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2019年03月04日 21:00 更新

防災公園ってどんなところ? 最寄りの施設や役割を知っておこう

地震や火災など、もしもの災害が起こったとき、みなさんはどこに避難すれば良いか知っていますか? 災害時に、避難所となったり、救助活動の拠点となったりする場所のひとつに「防災公園」があります。今回は、防災公園の機能や設備、最寄りの防災公園の探し方について見ていきましょう。

防災公園って何?

Photo by Dwayne Hills on Unsplash

防災公園の主な役割

「防災公園」という言葉を聞いたことはありますでしょうか? 防災公園とは、普段は一般的な公園と同様、子どもの遊び場や地域の人々の憩いの場として利用されますが、地震などの災害が起こったときには、被災者の救援を行ったり、避難所として使われたりすることのできる公園のことです。

防災公園の主な役割は、次の通りです。
・災害が発生したとき、人々の避難の場となる
・被災者の救援活動や、被災地の復旧活動の拠点となる
・火災が発生した場合、火が燃え広がるのを防ぐ

防災公園の機能

では、実際に災害が発生したら、防災公園はどのような機能を果たすのでしょうか。

防災公園の機能は、「拠点機能」と「避難地機能」に大きく分けられます。

拠点機能

災害が発生すると、被災地には全国から多くの支援物資や、警察や消防、自衛隊などの支援部隊が集まってきます。防災公園は、これらの支援物資の集積場所となったり、支援部隊の集合場所となったりするなど、支援活動の拠点としての機能を持っています。また、災害で負傷した人の救護活動など、災害医療活動の拠点にもなります。

防災公園の中でも、約10ha以上のものは「地域防災拠点」、50ha以上の非常に広い公園は「広域防災拠点」というように区分されます。

避難地機能

防災公園は、災害時に一時的な避難所として使用されることもあります。この働きのことを避難地機能といいます。

防災公園のうち、約2ha以上の比較的小規模なものは、近隣住民の緊急避難所である「一次避難地」、約10ha以上のものは、周辺の地域の避難者を収容する「広域避難地」としての機能を持ちます。

その他

防災公園には、拠点機能や避難地機能以外に、安全な場所に避難するための避難路としての機能もあります。幅員が10m以上ある緑道が避難路として利用されています。

防災公園にある設備例

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防災公園には、一般的な公園にはない、さまざまな施設や設備を持つものがあります。ここでは、防災公園にある設備の例をご紹介します。

シェルター

雨や強い日差しなどから人々を守るシェルターは、災害時に避難所として使われたり、負傷者の救護施設として使われたりするなど、多目的に利用できます。

かまど

災害時に食事を作ることができるように、かまどを設置している防災公園も。通常時はかまどにフタがしてあり、ベンチやテーブルとして使える「かまどベンチ」や「かまどテーブル」などを置いている公園もあります。

トイレ

避難生活中に必要なものといえばトイレ。防災公園には、通常のトイレだけでなく、災害対応のトイレを設置していることもあります。例えば、通常はスツールとして使用でき、災害時は座面を開くと便座になるというものも。汲み取り式の災害対応のトイレは、災害によって水道が止まってしまった時でも使用することができます。

ポンプ

災害が起こると、電気や水道などのライフラインが絶たれてしまうことは多いもの。災害で水道が止まってしまっても使える、手動のポンプを設置している公園もあります。

収納ボックス

公園によっては、ベンチの下や看板の内側が収納ボックスになっており、中に防災用品が収納されているということもあります。

防災公園についてもっと知ろう

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近くの防災公園はどこ?

防災公園の働きをもつ公園は、全国各地に多数あります。東京都の場合、災害時の拠点機能をもつ都立公園は35、避難地機能をもつ都立公園は58あります。例えば、代々木公園や駒沢オリンピック公園、葛西臨海公園なども防災公園に指定されています。

「自分の住んでいる地域には防災公園はある?」「近くの防災情報が知りたい」というときには、内閣府が運営している「TEAM防災ジャパン」というホームページでチェック! 全国の防災情報が載ったパンフレットやWebサイトをまとめており、お住まいの地域の防災情報を確認することができます。ぜひ活用してみてください。

●TEAM防災ジャパン
https://bosaijapan.jp/

防災イベントに行ってみよう

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防災公園では、防災に関するイベントが開催されることもあります。防災イベントでは、防災訓練、地震や水害などの体験、防災に関するワークショップなどが行われます。このようなイベントに参加すれば、災害や防災について楽しく学ぶことができますし、防災をもっと身近に感じることができるようになるはずです。

お近くの防災公園で防災イベントがあれば、ぜひ、お子さんと一緒に参加してみては?

まとめ

災害時の復旧・救援の拠点となったり、避難地となったりする防災公園。防災公園は、もしものときに非常に役立つ施設です。ですが、せっかく自宅の近くに防災公園があっても、そのことを知らないままでは上手に活用することができません。お住まいの地域の防災公園はどこにあるのか、どんな設備があるのかをしっかりチェックしておいてください。

  • 本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください。

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