スーツに口紅がついてしまった時の応急処置は? シミ抜きの裏技
最近の口紅は落ちにくくなっていますが、それでもうっかりスーツについてしまうことがあります。出先での対処は難しいですが、とりあえずの応急処置を覚えておけば、シミになりにくく、被害は最小限で済みます。応急処置の方法と、シミが残ってしまったときの裏技をご紹介します。
スーツに口紅がついてしまったときの応急処置
用意するもの
用意するものは、まずティッシュです。喫茶店やレストランなら、使い捨てのおしぼりや簡易ナフキンで代用してもいいでしょう。トイレットペーパーは、濡らすと溶けてしまうので不向きです。このほかに、石けんかハンドソープがあると安心です。街中であれば、公共施設やコンビニエンスストアのトイレが見つかるかと思います。お水もハンドソープもあるので、とりあえず向かいましょう。
応急処置の手順
手順としては、まず乾いたティッシュで口紅の油分を拭き取ります。その際、ごしごしとこすってしまうと口紅汚れが広がってしまうので、あくまでもスーツの表面からティッシュに油を吸い取るようなイメージで。もしくは、つまみ取るような形で取り除きます。そのあと、ハンドソープと水でティッシュを湿らせ、水分と一緒にシミとなじませます。
シミの裏側に乾いたティッシュを当て、水で濡らしたティッシュでシミをたたいてください。たたくことで、繊維の間から、水分と一緒に汚れを押し出します。シミが目立たなくなったら、スーツの水分を乾いたティッシュで拭き取り、応急処置は終了です。
家でしっかり口紅を落とすには?
口紅のシミ抜きの手順
出先での応急処置をすませたら、裏技の出番。家庭にあるものを使って本格的なシミ抜きをします。
台所用洗剤と、クレンジングオイルを使います。台所用洗剤は、油と水を混ざりやすくする役目。クレンジングオイルは、化粧品の油と混ざりやすくしてくれ、溶かしてくれます。このふたつによって、汚れを落としやすくするのです。
口紅のシミは、まずクレンジングオイルを塗って、ブラシでこすってください。そのあと、台所用洗剤をつけて、流水ですすぎながらもみ洗いします。
この手順を何度も繰り返すことで、口紅のシミは薄くなり、落ちていきます。
口紅を落とすときの注意点は?
シミを落とすためにこすりすぎると、スーツが傷んでしまう可能性があるのでやさしく。ブラシでこする時やもみ洗いの際も気を付けてください。
ベンジンを使ったシミ抜き方法
シミ抜きの手順
デリケートな衣類には、ベンジンを使います。ベンジンは、揮発性の化学薬品で、石油から作られています。油を溶かす性質がある、有機溶剤です。ドラッグストアで簡単に入手できます。洗濯洗剤や、シミ抜き用の石けんなどの近くに置いてあることが多いです。
ベンジンを使ってシミを落とすときには、シミの裏側にタオルや布をしき、表側からベンジンを塗布します。歯ブラシでポンポンとたたくようにして、裏の布に汚れをうつします。作業は、窓を開けて換気をしながら行うようにしましょう。
ベンジンを使うメリット
ベンジンは揮発性が高く、塗布した後に乾かせば汚れを飛ばすことができます。そのため、水洗いできないスーツに使って汚れ落としをすることができるというわけ。ごしごしこすりたくない、デリケートな衣類にもおすすめです。繊維を傷めずにすみますし、油をよく溶かすので、頑固な油ジミには効果があるでしょう。
ベンジンを使うときの注意点は?
ベンジンを使う際の注意点は、換気に気をつけること。揮発性が高いので、閉め切った部屋で使うと気体を吸い込んで頭が痛くなったり、気分が悪くなったりすることがあります。作業は風通しのよい場所で行いましょう。
また、ストーブのそばなどで使うと引火の恐れがあります。
衣類によっては色落ちする場合もあるので、まずは目立たない部分で試してから使うようにしてください。
まとめ
口紅のシミは、油分を含んだ汚れなので、簡単には落ちません。しかし、応急処置を施しておくことで、あとのシミ抜き処理が楽になります。油を溶かす台所用洗剤とクレンジングオイル、またはベンジンを使って、丁寧に処理してください。自分で処置するのが不安な場合は、最寄りのクリーニング店に持っていきましょう。シミ抜きのプロが専用の溶剤で処置してくれます。その場合も、応急処置をしてなるべくはやく出してくださいね。
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