哺乳瓶の煮沸消毒は必要?
使い終わった哺乳瓶は消毒するのが一般的ですが、そもそもどうして消毒する必要があるのでしょう。手洗いだけではいけない理由をご紹介します。
■哺乳瓶の消毒が必要な理由
赤ちゃんはママからの免疫力を受け継いで生まれてくると言われています。ずっとその免疫力を保てるわけではなく、少しずつ減少し生後6ヶ月ごろには赤ちゃん自身の免疫力になるようです。免疫には細菌やウイルスから身体を守る役目がありますが、赤ちゃんの時期はまだ十分ではありません。大人と比べて体調を崩しやすく、悪化する可能性も高いです。
飲み終わった哺乳瓶には、飲み残しや吸いきれない少量のミルクなどがどうしても残ってしまいますよね。ミルクや母乳はたくさん栄養があるぶん、雑菌もわきやすいようです。そしてこの雑菌は手洗いだけでは取り除くことはできません。
赤ちゃんが安心して哺乳瓶が使うには、すみずみまで洗い消毒してあげることが必要です。赤ちゃんの健康を守るためにも、欠かさず消毒してあげるとよいでしょう。
哺乳瓶の煮沸消毒方法
煮沸消毒の方法は知っていても、消毒時間などを正確に把握している方は少ないかもしれません。正しい煮沸消毒するにはどうしたらよいのでしょう。準備する物や手順について調査しました。
■煮沸消毒で準備するもの
煮沸消毒はほとんど家にあるもので用意ができます。具体的な準備品は以下の通りです。
●哺乳瓶を手洗いするために必要なもの
哺乳瓶専用のスポンジ/洗剤
●煮沸消毒のために必要なもの
哺乳瓶がすっぽり入る大きな鍋/トングやはさみ
煮沸消毒を始める前に、哺乳瓶をきれいに手洗いするのが原則です。哺乳瓶の底や乳首の先端は手が入りづらいので、筒状になっている専用スポンジがあると便利でしょう。洗剤を万が一口にしてしまったときのために、野菜も洗える身体に優しい哺乳瓶用洗剤があると安心です。
哺乳瓶をいれる鍋は、哺乳瓶とたっぷりの水をいれても余裕ができるほどの大きさがあるとよいでしょう。沸騰後に鍋から溢れてしまっては大変です。哺乳瓶を取り出すため、専用のトングやはさみなども必要です。さえばしでも代要できますが、哺乳瓶を掴みにくい場合もあります。少しでも負担を減らせるように、トングなどの利用をおすすめです。スポンジやトングなどは赤ちゃん専用のものを用意し、衛生管理を気に掛けられるとよいでしょう。
■煮沸消毒の手順と時間
洗った哺乳瓶をよく流水で流したら、煮沸消毒でさらに清潔にしましょう。煮沸消毒の正しい手順は以下の通りです。
1.大きな鍋にたっぷりの水、よく洗った瓶とちくび、キャップを中に入れて火にかけます。瓶の奥まで水に浸かるよう空気はきちんと抜きましょう
2.煮立ったら3分から5分を目安に煮沸をします
3.トングなどで取り出し、キッチンペーパーや哺乳瓶スタンドの上で自然乾燥させてください
哺乳瓶の素材や仕様によって煮沸ができなかったり、煮沸時間が異なる場合もあります。鍋にかける前に必ず確認するよう心がけましょう。煮沸消毒に対応しているプラスチック製の哺乳瓶もありますので、対応の有無で選んでみてもよさそうですね。
沸騰している熱いお湯にいきなり哺乳瓶を入れるとひび割れしてしまう可能もあります。必ず水から入れるよう注意が必要です。
■煮沸消毒の注意点
煮沸消毒は火を使うので、消毒中は目を離さないよう心がけましょう。哺乳瓶を取り出す際にお湯がはね、火傷をしてしまう可能性も考えられます。赤ちゃんが近づかないよう、キッチンの出入り口にはベビーガードをしてもよいかもしれませんね。
鍋肌に哺乳瓶がふれると熱で変形する場合もあるようです。特に乳首部分は長時間煮沸しないよう注意しましょう。
煮沸消毒後の乾かし方・保管方法
煮沸消毒が終わった哺乳瓶はどのように乾かし、保管すればよいのでしょう。清潔に保つためのポイントをご紹介します。
■煮沸後の哺乳瓶の乾かし方
煮沸消毒が終わったら自然乾燥させましょう。水滴が残っていると菌がわく原因にもなりえます。哺乳瓶スタンドや空気が行き来しやすい清潔なザルや水切りかごの上に置くとより早く乾燥できるようです。瓶は少し斜めに傾けると水滴も落ちやすく早く乾燥できます。ちくび部分は水がたまりやすいので、先端を下に向けて置いておくとよいでしょう。乾燥に時間がかかると感じたら、気になる部分をさっと拭くだけでも早く乾きます。清潔な布やキッチンペーパーを取りやすい位置に常備してもよいですね。
■煮沸後の哺乳瓶の保管方法
せっかく煮沸したのですから、哺乳瓶の保管はできるだけ清潔な状態で保てるとよいでしょう。育児グッズの中には、蓋つきの哺乳瓶保管ケースなどもあります。他のものでも代用はできますが、ほこりや汚れがつきにくいよう工夫できるとよいでしょう。
煮沸以外にもある哺乳瓶の消毒法
哺乳瓶の消毒は煮沸以外でも可能です。生活スタイルなどに合わせ、消毒方法を選んでみてはいかがでしょうか。
■電子レンジを使って加熱消毒
洗った哺乳瓶を専用の容器に入れ、電子レンジで温めれば消毒できる方法も一般的となっているようです。火や薬剤を使わないので、電子レンジがあればどこでも使用できます。ケースごと消毒しつつ、そのまま哺乳瓶ケースとして使えるのは魅力的ですね。
消毒後はケースも哺乳瓶も熱いためすぐに使うのは難しいようですが、混合で育てていたり、哺乳瓶の本数に余裕がある場合には使いやすいのではないでしょうか。
■薬液での消毒
煮沸消毒に続き、水に薬剤をとかして消毒する方法も定番ですよね。洗った哺乳瓶を1時間ほど浸け置きすればよいので、ママの負担も少ないのではないでしょうか。1日に1回薬液を交換すれば何度でも使えるのは嬉しいですね。哺乳瓶だけではなく、赤ちゃんが遊ぶおもちゃや搾乳機なども消毒できるのが特長です。赤ちゃんが成長してくると、おもちゃや物をなめて遊ぶ機会も増えてきます。物によっては使用できない場合もありますが、ベビーグッズをまとめて消毒したいママにはおすすめしやすい方法です。
まとめ
昔から浸透している哺乳瓶の煮沸消毒は、今からでも始めやすい便利な消毒方法です。火傷や時間に気をつけながら、正しい煮沸消毒ができるとよいでしょう。赤ちゃんの健康を守れるよう、いつも清潔な哺乳瓶を用意してあげたいですね。