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2018年11月06日 21:00 更新

24時間換気システムのリフォーム費用は? 換気方式の選び方や注意点

現代の住宅では、高い気密性が求められる傾向があります。しかし、高気密住宅の普及にともない、シックハウス症候群などの問題が発生。それを解消するために、24時間換気システムが積極的に取り入れられるようになってきました。今回は、そんな24時間換気システムの特徴や、選び方、使用上の注意点などについてご紹介します。

24時間換気システムの種類

Photo by Alex Machado on Unsplash

24時間換気システムの種類

24時間換気システムとは、住宅全体の空気の対流・換気を目的とした換気システムのこと。大きく分けて、次の3つに分類することができます。

・自然換気
・パッシブ換気
・機械換気

このうち、自然換気とはドアや窓を通じて空気の自然な流れを作り、換気することをいいます。隙間の多い日本家屋などで古くから取り入れてこられた方法です。しかし、現代のような高気密化した住宅では不十分とされています。また、快適な室内温度を維持できないことから、現代ではあまり好まれなくなってきました。

パッシブ換気とは、自然の力を活かすよう設計された住宅において、機械を使うことなく建物全体で換気することをいいます。外気との気圧差や温度差、空気の浮力を動力源に換気を促します。例えば、床下から冷えた空気を給気して屋内を循環させたうえで、屋根に設置した排気口から排出するという具合です。

機械換気とは、機械を使って屋内を換気する方法です。シックハウス法の施行以来、最も一般的な換気方法として取り入れられています。通常、24時間換気システムという場合、この機械換気のことを指します。さらに、換気方式・熱交換方式・施工方式に分類されます。

24時間換気システムはどれを選べばよい?

Photo by James Wainscoat on Unsplash

24時間換気システム、すなわち機械換気は、換気方式・熱交換方式・施工方式に分類されます。なかでも、一般的なのが換気方式で、さらに第一種換気・第二種換気・第三種換気の3つに分けられます。その特徴やメリット・デメリットについて解説します。

・第一種換気
第一種換気は、機械を使って給気・排気を強制的に行うのが特徴です。エネルギー効率に優れており、花粉などの好ましくないものを取り込まず、騒音が少ないなどのメリットがあります。デメリットは、コストが高いことと、電源を止めると換気も止まる点です。

・第二種換気
第二種換気とは、機械で給気し、開口部から自然に排出するのが特徴。病院などで採用されているシステムです。消費電力量が少ないことが最大のメリットですが、反面、エネルギー効率はあまり高くありません。

・第三種換気
第三種換気は、開口部から自然に給気し、機械で排出を行うのが特徴です。コストが安くメンテナンスが簡単。しかも、消費電力量が少ないというメリットがあります。デメリットとしては、第一種換気に比べて、エネルギー効率が低いことが挙げられます。コストを抑えることを最優先するなら、こちらがおすすめです。

そもそも、24時間換気システムは必要なの?

Photo by Mark Koenov on Unsplash

新築の住宅では、ホルムアルデヒドに代表される有害物質が建材や接着剤などから発生します。そのため、2003年7月1日に「シックハウス法」が施行されて以来、24時間換気システムの設置が義務づけらました。

●建築基準法に基づくシックハウス対策について|国土交通省
http://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/build/jutakukentiku_house_tk_000043.html

24時間換気システムは、季節に関係なく作動するため、冬場は冷たい外気を屋内へと取り込むことになります。そのため、せっかく暖房で温めた室温を下げてしまうことは避けられません。そのため、24時間換気システムを止めてしまう人も少なくないようです。

ところが、空気の流れを止めてしまうと、有害物質で汚れた空気が屋内に滞るだけでなく、ハウスダストも蓄積します。また、湿気がたまるため、結露を発生させ、カーペットや壁クロスの下にカビを繁殖させてしまう可能性も。屋内で生活する人の健康を損なう可能性があるため、24時間換気システムを長時間止めてしまうのは危険なのです。

24時間換気システムの費用

Photo by Bob Ricca on Unsplash

24時間換気システムの価格は、種類によって大きく異なります。例えば、トイレなどで利用する小型換気扇であれば、1万円から1万5,000円ほどで購入することができます。また、キッチンや浴槽など、取り付け工事を含めると、相場は15~25万円程度となります。

相場感を把握するためには、店舗やリフォーム会社で見積もりを出してもらうことがおすすめ。その上で、性能を見比べたながら、適切にリフォームを行いましょう。

まとめ

リフォームの際に、24時間換気システムを設置する人が増えています。気密性の高い現代住宅では、非常に利用価値の高い設備です。快適で健康的な暮らしを長く続けるためにも検討しましょう。

  • 本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください。

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