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2022年12月15日 08:25 更新

共働き夫婦の1日のスケジュール LIXIL益田さんの場合(前編)

共働き夫婦にとって仕事と家事・育児の両立は悩みの種。朝起きてから寝るまで分刻みのスケジュールで息つく暇もないのでは? そこで、夫婦の家事分担や子育ての工夫など、忙しい毎日を乗り切るコツを実践しているママに、お話を聞きました。

共働き夫婦の1日スケジュールとは?

家事・育児・仕事と、目まぐるしい日々を送る共働き夫婦。毎日繰り広げられる分刻みのスケジュールのなか、「こんなに忙しいのは自分たちだけ?」「みんなは毎日をどう乗り切っているの?」と疑問を持つママやパパに向けて、共働き夫婦の1日のタイムスケジュールをうかがうこの企画。

第11回となる今回は、LIXILで営業職のチームリーダーを務めるママのタイムスケジュールと、育休から復帰したときのお話を前編・後編にわたりインタビュー。前編では1日のタイムスケジュールと夫婦の家事分担についてうかがいました。

取材にご協力いただいた方

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LIXIL WTJ営業本部 特需営業統括部 特需リフォーム開発G 東日本チーム 益田真名美さん(38歳)

水回り設備・製品のハウスメーカーリフォームの本部営業を担当。オリジナル商品の設定やカタログ作成、全国キャンペーン企画など、多岐に渡って提案を行う。
プライベートでは10ヶ月の女の子のママ。出産後、4ヶ月で職場復帰。リモート勤務をメインにフルタイムで働き、産前から現在まで、東日本チームの営業チームリーダーを務めている。旦那さんはプリンター関連企業の会社員で、平日は19時半頃の帰宅。

朝のタイムスケジュール

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保育園の持ち物は前日のうちに用意!

――保育園の準備はママの担当ですか?

益田さん 着替えなどの準備は、基本は私の担当です。夫には、保育園に持っていく用のオムツに名前のスタンプを押してもらう作業を頼んでいます。朝はお互いにバタバタしてしまうので、週末の時間があるときにまとめて1週間分のオムツにスタンプしてもらっていますね。

送り迎えも基本は私が行くことが多いですが、私が外出する日だけ、夫に代わりを頼むこともあります。

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――朝の準備をスムーズにするために工夫していることは?

益田さん 娘の保育園の着替えは前日の夜のうちに用意して、朝はできるだけ慌てなくて済むようにしています。必要なものは全てまとめて、巾着バッグに入れて、すぐ持ち出せるように玄関のフックにかけるところまで準備しておくんです。朝はパッと持って出るだけなので、ラクですよ。

――旦那さんに送りを頼みたいときも分かりやすいですね!ほかに朝、分担している家事はありますか?

益田さん 日によりますが、夫が月2回ほどリモート勤務なので、在宅の日はほとんど夫が家事をやってくれます。あとは、家事というほどではありませんが、朝は私の準備に時間がかかるので、娘を起こすのはパパの担当です。寝起きはあまり娘の機嫌がよくないので相手をお願いしています。

勤務中のタイムスケジュール

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スーパーフレックスを活用してフルタイムで勤務

――普段はリモート勤務が多いのでしょうか?

益田さん ほとんどリモートです。今は会議や商談もZoomが増えています。とはいえ、営業職なので外に出ていることが多いですね。週1〜2回は商談などで外出していて、会社に行くのは月1回くらい。

――営業職だと、やっぱり出張も?

益田さん はい、ありますよ。出張の日は、夫か、近くに住んでいる私の母に娘をお願いすることが多いです。母には、保育園のお迎えから娘の夜の離乳食対応までをお願いしていて。母1人でも安心して娘を任せられるので、とてもありがたいです。

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――益田さんは、スーパーフレックス制度(コアタイムのないフレックス制度)を活用してフルタイムで働いていると聞きました。

益田さん 私はだいたい8時半から9時半の間に出勤していますが、保育園の送迎や子どもの急病など、どうしてもイレギュラーな対応をせざるを得ないとき、この制度にはとても助けられていますね。勤務開始時間を遅らせても、規定時間内の就労であれば退勤時間を調整することができます。中抜けや残業時間の調整もできて便利です。

――それはいいですね!仕事のスケジュール管理で工夫していることはありますか?

益田さん 毎朝、1日のスケジュールを書き出してから始業するようにしています。スケジュールはすべてOutlookに入力して、会議に必要な資料などは、すべてノートに書き出して。こうすることでやるべきことが把握しやすくなりますし、見落としもなくなるので、効率よく仕事を進めるために欠かせないタスクになっています!

夜のタイムスケジュール

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離乳食作りはおばあちゃんがお手伝い

――夕飯までの夜のスケジュールをおうかがいしてもいいですか。

益田さん 18時半に保育園のお迎えに行って、帰宅後は感染症予防も兼ねて、すぐに娘をお風呂に入れています。夫が帰宅する前に娘の離乳食を終えて、夫が帰ってきてから、夫婦で交互に娘を見ながら夕飯を食べるという感じですね。

――離乳食の冷凍ストックはしていますか?

