育児 育児
2023年01月17日 18:00 更新

鹿野クリニック 鹿野耕太先生|健康の悩みを何でも相談できる家庭医を目指して

鹿野クリニックの院長を務める鹿野耕太先生は、2人の子どものお父さんでもあります。消化器外科医であるお父様のクリニックを継承し、新たに家庭医を診療科として掲げています。今回は、鹿野先生に家庭医としての活動や診療のモットーについてお話を伺いました。

家庭医療の専門医による診療

家庭医療は、患者さんの心身を総合的に見ながらおこなう診療のことです。クリニックでは、日本ではまだまだ少ない家庭医療専門医による診療をおこなっています。

総合的に判断する「家庭医」

当院の特徴は、家庭医療を診療科として掲げていることです。欧米では家庭医による初期治療が一般的ですが、日本では近年になってようやく専門医の制度が確立されました。
診療科の細分化は専門治療が行える一方で、診療科同士の垣根により、患者さんの健康状態を総合的に判断しにくくなる側面があります。特に、病気で体の複数の臓器に問題が起こると、各診療科で一貫した治療が行われない、ということが起こりがちです。

診療科を選ばずにすぐに受診できる

日本では、患者さん自身が症状について、インターネットなどで調べて、診療科を選ばれることが多いです。しかし、患者さんが誤った診療科を選ぶと、「病院に行ったのに原因がわからなかった」「治らなかった」という事態になることもしばしばです。
当院では家庭医として、患者さんの健康問題を、臓器という局所的な視点と、全身の一部としての俯瞰的な視点で複合的に捉えて、より根本的な原因の究明と治療の提供を重視しています。家庭医の診療を通して、複数の病院を渡り歩いたような患者さんが良くなっていく、ということを数多く経験してきましたね。

専門医につなげるコーディネーターの役割も

当院はクリニックなので、専門性の高い検査や治療などすべての診療に対応できるわけではありません。このような場合、患者さんに必要な専門医や病院を紹介することも、家庭医として重要な役割です。患者さんの健康問題の解決をゴールとするのならば、地域の医療機関との連携はサッカーに似ています。私が直接治療しない場合でも、患者さんに必要な医療につなげることは、アシストを決めるのと同じです。家庭医としても、大変やりがいを感じますね。

「私自身も小さい頃から、下痢や疲労感など体の不調で悩まされてきました。根本的な原因まで踏み込んで説明できる医師というのはいませんでした。診療の細分化による弊害を感じる中で、家庭医という存在を知り、自分の専門科として選びました。」(鹿野先生)

子育てや忙しい親御さんに配慮

クリニック周辺は昔ながらの住宅地が広がっており、地域に住む子どもから高齢者まで幅広い層の患者さんが、病気の治療や健康上の悩みの解決のために訪れています。クリニックでは、子どもや親御さんの社会的背景に応じた、最適な検査や治療方針を選択するよう心がけています。

親子一緒、夫婦一緒に診療

当院では、診療科の枠組みがないため、親子一緒、夫婦一緒に診療をおこなうことはよくあります。子どもが風邪を引いているとき、親御さんにもうつっているケースも多く、子どもは小児科、お母さんは内科に受診、などというと忙しいお母さんにとっては大変な負担になりますよね。

また、お子さんのことで心配されている親御さんのために、「2-3日で良くなると考えていますが、それを超えて改善しなければまた相談してください」など、治療後に予測される経過と、合わない場合の対応を伝えるようにしています。急性虫垂炎(いわゆる盲腸)なども、初期には胃腸炎と見分けがつきづらい場合が多いのですが、「明日にかけて右下のここが痛くなってきたらまた来てください」など、注意して観察するポイントを明確にすることで、良くなっているのか、悪くなっているのか、親御さんが判断ができる手助けになると思います。

限られた診療時間の中で最適な診療を

外来診療では、一人の患者さんの症状としっかり向き合う必要があります。それと同時に、他の患者さんの待ち時間が長くなりすぎないように配慮しなければなりません。当院では、WEBでの予約や問診の導入により業務の効率化を図ることで、患者さんと向き合う時間を作れるよう努めています。お聞きした情報を再度聞くことがないように、カルテもかなり詳細に記載しています。その結果、限られた診療時間の中ではありますが、患者さんが「話をしっかり聞いてもらえた」と言っていただけることが多いです。

「当院では思春期の子どもの不登校に対する介入もおこなっています。体の症状だけでなく、学校や家族との関係など社会的な背景を配慮してアプローチすることで、皆さん元気になっていきますね。思春期は半分子ども・半分大人の難しい時期なので、総合的な関わりが必要ですが、家庭医の本領を発揮できる得意分野でもあります。」(鹿野先生)

根本にある健康問題を治す

発達障害とアトピーのような皮膚症状のある小学生の患者さんの診療でのこと。
その患者さんは別のクリニックに通院されていましたが、繰り返す嘔吐により当院へ受診されました。嘔吐の原因は消化器の病気によるものでしたが、治療により皮膚症状が改善し、精神面も安定するようになりました。
私が日々の診療で重視していることですが、人間の体は全て繋がっていて、根本にある健康問題を治すことで、色々な問題を解決できることを実感できた例です。

ネット情報に振り回されないで、まずは受診を

最後に、子育て中の親御さんに向けてメッセージをいただきました。

診療科に迷ったら家庭医を頼って

近年は、インターネット上に医療情報があふれているので、色々調べた結果、不安を増してしまう親御さんも多いです。症状によっては、一般の方が適切な診療科を選ぶのは難しいでしょう。家庭医では、総合的な診療をおこなっています。子どもや親御さん自身に何らかの症状が現れたら、「なんだか具合が悪いので受診しました」くらいの軽い気持ちで来院していただければと思います。

病気を見定めるのは医師に任せよう

当院はもともと消化器を中心とした患者さんを診ていましたが、家庭医を掲げてからは、診療科にこだわらずに受診される患者さんが増えました。来院される患者さんの訴えは多様で、消化器だけでなく、心の問題、女性・男性に特有の症状など様々です。クリニックでは対応できない高度な検査や治療については、地域の医療機関と連携しながら、適切な専門医にご紹介させていただきます。

鹿野クリニック

■住所:栃木県下都賀郡野木町丸林421-9
■電話番号
 予約:050-5491-6734
 代表:0280-57-0056
■診療時間
診療時間
9:00-12:00
15:00-18:00

※土曜日の診療時間は9:00-14:00
■休診:木曜・日曜・祝日(夏期、冬期休診あり)
■HP:https://www.shikano.jp/
■アクセス
・JR宇都宮線「野木」駅より役場方向へ徒歩5分

(取材・文:株式会社メディコレ

PICK UP -PR-

関連記事 RELATED ARTICLE

新着記事 LATEST ARTICLE

PICK UP -PR-