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2018年10月04日 07:00 更新

平屋から2階建てにする増築リフォーム費用は? 申請手続きや工務店選びのコツ

リフォームによって平屋から2階建てに増築することが可能です。しかし、1階部分の強度や増築の内容によってかかる費用は異なります。さらに、確認申請も必要になるのをご存じですか? そこで、2階を増築するために必要なリフォーム費用を事例とともに解説。確認申請の方法や耐震基準、業者の選び方などについてもご紹介します。

2階を増築するためのリフォーム費用

二世帯住宅のリフォーム費用は?

Photo by Lujia Zhang on Unsplash

2階を増築するリフォームで、最近とくに増えているのが二世帯住宅化です。もともと2階部分がある住宅なら、キッチンやトイレ、浴室などの水まわりをすべて新設する必要があります。2階を全面的に改装し、若干の増築も行い、給・排水や電気工事に加えて外壁も手を入れるのが普通です。その場合、水まわりの設備費用を含めておよそ900万円~1,200万円ほど必要といわれています。

もちろん、二世帯住宅化といっても、2階に部屋を追加するだけにとどめることも可能です。1階の補強工事が必要な場合の施工費は、およそ400万円前後となります。

部屋数を増やすだけのリフォーム費用は?

Photo by Greyson Joralemon on Unsplash

2階に部屋を増築する場合、補強工事が必要になるのが一般的です。そのため、2畳あたりおおむね120万円程度が費用相場となっているようです。とくに木造住宅の場合、補強のための工事費が高くついてしまうことはあらかじめ知っておきたい点。

ちなみに、2階部分の増築は4畳となると240万円程度、6畳となると360万円程度、8畳となると480万円程度が目安。畳数が増えても割安になることはなさそうです。

また、部屋とはいえませんが、ベランダやバルコニーであれば、2階部分でも比較的安価で増築することができます。ベランダやバルコニーの脚を掛けるスペースがあると仮定すれば、30万円~50万円ほどの費用で増築することが可能です。

2階を増築する前に知っておくべきこと

2階増築リフォームの申請について

Photo by Eric Parks on Unsplash

2階の増築リフォームを行う際、建築基準法や条例の制限を受ける可能性があります。とくに床面積が10平方メートルを超える増築となるようであれば、注意が必要です。自治体ないしは建築確認検査機関に対して建築確認申請を行い、実施予定の増築が法や条例にのっとったものであることが承認されなくてはなりません。建築確認申請書を2部作成して、役所か建築確認検査機関の確認を得た後、副本が返却されます。万が一、この建築確認申請を行わずに工事を行ってしまうと、せっかく増築したものを取り壊さなくてはならない場合もありますので注意しましょう。

2階増築リフォームの耐震基準について

2階を増築するにあたり、気を付けておきたいのは1回の耐震強度。もしかすると、1階部分が耐震基準を満たしていないこともあります。とくに、築年数が古い場合は注意が必要。建築時には適切に行われたものであっても、法令の改正によって「既存不適格建築物」となっているかもしれません。

1階が耐震基準を満たさないまま増築してしまうと、耐震バランスが崩れた建物になってしまいます。こうした建物は、一般に倒壊するリスクが高いとされるため、2階増築時には必ず耐震調査のチェックが必要。調査の結果、耐震工事が必要と判断されれば、1階部分の耐震補強を実施してください。

2階を増やす以外の増築リフォーム

Photo by Hunter Haley on Unsplash

敷地が狭い住宅では、地下室を増築するという案もあります。地下室は、建築基準法で「住宅部分の延床面積の3分の1を限度として、容積として計算しない」とされています。そのため、法に抵触することなく居住スペースを広げられるメリットがあるのです。

現状の建物を壊さずに増築工事ができる「アンダーピニング鋼管圧入工法」が一般的ですが、不確定要素が多く、必要な費用はケースバイケース。ただし、ある事例では地盤を修正するだけで450万円程度かかるなど、工事費用は高額となる傾向があります。

2階を増築するために! リフォーム業者の選び方と注意点

Photo by Ivars Krutainis on Unsplash

リフォーム会社を選ぶときには、地元の工務店とハウスメーカーに依頼する場合で、大きく費用が異なる場合が多いようです。一般的に、ハウスメーカーに依頼をする方が高くなりやすいので、それぞれで見積もりを取ってみるのがおすすめ。おおよその相場観をつかむためにも、必ず一つだけにしぼらないようにしましょう。

さらに、2階増築の際には、大工や塗装、電気工事など、さまざまな職人の力を借りることになります。他のリフォームと合わせて行うことで、割安で工事してくれる場合もあるので、リフォーム業者に相談してみましょう。

また、見積もりが予算を超えてしまうような場合は、設備や建材のグレードを下げることも検討してみてください。

まとめ

2階の増設工事を行う場合、1階部分の強度や増築の内容によって費用も必要な手続きも変わってきます。スペースを広げたい場合は、2階の増築という一択だけではなく、間取りを変更するなど、リフォーム会社に相談してみるといいですね。

  • 本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください。

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