益田さん 離乳食は私の母が「できるだけ、その日に作ったものを孫娘に食べさせたい」と考えて、日ごとに離乳食を作って持ってきてくれるんです。だから、娘はおばあちゃんが作った離乳食をその日に食べていることが多いですね。いつも、ありがたいなと思っています。

――それはとても助かりますね!

益田さん 初めての食材が給食に出るときは、アレルギー確認のために「何日までに○○を食べさせてきてください」と保育園からリストをもらいますよね。でも、平日の仕事終わりにスーパーに行って、食材を購入して、それから調理方法を考えてと細かく対応するのが、なかなか難しくて……。

母にリストを送ると、張り切って作って「今日は○○のおかゆだよ!」と持ってきてくれるんですよ。母自身もとても楽しそうなので、本当に助かっています。

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サポートできる家族の手は多いほうがいい!

――平日の夕飯は旦那さんの担当ということですが、得意料理は?

益田さん イタリアンや洋食が得意で、パスタが多いです。母が娘の離乳食を作って持ってきてくれるので、母の分の夕食も作ってくれます。夕方19時以降の我が家は、まるで二世帯住宅のようです(笑)。

――お母さんも旦那さんも協力的ですね!

益田さん 頼れるのであればできる限り周りに頼らないと、家事も育児も仕事も、うまく回らないなと常に感じています。とはいえ、母が育児をしていた時代と今では育児のやり方も変わっています。オムツ替えもその一つ。母の時代は布オムツが当たり前だったそうですが、娘は紙オムツだから、紙オムツのつけ方から根気よく丁寧に伝えていきましたね。今では母にフルで娘のお世話を任せられるようになりました!

――日々の積み重ねですね。ほかに平日を乗り切るためにやっていることはありますか?

益田さん 平日をうまく回すためには、やはり土日も重要。例えば、買ってきた野菜も、今まではそのまま冷蔵庫に入れていました。でも、今はたとえば大根を1本買ってきたら、全部みそ汁用の大きさに切ってから1回分ずつ小分けにして、冷凍しています。

周りにもしっかりサポートしてもらっているからこそ、私自身もまったく料理をしなくなってしまうのは避けたいなと思って。冷凍はかなり活用しています。

日中にやり残した仕事は、決めた時間内で片づける!

――益田さんは、食後に仕事を再開する日もあるのでしょうか。

益田さん 仕事が残っているときは、娘と夫が一緒に遊んでいる間に、区切りがいいところまでは終わらせるようにしています。お風呂や夕飯を終えて、気がつくとあっという間に20時半くらいになってしまうんですよ。でも、夜に仕事を再開するにしても、必ず20時半くらいから21時半くらいまでと決めています。

――自由時間は何をして過ごしていますか?

益田さん お風呂にゆっくり浸かるか、漫画か本を読んでいることが多いです。出産前は、好きなときに好きなだけお風呂にゆっくり浸かることができましたが、今は「よし、これから30分入るぞ!」とか、気合いを入れないとできない(笑)。ひとり時間がほしいときは、夫に娘を預けてネイルや整体に行ったり、服を見に行ったりして、気分転換をしています。

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ご夫婦で御朱印集めが趣味だという益田さん。産前はご夫婦で旅行をしたりスポーツをしたりと、アクティブに過ごしていたそう。

――娘さんは「パパじゃなくてママがいい!」みたいなことは?

益田さん それが全然ないんですよ(笑)。娘は、どちらかというとパパっこです。娘が2ヶ月半くらいのころから、夫にはときどき1日ワンオペをお願いしたり、私も外出することがあったりして。だからか、娘にとってパパは「遊んでくれる人」、ママは「抱っこしてくれると安心する人」という感じのようです。強いていうなら、寝かしつけだけは私ですかね。夫は「遊んでくれる人」だから、娘が遊びモードだと思っちゃうので(笑)。

まとめ

会社にある制度を活用するだけでなく、自らも旦那さんやお母さんなど、身近な人にしっかり働きかけている姿勢が印象的な益田さん。旦那さんも保育園の送迎がしやすいように、前日のうちに荷物の準備をしておいたり、お母さんにオムツの替え方を熱心に教えたり、家族のサポート体制を積極的に整えていました。

それは、日頃の育児をやりきるため、そして急な残業やお子さんの急病など「もしも」のときに、家族が慌てずに済むためでもあります。起こりうる事態を想定して準備しておくと、みんなが安心できますね。


――後編では、益田さんが産後4ヶ月で職場復帰を決めた理由や、家庭と仕事の両立の様子をより詳しくうかがいます。お楽しみに!


(取材・文:宮本貴世、 撮影:佐藤登志雄、イラスト:まちこ @achiachiachico/マイナビ子育て編集部)

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