ガスからIHへのキッチンリフォームはいくらかかる? 乗り換えのメリットは
安全性やお手入れのしやすさなどを求め、ビルトイン式のガスコンロをIHクッキングヒーターに交換するケースが増えてきています。興味がある人も多いと思いますが、気になるのが工事にかかるお値段。そこで、キッチンをIHにリフォームするための費用の相場やリフォームするメリット、交換する際の注意点などについてご紹介します。
IHへのキッチンリフォーム相場
IH本体の価格
ガスコンロをIHクッキングヒーターに交換するには、IHクッキングヒーター本体の費用と工事にかかる費用が必要です。最終的な費用はどんなIHクッキングヒーターを選ぶか、またどんな工事が必要になるかによって大きく変わってきます。安価なIHクッキングヒーターであれば6万円ほど、高価なものでも30万円ほどの予算をみておけば大丈夫でしょう。
IHクッキングヒーター本体の性能はピンキリ。最低限の機能のみを備えた低価格のものから多機能な上位モデルまで、各メーカーがいろんな機種をラインナップしています。なかには40万円ほどするような高価なものも。ただし、IHクッキングヒーターは値引率が高いのが特徴です。そのため、最もお安いものであれば3万円台から見つかりますし、40万円の機種でも定価より2割から3割程度安い価格で購入することができます。
IHの取り付け費
続いて、交換にかかる費用ですが、まず必要なのが配線器具やブレーカーの代金。こちらは1万2,000円ぐらいが相場です。また、IHクッキングヒーターへ交換するにはリフォーム工事が欠かせません。配線工事費だけでも3万円ほどかかるのが一般的です。さらに、IHクッキングヒーターを設置するのにかかる費用が1万5,000円ほど。
周辺設備と工事費だけで、5万7,000円かかる計算で、これにIHクッキングヒーター本体の価格を加えたものが必要な費用の総額です。例えば、仮に40万円の機種を購入し、2.5割の値引きが適用されたと想定すると、合計で21万7,000円ということに。最もお安い3万5,000円の機種であれば、9万2,000円で設置できるということになります。
IHクッキングヒーターにリフォームするメリット
IHクッキングヒーターに交換すると、ガスコンロを使っているのに比べて、以下のようなメリットがあります。
1.火災になるリスクが低い
IHクッキングヒーターでは火を使いません。そのため周囲にあるものや衣類に引火することがなく、火災なるリスクを減らすことができます。安全機能が搭載されたものもあり、自動でスイッチがOFFになったり、チャイルドロック機能がついていたりするものも。
2.火力が強い
火力が強く、加熱が早いのも大きなメリット。鍋底の接地面が、ガスと比べて密着性があり、熱を伝えやすいのが特徴です。さらに、IHクッキングヒーターは、熱効率が90%と高いため熱が逃げにくいのも覚えておきたいところ! これによって、室温が上がりにくくなり、夏場の調理もしやすくなりますよ。
3.拭き取り掃除などのお手入れが簡単
天板が平面のため、掃除が劇的にしやすくなります。ふきんでサッとひと拭きで掃除が完了するIHに対して、ガスコンロは焦げ付きや五徳に入り込んだ食べ物のカスなどを掻き出すなど、掃除にかなりの手間がかかります。その点、IHは掃除へのハードルをグンっと下げてくれるのが大きなメリットです。
4.空気がきれい
ガスと違って、有毒なガスが発生しないのもメリットです。ふきこぼれがあったとしても、火が消えてガスがキッチンに充満、なんて心配もいりません(料理のニオイや油煙はあります)。
5.オール電化で光熱費が安くなる
オール電化住宅向けの契約プランを利用することができます。夜間電力が安くなったり、電気料金の割引が適用されたりして、光熱費を安く抑えられるというのも魅力です。
IHクッキングヒーターに交換する際の注意点
IHクッキングヒーターに交換する際には、いくつか注意点もあります。例えば、IHクッキングヒーターは、ガスコンロに比べて水蒸気の発生が少ないのが特徴です。そのため、ガスよりも上昇気流が弱いという特徴があり、吸い込み能力の弱い一般的なレンジフードとは相性が良くありません。周囲に風を送りこんで捕集効率を向上させるという性能をもった、IHクッキングヒーター対応のレンジフードへの交換を検討した方がよい場合もあります。
また、最近ではIHやガス両方対応の調理器具が売られていますが、今持っているものがIHに対応していない場合もあります。そのため、調理器具を買い替える必要が生じる可能性が。対応しているかどうか、必ず表示をチェックしてください。
まとめ
安全でキッチンが汚れにくく、お掃除も簡単。光熱費も安くなるIHクッキングヒーター。お手頃価格の機種であれば、工事費を含め10万円程度の予算で設置することも可能です。メリットやデメリットをしっかり把握して、IHにリフォームすべきかを検討してみてくださいね。