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赤ちゃんを保湿して皮膚トラブルを防ごう【ママ女医と娘の○○な日常 vol.28】

赤ちゃんを保湿して皮膚トラブルを防ごう【ママ女医と娘の○○な日常 vol.28】

乾燥する季節になりました。赤ちゃんのお肌は実はとても敏感です。家で簡単に始められる保湿で赤ちゃんの皮膚トラブルを防ぎませんか?


記事の著者  
のんびり子育て中のママ女医   HAL先生
内科医。大学病院研修中にうつ病を発症し、数年間療養生活を経て復帰。その後、病気の間支えてくれた医者の夫と結婚し、娘を出産。現在は田舎で夫、3歳の娘と暮らす。自身の出産・育児の日々をもとに、医学的なエビデンスを交えて育児情報・ニュースなどをブログで発信。またTwitterでは、娘との会話や、ほっこりあたたまる育児エピソードも紹介し、注目を集めている。
http://halproject01.blogspot.jp/
https://twitter.com/halproject00

赤ちゃんの肌は薄くて弱いもの

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我が家の娘、生まれて来た時はもちもちぷるぷるつやつやお肌でした。「さすがは赤ちゃん肌だなあ」と思っていたのですが、1カ月もせずに頬が段々カサカサになり、段々真っ赤に……。

あれ? もしかすると、保湿しないとダメなのではないですか……?

よくCMで「ぷるぷるの赤ちゃん肌を目指そう!」みたいなやつを見かけますが、実は赤ちゃんのぷるぷる肌を維持するのは実は簡単ではありません。赤ちゃんの肌は大人と比べてまだまだ未熟です。皮膚も大人より薄く、皮脂も生まれてしばらくはお母さんからもらったホルモンの影響で多いのですが、数カ月もせずに少なくなってしまい、どんどん乾燥しがちになります。そうしてバリア機能が落ちた肌は外の刺激にやられて荒れてきます。

特にこの冬の時期は乾燥が目立ちますが、他の季節でも油断は禁物なのが赤ちゃんのお肌なのです。
ちょっとした肌荒れと思っていても、そのままにしておくとだんだん皮膚に炎症が起きてきて、痒く赤みが出て来て、ブツブツができたり、ジュクジュクしてきたりします。こうなるといわゆる「湿疹」の状態になり、治療が必要になります。

是非、湿疹が出来る前に、毎日少し手間がかかりますが、保湿で皮膚を守ってもらいたいなーと思います。

保湿で皮膚トラブルやアトピーを防ぐ

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興味深い論文もあります。アトピー性皮膚炎のハイリスク群(親がアレルギー持ちなど、アトピー性皮膚炎を起こしやすいと考えられている赤ちゃん)の中で、保湿剤を全身に塗った群と、スキンケアをしなかった群で比較してみたら、保湿剤を塗った群の方がなにもケアしない群と比較して32%アトピー性皮膚炎の発症率が減少した、というものです。

要するに(これはあくまでもハイリスク群の話ではありますが)、まだ皮膚トラブルが起きる前から保湿のスキンケアをすることで、アトピー性皮膚炎の一部を予防できる可能性がある、という事になります。

(少し詳しい解説は、筆者ブログ「保湿剤でアトピー性皮膚炎の発症が減少した、というニュース」をご覧ください。)
http://halproject01.blogspot.jp/2014/10/blog-post_3.html

また、湿疹ができてしまうと、その皮膚のバリア機能が弱ったところから様々な抗原(アレルゲン)が入りやすい状態になり、食物アレルギーなどに繋がってしまう事があります。湿疹ができないように保湿する事で、食物アレルギーも予防できる可能性があります。

もちろん全てのアトピーや食物アレルギーが防げるわけではありませんが、保湿をして皮膚を守ってあげる重要性がなんとなくわかっていただけたでしょうか。

保湿にはまずはワセリンを

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もしかすると、出産した病院などで赤ちゃん用にワセリン(プロペト®)をもらった方もいるかもしれません。このお医者さんに処方されるプロペト®でも構いませんし、市販の「白色ワセリン」というものでも構いません。まず一番はじめに使うなら、私はこのワセリンをお勧めしています。

ワセリンはいろいろな軟膏の基剤に使われており、刺激が少なく、少しくらい口に入れても大丈夫(唇の荒れなどにも使います)という、いろいろ舐め回す赤ちゃんにぴったりの保湿剤です。皮膚に直接水分を与える、というタイプものではなく、ワセリンで皮膚の表面をカバーする事で、皮膚から余計な水分が蒸発するのを防いで乾燥を防ぐ、という非常に理にかなった保湿剤と言えます。

また、ワセリンは皮膚の表面をカバーしますので、例えばおしりなんかに塗ればうんちやおしっこの刺激から皮膚を守る事もできますので、オムツかぶれの予防などにも使えます。

更に言うと、ワセリンは安い!たっぷり入ったものでも数百円で買えます。ドラッグストアや赤ちゃん用品売り場、ネットショッピングでも買えるので、病院まで行かずに手に入るのも利点です。この季節は特にインフルエンザや嘔吐下痢の患者さんでごった返しています。下手に受診すると風邪をもらってしまう事もありますので、我が家も特に湿疹がない時は受診せずにドラッグストアで購入しています。待ち時間もありませんしね。

もちろん、ワセリンだけでは間に合わない事もありますし、他の保湿剤を試してもらって構いません。ただし、赤みなどが出て来て湿疹になってきた時は、保湿剤の相談も兼ねて一度小児科や皮膚科を受診してみてください。

保湿のタイミングはお風呂上がり

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お風呂あがりは水分でしっとりしていますが、そのままにしておくとどんどん乾燥して、お風呂に入る前よりも更に乾燥してしまいます。保湿のタイミングはいろいろ指導されますが、忘れず毎日保湿するという意味でも、お風呂上がりに服を着せてしまう前にささっと保湿する事をおすすめします。

保湿剤の塗る量の目安はいくつかありますが、「ティッシュペーパーを一枚貼付けて、落っこちないくらい」というのがわかりやすいかと思います。少なすぎると折角の保湿の意味がなくなってしまうので、全身にぺたぺた塗ってあげてください。

その他にも、「なんだかほっぺがカサカサしているな」と気づいた時に、さっと塗ってあげましょう。

赤ちゃんの肌は一人一人違います

もちろん赤ちゃんにも個人差があり、「うちはなんにもしなかったけど、皮膚トラブルなんてなかったよ」という方もいると思います。しかし、我が家はなにもしなかったらガサガサから見事な湿疹になり、アトピー性皮膚炎で治療に半年かかりました……。

例えば家族にアレルギー疾患のある人がいる場合、赤ちゃんはその素因を引き継いで、アトピーを含むアレルギーを起こしやすい体質である可能性があります。そう言う方にはぜひ、出産後から赤ちゃんの保湿をする事を強くお勧めします(我が家はまさにこれでした)。

ほんの少しの手間で赤ちゃんの皮膚トラブルや病気が予防できる可能性があります。やはり私は、全ての赤ちゃんに保湿のスキンケアをしてあげてほしいなあと思います。負担にならない範囲で構いません。あなたもよかったら、赤ちゃんの保湿、始めてみませんか?

●参考文献
Horimukai K et al.Application of Moisturizer to Neonates Prevents Development of Atopic Dermatitis.Journal of Allergy & Clinical Immunology (11.248) Vol. 134, Issue 4, October 2014.
http://www.jacionline.org/article/S0091-6749(14)01160-9/fulltext

(HAL)

※記事内の画像はすべてイメージです

※本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください

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