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2018年11月21日 07:00 更新

エアコンの無料回収は危険! 違法業者に依頼するリスクとは

みなさんは、ご家庭のエアコンが不要になったとき、それを正しく処分する方法を知っていますか? 「エアコンをできるだけお得に処分したい!」と、無料回収業者に依頼すると、トラブルに巻き込まれることもあるので注意が必要です。今回は、エアコンの無料回収に潜むリスクと、エアコンを処分するときのルールについて解説します。

エアコンの無料回収を依頼するリスク

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古いエアコンを処分したいとき、どのように処分すると良いのかインターネットで検索していると、「使わないエアコンを無料回収します!」といった業者を見かけることがあります。また、「エアコンの回収を行っています」と宣伝しながら走っているトラックを見かけたことのある人もいるのではないでしょうか。

一見「不要になったエアコンを無料で回収してくれる! ありがたい」と思うかもしれませんが、エアコンの無料回収は、トラブルを生む原因となることも。ここでは、エアコンの無料回収のリスクについて解説します。

不法投棄によるトラブル

エアコンの無料回収を行っている不用品回収業者の中には、違法なものも含まれています。実は、エアコンには、クロムやニッケルのようなレアメタルや、磁石やネオジウムのようなレアアースをはじめ、多くの資源が含まれています。その資源は、金額にすると、エアコン1台につき4,000~5,000円にもなるといわれているのです。違法な不用品回収業者は、エアコンに含まれるこれらの資源を取り出し、販売することを目的としてエアコンを無料で回収している可能性も。

違法なエアコン回収業者にとって、資源を取り出した後のエアコンはただの不用品です。用済みとなったエアコンは、山林や空き地に不法投棄されることも珍しくありません。不法投棄されたエアコンは、フロンガスなどの有害物質を発生させ、地球環境を汚染したり、電池の部分から発火して火災を引き起こしたりするなど、さまざまな問題を引き起こす可能性があります。

高額請求や押し買い・押し売り

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違法な業者にエアコンの回収を依頼した場合、金銭トラブルが発生することも。例えば、「エアコンを無料で回収する」と言っておきながら、荷物をトラックに積み終えた後に高額な「引き取り料」を請求してくる悪質な不用品回収業者もあります。

他にも、回収を依頼していない家電製品まで強引に引き取ってしまう「押し買い」や、エアコンを無料で回収するかわりに無理やり別のものを購入させる「押し売り」など、手口はさまざま。「無料」のはずが、逆に高くついてしまった、なんてことになるリスクもあります。

エアコンの処分のルール

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エアコンの処分にはルールが決められています。トラブルに巻き込まれないようにするためにも、正しいルールを守って不要なエアコンを処分したいですね。ここでは、エアコンを処分するときのルールについて見ていきましょう。

リサイクル料を支払う

2001年から施行されている家電リサイクル法。この法律は、テレビ、冷蔵庫・冷凍庫、洗濯機、そしてエアコンの4つの家電製品に対して、そこに含まれている有用な材料や部品など、資源を有効活用するためにつくられたものです。

家電リサイクル法の対象となっている家電製品は、処分時にリサイクル料を支払う必要があります。料金は、メーカーごとに異なりますが、エアコンの場合はほとんどのメーカーで972円です。リサイクル料は、お店で引き取ってもらう場合は店頭で、そうでない場合は郵便局でリサイクル券を購入。

また、エアコンを処分するときには、リサイクル料の他に「収集運搬費」という費用がかかってきます。収集運搬費は業者によって異なりますが、一般的な家電量販店で1,000~1,500円です。さらに、エアコンの取り外しから依頼する場合には、出張料や取り外し料が別途かかってきます。

認可業者に依頼する

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家庭用のエアコンを回収するためには、「一般廃棄物収集運搬業」の許可が必要です。中には、「一般廃棄物収集運搬業の許可はないが、産業廃棄物収集運搬業や古物商許可証の資格を持っている」という業者もいるかもしれませんが、それらの資格では家庭用エアコンの回収はできません。

もし、エアコンの回収を依頼するときに、「この業者は本当に信頼できるのだろうか?」「違法な悪質業者ではないだろうか?」と不安に思ったら、まずはその不用品回収業者が認可業者であるかどうかを確認してみてください。そして、もし一般廃棄物収集運搬業の許可を受けていなければ、それは違法な業者なので、決してエアコンの回収を依頼してはいけません。

まとめ

エアコンの無料回収を行っている業者には、違法な業者もあり、環境破壊や金銭トラブルなどを引き起こすリスクがあります。トラブルを避けるためにも、エアコンを処分するときはルールを守ることが大切です。認可を受けている業者を選び、きちんとリサイクル料を支払って、気持ちよく不要なエアコンを処分してくださいね。

  • 本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください。

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