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2022年10月24日 17:57 更新

親子でも違ってくる「結婚観」今の人はどう考えている?日本と世界との違いも<データでみる結婚>

ライフスタイルを描く中で大きな転換点となる「結婚」ですが、結婚についての考え方は時代によっても異なってくるもの。現在の結婚観はどのようになっているのでしょうか? 内閣府が行った調査結果の中からご紹介します。フランス、ドイツ、スウェーデンのデータとも比較しながら見ていきましょう。

結婚した方がよいと考える人は44.2%

人生における結婚や同棲の必要性に対する考え方について聞いたところ、日本は「結婚はした方がよい」が44.2%と最も高く、「結婚・同棲・恋人はいずれも、必ずしも必要ではない」が39.0%でした。結婚について肯定的な意見の方が多いですが、反対意見も多くあることがわかりました。

フランス・ドイツ・スウェーデンと比較すると、日本では「結婚はしなくてもよいが、同棲はした方がよい」が2.3%と極めて低い割合ですが、欧州3か国ではフランス:23.3%、ドイツ:32.5%、スウェーデン:32.9%とかなり高い割合になっています。

結婚に対する考え方(4か国比較)

日本の過去の結果と比較すると、2020年の「結婚は必ずするべきだ」3.6%は、2015年度調査の9.0%より5.4ポイント、「結婚はした方がよい」44.2%は2015年度調査の56.5%より12.3ポイント減少しています。

その一方で「結婚・同棲・恋人はいずれも、必ずしも必要ではない」は39.0%で、2015年度調査の21.8%より17.2 ポイントも増加しています。2020年では「結婚は必ずするべきだ」と「結婚はしたほうが良い」を合わせても47.8%で、結婚しなくても構わないと考えている人は半数以上になっていますが、2005年では65.4%が結婚したいと考えていました。

結婚に対する考え方(日本)

結婚生活で不安なこと1位は「お金」

次に、結婚生活の条件について見ていきましょう。

結婚生活への不安について聞いてみたところ、日本は、「結婚生活にかかるお金」が42.3%と最も高く、「二人の間で起こる問題の解決」35.6%、「お互いの親族との付き合い」35.2%、「二人の相性」34.8%、「お互いの親の介護」34.0%と続いています。

各国と比較すると、フランスでは「二人の相性」37.6%、「二人の間で起こる問題の解決」がドイツ42.1%、スウェーデン37.2%と最も高いという結果でした。また、日本では「親の介護」が34.0%ですが、欧州ではフランス6.5%、ドイツ10.7%、スウェーデン11.7%と低い数字で、親や家族に対する考え方の違いがあるようです。

日本に関して、過去のデータと比較すると、2015年度は「二人の相性」21.6%でしたが、2020年では34.8%、「二人の間で起こる問題の解決」が23.6%から35.6%と大きく増加しています。

結婚生活について不安に感じること

結婚について子供に伝えたいことは「お金の管理の大切さ」

結婚や家族に関して、「親として子供に何を伝えたいか?」を聞いてみたところ、「将来を考えてお金を管理することは大切だ」が69.0%と最も高く、「男性は家事や育児に積極的に参加すべきである」49.2%、「恋愛や交際の経験は大切だ」41.5%と続きました。

各国と比較してみると、フランスは「成人したら早く親元から自立する方がよい」51.3%、ドイツは「恋愛や交際の経験は大切だ」63.0%、スウェーデンは、「将来を考えてお金を管理することは大切だ」65.0%が最も高くなっています。

子供については「子供がいると生活が楽しく豊かになる」という設問に対して、日本35.2%、フランス38.2%、ドイツ38.7%、スウェーデン44.0%という結果でした。子供を持つことへの考え方は万国共通で差はないようです。

また、日本に関して過去のデータと比較すると、目立つ変化として、2015年は「結婚や子供を持つ年齢、子供の成長などを考えて人生設計を立てることは大切だ」が40.7%だったのに対し、2020年は30.6%と減少が見られました。

結婚や家族の在り方の意識形成

まとめ

新しい家族が増えてゆく結婚。女性の社会進出が当たり前という背景から結婚に対する考え方もに変化が見られます。日本と欧州3ヵ国とは、各国の政治背景や文化により、結婚や家族への考え方には差がありました。同じ日本でも、時代によって変化しており、親子の間でも違いが現われるでしょう。子どもと結婚について話すときなどの参考にしてみてくださいね。

調査概要

令和2年度「少子化社会に関する国際意識調査」報告書(内閣府)
・調査対象国:日本、フランス、ドイツ、スウェーデンの4か国
・調査対象者:0~49 歳の男女
調査時期:令和2年(2020年)10月~令和3年(2021年)1月
調査方法:
① 標本数
各国とも標本数 1,000 以上の回収を原則とした。
実際の回収数は、日本 1,372、フランス 1,000、ドイツ 1,022、スウェーデン 1,000 となっている。
② 調査方法
日本:調査員による留置き調査
(調査員による個別訪問面接方式併用)
フランス:調査員による個別訪問依頼・自記入調査
ドイツ・スウェーデン:調査員による個別訪問依頼・自記入調査
(調査員による電話依頼・自記入調査併用)
※新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、接触を減らす調査方法を採用した。

(マイナビ子育て編集部)

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