おでかけ・行事 おでかけ・行事
2018年11月27日 15:24 更新

在宅保育ってどんなもの?種類やメリット・デメリットを紹介

保育園と在宅保育、どちらがよいのか悩んでいる方へ。在宅保育を希望する場合、どんなものがあるのか、それぞれのメリット・デメリット、費用などを押さえたうえで、預け先を検討してみてはいかがでしょうか。

在宅保育の種類とサービス

Lazy dummy

在宅保育には大きく分けて「家庭的保育」と「訪問保育」があります。家庭的保育は”保育ママ(正式名称は「家庭福祉員」)”、訪問保育は”ベビーシッター”と呼ばれる人たちに預けるサービスになります。

家庭的保育

0~2歳の子供を保育ママの自宅もしくは保育スペースで預かってくれるという制度で(※)、「家庭的保育事業」と呼ばれる国の認可事業です。

家庭的保育者になるには、区市町村の認定を受ける必要があります。区市町村による認定に際して、年齢、一定の資格(保育士、教員、助産師、保健師、看護師など)、又特定の研修修了等の要件を満たす必要があります。

家庭的保育事業を行う保育ママは、自治体が行う研修を受けた保育士、保育士と同等以上の知識や経験を持つ人などが認められているようです。年齢や育児経験などを基準に定めている自治体もあるようですね。[*1]

〔申し込み方法〕お住いの地域の自治体の保育課や生活支援課などの窓口で申し込む場合が多いようです。

(※)対象年齢については区市町村により異なる場合があります。

訪問保育(ベビーシッター)

ベビーシッターが依頼者の家を訪問し子供のお世話や面倒を見てくれるシステムで、日本では「家庭訪問保育」とも呼ばれています。利用者の希望に応じ、指定された日時や場所に出向いて保育サービスを提供してくれる制度です。アメリカだと学生がアルバイトの一環としてベビーシッターを行うというのは耳にしますよね。国民生活センターの調査[*2]によると、日本では、子育てが一段落した40歳代の方が行うことが多いようです。

家庭的保育のメリット・デメリット、料金など

家庭的保育のメリット

原則的には0~2歳児を1~3人、補助者を置く場合には0~2歳児を5人まで預かることができます。保育園やこども園との大きな違いはここです。少人数制なので、目が行き届き細かくお世話をしてもらえるでしょう。保育ママの自宅が預け先になるため、家庭的な雰囲気のなか過ごすことが期待できます。保育ママと子供、そして子供同士も距離が短く、アットホームな環境が魅力と言えるでしょう。子供の人数が少ない分、風邪やインフルエンザなど感染しにくいのもメリットのひとつです。保育園のように、ウイルスや病気をもらうことが少ないため、仕事へも影響しにくいので安心というママたちの声も参考になりますよね。

現在、保育園へ入園するにはフルタイムで働いている世帯が優先される場合が多いようですが、短時間であるパートタイムやフリーランスで不規則に働く世帯にとって、家庭的保育制度は心強い制度です。保育園入園の待機児童となるよりも、保育ママ制度を活用してみてはいかがでしょうか。

家庭的保育のデメリット

保育園であれば、ほとんどが昼食は給食になりますが、保育ママの場合お弁当やおやつを用意するところもあるので、事前に確認を。2015年度から子供・子育て支援新制度の基準では、保育ママが子供を預かるときには自園調理が基本とされていますが[*3]、この制度が定められる以前までお弁当持参で運営してきたケースがほとんど。2019年度末までの経過措置としてお弁当持参が認められているので、現在(2018年度)もお弁当やおやつ持参というルールを設けている保育ママも多いようです。忙しい朝にお弁当づくりが負担と感じる方は自園調理を実行している保育ママを探してみましょう。

また、保育時間や保育日が限定されるのもデメリットのひとつです。保育ママの場合、複数保育士が常勤している保育園とは違い、土日祝日、夏季、年末年始ほか保育ママの事情によって休業となる場合があるため、スケジュール確認が必要になるでしょう。

さらに保育ママと子供、保育ママと保護者の相性というのもポイントになります。保育方針やお世話の仕方、家の様子や対応など保育ママのやり方や環境が合わないと互いの信頼や関係性がうまく保てないかもしれません。預けてからトラブルを招かないよう保育ママと面接時にしっかり話し合い、見学をさせてもらうなど事前に確認しておきたいものです。

