を解きます。合格率は25%前後です。

社会福祉関係は頻繁に法律が改定されるため、最新のテキストと問題集を使って、繰り返し問題を解いて慣れるようにしましょう。

まとめ

社会福祉士は身体的、精神的、経済的に困っている人たちの相談役です。人の役に立ちたい人、社会的に弱い立場の人たちをサポートしたい人に向いています。一度資格を取れば、ライフスタイルに合わせてフルタイム勤務やパートタイマーとして働けるので、再就職にも有利です。福祉の仕事に興味のある方は、ぜひ資格取得を目指してください。

  • 本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください。

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