そして、保育ママには2歳までしかお世話になることができないので、3歳以降の預け先を改めて考える時期がやってくることを念頭に置いておきましょう。

家庭的保育の利用料金

保育料や延長保育に関しては、保育園と同様に世帯年収で決定している場合が多いです。固定料金制の自治体もありますので、参考までに例をあげてみます。

■江戸川区の場合 
基本保育料:月額14,000円
(基本時間8時間30分。8時間30分を超えた場合は、時間外保育料が発生)
雑費:月額 3,000円
時間外保育(延長保育含む):1時間 400円
※食事代、おやつ代など別途かかる場合があります。

●江戸川区「保育ママ制度のご利用案内」
https://www.city.edogawa.tokyo.jp/kosodate/kosodate/hoiku/nitijou/mama/naritai.files/panf_ver.2804_.pdf.pdf

■世田谷区の場合
基本保育料:月額25,000円
(基本時間8時間。8時間を超えた場合は、時間外保育料が発生)
時間外保育:30分250円,1時間500円
※食事代、おやつ代など別途かかる場合があります。

●世田谷区「保育ママのご案内」
http://www.city.setagaya.lg.jp/kurashi/103/129/1806/478/479/d00005750.html

訪問保育(ベビーシッター)のメリット・デメリット、料金など

ベビーシッターのメリット

ほかの保育サービスにはない幅広いサービスがメリットになります。

”病気の子供を置いて外出しなければならないとき”、保育園や保育ママに預けることができませんが、ベビーシッターなら預けられますし、具合の悪い子を外に出さなくても自宅に来てくれるというのも利点と言えるでしょう。

”仕事以外の理由でも預けられる”というのは、たとえば美容院やエステ、買い物、上の子の行事、病院へのお見舞いなど仕事でなくても利用が可能です。

”幼稚園や保育園、習い事の送迎、買い物ほか”というサービスもあります。生まれたばかりの赤ちゃんを置いて出られないときや自分の体調が悪いときにお願いできるのも魅力です。

”短時間(1時間)でも頼める”というのも利用者の間では人気のようです。

さらに最大の特徴は自宅にきてもらえるので、子供がもっとも落ち着く場所で預けられるという点でしょう。保育後は保育中の状態を報告してもらえるのも安心要素のひとつです。

ベビーシッターのデメリット

ベビーシッターを頼んだことがないというママたちの懸念材料としては”信用性”や”安全性”に欠けるという点ではないでしょうか。やはり他人が自宅に入り、子供を見てもらうというシステムには抵抗を感じる方が多いというのが現状のようです。子供への対応や家の中に関するルールを事前に共有したとしても不安を抱えたまま預けることになるでしょう。ベビーシッター制度が浸透していない日本では、このような課題をなかなかクリアにできていないという点がデメリットと言えるでしょう。

もう一点、大きなデメリットとして利用料金の割高があります。同じ在宅保育である保育ママに比べると、費用が高いというのも利用の際には気になるところにようです。

ベビーシッターの利用料金

利用者側のさまざまな要望を叶えてくれるベビーシッターですが、その分利用料金は高いのが特徴です。ベビーシッター会社によりさまざまですが、利用料期の目安としては1時間1500~3000円。ほかにベビーシッターの交通費や早朝・深夜料金が別途かかるようです。

まとめ

0~2歳まで、在宅保育サービスを利用するか、保育園などの施設を利用するか育児方針や家庭の事情を考慮したうえで決めていくとよいでしょう。保育ママを利用する方のリピーター率は高く、兄弟姉妹全員お世話になったという方や、保育ママとのつながりに魅力を感じるという方も多いようです。幅広いサービスのベビーシッターもいざというときには利用しながら、小さな子供が安心して成長できる環境を整えていきたいものですね。

〈参考資料〉

[*1]東京都福祉保健局「家庭的保育事業(保育ママ制度)について」
~家庭的保育者(保育ママ)Q&A~
http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/kodomo/hoiku/h_mama/qa.html

[*2]国民生活センター「ベビーシッターサービスガイド」(要約)P4
http://www.kokusen.go.jp/pdf/n-20000323_3.pdf

[*3]内閣府 「子供・子育て支援新制度について」P40
http://www8.cao.go.jp/shoushi/shinseido/outline/pdf/setsumei.pdf

  • 本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください。

PICK UP -PR-

関連記事 RELATED ARTICLE

新着記事 LATEST ARTICLE

PICK UP -PR-